成田空港で二人の孫を見送った。いつもだと「また来年ね」が決まり文句だが、今年は「ジジ~元気でね」ときつく抱きしめられた。アトランタまでの飛行時間は12時間45分だ。1週間後には新学期が始まる。「ジジはこれから毎日何するの」また「学校始まるのいやだな~」とも言う。
去年は鎌倉に一泊旅行したが、今年は一泊旅行はなかったし、自宅で紙芝居をしてやることもなかった。いつものように熱中したのは、今年も近所の昆虫少年たちとカブトムシやクワガタの捕獲と飼育だった。少年の親からカブトムシのTシャツを餞別にもらっていた。
本棚に谷川俊太郎詩集「はだか」が埋もれていた。ことばの力と奥行きを伝えるひらがな詩の最高傑作と評価される。子供の視点から、すべてひらがなで書かれている。自分で購入した記憶はあるが、その時のきもちは思い出せない。それを就寝前に毎晩一遍づつ読み聞かせた。はじめてこの詩集を声を出してまじめに読んだ。
理解出来ない部分があるのだろうが、二人は最後の一遍まで興味を示した。読み終えたいくつかの詩の冒頭の一部分を復習して、その日の詩に入る。どうして、なんでと質問することもあるがジジにもわからないと答えることもしばしばだ。ネットで英訳本を手に入れた。二冊を二人は持ち帰った。たまに読み返すことがあるだろうか。(台風を気にしながらこれから小旅行に出ます)