介護などの必要がなく、日常生活を支障なく過ごせる期間を示すのが健康寿命だ。2016年の推計値によると男性は72.18歳、女性は74.79歳だ。この年の平均寿命は男性80.98歳、女性は87.14才だから、不健康期間?は男性は8.84年、女性は12.35年ということになる。私は本日で74.11歳?だから、統計上この身に何が起きてもおかしくない時期を迎えている。(野外写真展から)
それはさておき、ある週刊誌の「バナナを通して世界を見る」という特集記事を読んだ。現在日本のバナナ輸入量の約80%はフィリピン産である。国内シェアの約3分の1を占める企業がスミフル(もと住商フルーツ)である。そのスミフルがプランテーションを展開しているミンダナオ島の生産地では、労働者の労働条件改善の要求が叶えられないばかりか、組合を狙った銃撃・放火事件が発生という。
農園の規模が大きいため農薬散布は飛行機による空中散布が行なわれ、これが周辺住民の健康被害を引き起こす原因となっている。さてさて、自分たちが消費している商品が、どんなところからどのように来ているかについて、人権・労働・環境面で問題がないかをチェックして、消費者の商品選択の基準にすべきというのをエシカル(倫理的)運動という。またしてもカタカナ語だが「エシカルバナナ」ということだ。これから少しは関心が向くことになりそうだ。
私も朝食には安くておいしいバナナは欠かせない。信頼している「園地指定コープのフィリピン」を買う。シュガースポットと呼ばれる斑点が出てきたタイミングが食べ頃らしいが いつもその前に食べてしまう。ところで松尾芭蕉は江戸深川で門人から芭蕉の株を贈られ、これが大いに繁ったことにちなみ、俳号を桃青から芭蕉に改めたという。東京の温室でバナナが実ったのを見たことはあるが、はたして江戸深川で芭蕉がバナナを食したかどうか知りたいところだ。