玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*観察やら見物やら

2014年05月25日 | 捨て猫の独り言

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 22日の木曜日に幼い子が「もういないよ」と教えてくれた。今朝見たら梅の木の中の巣は空っぽになっているという。キジバトの雛が巣立ったようだ。私はこれまで雛が親鳥の羽根の中から顔を出ししているのを一度だけ見たことがある。これも教えてもらったのだが雛は二羽でなく一羽だったという。これまで元気な鳴き声をあまり聞いたことがなかった。このような短期間で、あの雛はほんとうに自力で巣を離れることができたのか。いまだに信じられない気分である。

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 19日の月曜日に芝生の中に小さな花を見つけた。陽の光を浴びて精一杯に花開いている。そのあまりの小ささに思わず五円硬貨を横に置いてカメラで撮影した。夕方になると茎の先の花が閉じられていることが確認できた。陽の光の中でまた会えるお思っていた。ところが翌日にその花を見出すことができなかった。限られた場所なのに、その痕跡すら確認できない。なんとも不思議な気分にさせられた。

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 18日の日曜日は渋谷で第17回の鹿児島のおはら祭があった。日曜の午後に渋谷の道玄坂と文化通りから車を締め出して行われる。64の団体で約2300人が踊りのパレードを繰り広げる。私は悲しいかないつまでも見るアホウである。中学の同窓生で毎年踊っている男がいることを知った。団体の中に簡単にその姿を発見できた。私は敬意を表するために駈け寄って声をかけた。旧知との交流の場でもある。

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 新聞折り込みのタウン誌に「鹿児島弁でコメディーを」という見出しで市毛良枝さんの記事が出ていた。映画「六月燈の三姉妹」に出演したことが中心だ。鹿児島の和菓子店「とら屋」を再建しようという<ワケあり美人三姉妹>など家族の再生物語だ。三姉妹の母役で出演しているのが市毛さんだ。市毛さんの好きな鹿児島弁は「うんにゃ、うんにゃ!」「ほんのこて?」だという。5月31日から全国公開されるという。渋谷のおはら祭で前売り券2枚を手にした。

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*言葉

2014年05月18日 | 捨て猫の独り言

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 梅の木の中でキジバトの雛が孵った。14日(水)の朝の8時ごろに泣き声が聞こえると幼い子に教えられた。親の羽根の中にすっぽりかくまわれて、まだその姿を見ていない。順当ならば二羽のはずだ。見守り続けていた側に安堵の気持ちがひろがる。この日は、その出来事のあと羽田空港の国際線駐車場をめざしてドライブに出かけた。視力、聴力がままならない私はこれまで通り地図を片手に助手席に座る。首都高速を避けて井の頭通り、環七の一般道を利用する。42キロを2時間10分かかった。孫娘の日本到着は深夜の便になる。その出迎えの下検分である。

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 津田塾大学の公開講座「総合」の15日(木)の講演者は谷川俊太郎氏だった。いつもより一般人の参加者が多い。今回の講演は壇上で谷川氏を9人の在学生が囲んでの座談会方式だった。82歳の谷川氏はTシャツにGパン姿で、若い女性に囲まれて気分が若やいでいるようだ。まず谷川氏の詩の朗読があり、朗読された詩をめぐって学生から発言がある。「春に」「二十億光年の孤独」「朝のリレー」「信じる」の4つの詩が取り上げられた。私はマイクを通した音は特に聞き取りにくい状態にある。「一人っ子」「三人目の奥さん」などと断片的に聞こえてきた。

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 学生から「表現は自分を他人のまえに晒すことだから、恥ずかしいということはないですか」という質問が出た。それに対して「言葉というのは自分だけのものではない。みんなの共有物である。自己表現というよりも、好きな言葉を自分で選びとってくるのだと考えている」と答えていた。私は江田浩司著「60歳からの楽しい短歌入門」という本を手にしているところだった。その中にも「短歌を作ることの第一歩は、対象をよく観察することです。短歌作品にするためには、その対象を表現するための適切な言葉を見つけねばなりません。この言葉を見つけることが、実は最も困難な作業なのです」とあった。

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 言葉ということについて最近印象に残っているのがほかにもある。「人が頭の中でものを考えるときには言葉が必要です。囲碁の手を考えるときにはやはり囲碁の言葉を自然と使うようになります。用語を正しく使うことは、その着手の意味を正しく理解することにつながります」これは棋士の井山祐太だ。「マイブーム」で流行語大賞を受賞し「ゆるキャラ」「見仏記」「親孝行プレイ」などの造語力の光る、みうらじゅん(56歳)は「 言葉は便利だけれど、だまされてもいる。親孝行しなきゃと思うけどなんだか恥ずかしい。でも語尾にプレイをつけちゃえば楽しくもなる。自分を洗脳してしまうわけです」と語る。

