玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*キジバト

2014年04月26日 | 捨て猫の独り言

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 日中の気温が20℃をこえる陽気になった。それは25日の金曜日の朝だった。私の部屋のガラス戸のすぐ向こうで、キジバトが子育てを始めた。若葉が覆い始めた梅の木の中に、つがいのキジバトがいて、雄がなんども小さな枯れ枝をくわえて出入りしている。枯れ枝を積み重ねて浅い皿型の巣が出来上ったようだ。その頃であるキジバトより小さな一羽のコゲラが柿の木から巣のある梅の木に飛んで来た。梅の木の幹をよじ登りく巣を伺うようなことを繰り返している。コゲラの意志のようなものを感じてほほえましく思えた。碁石を並べていて目を上げるとガラス越しに巣が見える。背中に赤褐色と黒のうろこ模様があり、首に青と白の小さな縞模様がある。

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 図鑑で調べてみると、卵数は2個、抱卵日数は15~16日位、巣立ちまでの日数は15~16日位とある。大型連休が終わるまでは抱卵が続き、5月20日頃に巣立ちを迎えることになる。このことを、さっそく近くの小さな子供たちに伝えた。梅の木の真上の2階のベランダから卵が1個見えたと報告があった。まだ葉の繁りが少ないから抱卵の様子がよく見える。巣の中には一羽だけがいて、ときおり向きを変えながら抱き続けている。キジバトは若々しく、なかなか気品のある顔立ちをしている。これから葉はますます生茂り、キジバトの姿を包み隠してしまうだろう。 

 夏野菜の苗を植え付ける時期になった。苗を購入する前に準備せねばならないことがある。本格派は時間をかけた堆肥作りからだが、私の畑の土作りはきわめて安易な方法だ。近くの雑木林の落ち葉の下の土を無断で持ち帰り、これまでの畑にほどほどに補充し、それらに苦土石灰を混ぜ合わせるだけだ。以前は雑木林の土にはカブトムシの幼虫が多く見られたが今回はかなり少ない。ゴーヤの緑のカーテンのネットの立ち上げを26日の土曜日にすませた。家の外壁にはネットをかける留め金がない。それでいつも2本のポールを垂直に立てネットを張る。

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 24日の金曜日に銀行に出かけた。預金口座振替解約届を済ませるためだ。NHKの受信料の自動引き落としを中止した。届け用紙には「この届けと同時に、必ず請求企業へ口座振替契約の解約手続きを行ってください」とある。これも仁義だと思って手続き(NHKへの連絡)をしようとパソコンで試みたがなかなか成功せず、このまま放置しておくことにした。ある先輩から、時代の空気を我が事と受け止めた真摯な手紙が届いた。「民衆が支配権力層の言説に慣らされ思考停止に陥るとき <自発的隷従> が社会のあらゆる面で起こります。如何にして、この下からのファシズム化を拒むことができるか考えない日はありません」(写真は12日に新設のクリニック見学会に参加)

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*発言いろいろ

2014年04月21日 | 捨て猫の独り言

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 あちこちの庭や街路で紅白のハナミズキが鮮やかに風にゆれている。桜も染井吉野から山桜そして里桜へと移り変わり、ツツジも咲き始めた。樹木が芽吹きして、若葉で育つ蝶や蛾の幼虫になるイモムシが大発生する。このイモムシでエナガやシジュウカラやコゲラなどが子育てをする。昨日のオープンギャラリーの「穀雨」の観察会は前回の「清明」に続いてエナガの巣の訪問だった。前回の場所は国分寺市の「はけ」で、今回は小平市の西の端にある「ぐみくぼ公園」だった。エナガの巣は公園内の通路にある低い植え込みの中にあった。少人数で腰をかがめて覗きこんだ。まもなく巣立ちの時期を迎える。

