テレビを見るとすればスポーツ番組がほとんどだ。音消しの静かな観戦だ。ロッテは今シーズンは負け続けて、勝率は3割台しかなく伊藤監督は今季限りの退任を表明した。にわかロッテファンとしてはいきなりの試練だが、来季に期待するしかない。選手では石垣島にある沖縄県立八重山商工出身の大嶺兄弟に注目している。08年からロッテのキャンプは石垣島で行われているが、これは今後も継続してほしい。
西武と楽天のテレビ中継で、外野の観客席が映し出された。その中に「アグー」の文字が見えた。アグーとは沖縄県の琉球在来豚のことだ。名護市の市民会館前にはアグー豚の像がある。画面はすぐバッターボックスの西武の選手に切り替わった。初めてみる選手だったが、その体形からこの選手の愛称だろうと推測した。調べてみるとやはり那覇市出身だった。周囲の懸念をよそに、本人があっさり受け入れて愛称が決定したという。山川穂高という名を一瞬のうちに知ることになった。
3月には美術団体・白日会が主催する公募展「白日会展」を初めて見学した。その中で一番印象に残っていた作品に最近ネットで再会した。若い女性が畳の上で片膝立てて扇風機で涼をとっている構図の絵だ。おおらかで伸びやかなものが伝わってくる絵だ。「緒方かな子さん、高2次女モデルの油絵で特別賞」の見出しのある記事を引き込まれるように読んだ。かな子さんは広島カープ緒方孝市監督の妻でタレントでもあるという。
幼少期から画家に憧れていたが90年の芸能界デビュー以来多忙で筆を執る時間がなかった。96年の結婚を機に戻った地元・広島で本格的に描き始めたという。あまり好きではないが、流行語に「神ってる」がある。鈴木選手の二試合連続サヨナラホームランの試合後に緒方監督は最初は「神懸っている」という言葉を選んだ。そこで納まらずに「今風で言うと 神ってる 」と付け加えた。これは緒方家の子どもたちの間では、ごく普通に使われていたのではないか、と推理してみたがどうだろう。