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*韓国で旅客船沈没

2014年05月12日 | 捨て猫の独り言

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 玉川上水緑道を歩くと、みるみるうちに繁った木々の若葉が日光をさえぎり、肌寒く感じるほどだ。人通りの多い緑道を、地表まで舞い降りて平然と餌をつついているのはムクドリとキジバトだ。とりわけキジバトは人が近づいても避ける様子もない。市報によると、10日(土)に小平市グリーンロード推進協議会の「玉川上水自生野草観察会」、11日(日)に「こだいらグリーンフェスティバル」で苗木や植物資源堆肥やカブトムシの幼虫の無料配布、種苗交換会があり、24日(土)にユネスコクラブの「第45回玉川自然観察会」とある。

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 このように私が参加している「玉川上水オープンギャラリー」の観察会の他にも、多くの人たちがいろいろなグループごとに玉川上水に親しんでいる。また小平市には江戸時代以降の用水路が残っていて、いまでもその用水路には多摩川の真水が流れる。この小さな流れが小平市民に潤いと安らぎをあたえている。市では市民に呼びかけて年に一度「用水路の沼さらい」を実施している。今年は15日(木)から18日(日)までの4日間は市内全域で用水路の水が止まる。そして18日の日曜日に用水路近隣の住民が一斉に出て沼さらいに協力する。

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 4月16日に韓国で旅客船が沈没した。最初は「沈没中」という進行形で表現された文字報道で事故を知った。そのうちテレビ画面に横倒しになった船体の刻刻変化していく状況が写し出される。救助作業や乗客の家族の心配や抗議の様子などが連日のように報道された。事故の最大の原因は積荷の過剰と積荷の管理のずさんさにあるのだろう。乗客の半数以上は修学旅行中の高校生だった。この船は1994年に建造され「波の上丸」として鹿児島・奄美・沖縄航路に就航していた。その後売却され昨年の3月から「セウォル号」として仁川港と済州港を結ぶ航路に就航していた。

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 この船歴を知って特別に思うところがあった。私は1999年と2004年の2回、フェリーを利用して奄美に旅行している。この2往復の中でマルエーフェリーの波の上丸に乗船した可能性はかなり高い。それだけに今回の韓国での事故が身近に感じられた。関連して思い出されたのがちょうど70年前に起きた「学童疎開船・対馬丸」のことだ。1945年の3月の沖縄戦の前の年のことである。8月22日に那覇港を出た対馬丸は翌日の夜に、那覇と鹿児島のほぼ中間に位置する海域で米軍の潜水艦の魚雷攻撃により撃沈された。当時10歳で生き残った方の話の中に「恐ろしく蒸し暑い夜だった。窓も扇風機もない船倉をそっと抜け出し甲板で寝ていた」とあった。(写真は11日に亀戸駅界隈にて)

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*夏野菜

2014年05月05日 | 捨て猫の独り言

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 28日に農協で苗を購入した。ミニトマト3本、桃太郎トマト2本、キュウリ3本にアバシゴーヤ4本である。どの苗も162円と廉価だ。今年は他の店ではスーパーゴーヤという苗を300円前後の値段で売り出し始めた。スーパーとは多く収穫できるいう意味らしい。実はこれらの夏野菜はこれから5月末に来日予定の孫娘たちの手で収穫してもらうために育てるという意味合いが大きい。

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 今年もアメリカ在住の孫娘が日本の小学校に2ヶ月間の短期留学のため来日する。昨年は姉一人を一年生のクラスに受け入れてもらったが、今年は妹も来日する。姉は昨年と同じメンバーの2年生のクラスに、妹は新しく1年生のクラスでお世話になる。私の娘である母親と3人で来日し、母親は子供たちを残して先にアメリカに帰る。2ヶ月の日本留学を終えると、祖母が付き添い3人でアメリカに帰るという段取りだ。

 30日は冷たい雨に打たれたハナミズキの落花が道路一面を白く覆っていた。翌日の5月1日は雨も上がり気温も急上昇した。この日の朝の早い時間に植木屋さんが、まえまえからの注文のミツバツツジとウメモドキの2本を届けにきた。その作業を見届けた後に私はすべての夏野菜の苗を一斉に植えた。区切りのいい日に作業ができたことに満足した。

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 キジバトの抱卵について調べてみると、昼間はオス、夕方から翌朝までメスが抱卵するとあった。交代の現場を目撃することはむずかしい。オスは繁殖期になると目の周りが赤くなるという。昼間に覗いてみるとなるほどオスらしい。それにしてもなんと辛抱強く抱き続けていることかと感動する。抱卵期間が2週間だとすると、そろそろ孵化してもよい頃だ。まずは無事に雛の姿を見たい。(写真・上2枚は鈴木さんの蝶のスタジオにて、下はキンラン)

コメント (3)
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