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 MLBのビデオ判定はこれまでホームランの判定の場合に限られていたが、今年から判定範囲が拡大された。この監督のアピールを「チャレンジ」という。 ぎりぎりのプレーを追求するイチローは、これまでに4回もビデオ判定の当事者になっている。4日のブルージェイズ戦のチャレンジで判定アウトがセーフに覆って「いままで何百本あったですかね」と話していたが、18日のレイズ戦で今シーズン2回目のセーフを獲得して、「あれ(何百本のこと)は冗談じゃないよ」と強調したという。8日に通算出場試合数が日本最多に並んだ時は「出ているだけでカウントされるものに僕は価値を見いだせない」と話している。

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 「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません」「政府としてコメントすべきではない。新会長をはじめ、NHKの皆さんはいかなる政治的圧力にも屈することなく、中立、公平な報道を続けてほしい」 つぎは毎日新聞の「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの引用である。「地震や津波ではない理由で、自分の家や街に自由に戻ることを許されない状況は甚だしい人権蹂躙だ。ドイツ政府が脱原発を果たす理由で<原発は倫理的でない>という言葉を使っていたのが象徴的だ」

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 「私は決して悪意をもってこの論文を仕上げたわけでない」「STAP細胞がいつか誰かの役に立つと信じ、研究を続けてきた」「自己流でやってしまったことを反省している」つぎは毎日新聞の「香山リカのココロの万華鏡」というコラムからの引用である。「役に立ちたいは認めてもらいたいという欲求と裏表の関係にある。そういう人は時としてなんとか認めてもらおうと夢中になり、いつの間にか役に立つという、はじめの目的を忘れてしまうことがある。小保方さんはそれくらいのことを達成できないと科学者人生には意味がない、と思ったのかもしれない。夢を見るのは悪いことじゃないけれど、夢がかなわなくたって生きる意味はある」(写真はいずれも20日、チゴユリ、フデリンドウ、里桜、毎日渡る新堀用水の小橋)

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*イチリンソウ

2014年04月10日 | 玉川上水の四季

 春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、あとは地上部は枯れ、翌春まで地上から姿を消してしまう一連の花をスプリング・エフェメラル(春の妖精)というそうである。イチリンソウのほかに、フクジュソウ、アズマイチゲ、カタクリなどである。

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 スプリング・エフェメラルは、温帯の落葉広葉樹林に適応した植物である。冬に落葉した森林では、早春にはまだ葉が出ていないから、林床は日差しが十分に入る。この明るい場所で花を咲かせるのがこの種の植物である。やがて樹木に新芽が出て、若葉が広がり始めると、次第に林内は暗くなるが、それでも夏まではやや明るい。

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 この種の植物は、この光が十分にある間に、それを受けて光合成を行い、その栄養を地下に蓄える訳である。したがって、これらの植物は森林内に生育しているものの、性質としては日向の植物である。

 

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 イチリンソウの花言葉は「追憶」だ。4月7日の夕刻17時(おやすみ)の姿と、少し間をおいて10日の朝8時(おはよう)と10日の昼13時(おげんきですか)の玉川上水のイチリンソウの姿をご紹介しよう。光りを浴びて上向きに開花し、日暮れになると閉じていた。(写真はクリックで拡大)

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*荒れもようの日曜日

2014年04月07日 | 捨て猫の独り言

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 3月30日は朝から青梅に出かけた。雨に突風の予報だったが朝食がすんでも、まだ雨は落ちてこない。終了後にすべての木を伐採するという梅の公園の「梅まつり」の最終日ということで心が動いた。日向和田駅で降りて、深い多摩川にかかる神代橋を渡る。まずは訪れたことのある民間の「梅花園」に行く。そこの広い敷地にあった梅の木はほとんどが根こそぎなくなり、黄色の花をつけたミツマタが目についた。銘木「鎌倉の梅」だけはなぜか説明板とともに、その切り株だけは残されている。園内の出店は閉じられて、近くには立派な石のテーブルと石のイスのセットが二組残っていた。

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 梅の公園に向かう頃には陽射しも出てきて、見物客の数も増えてきた。山の斜面を利用して植えられた公園の梅はまだまだその容色を失っていない。この日は公園には入らず公園の向いの山にあるお寺の階段を登った。初めての場所だがここからは公園全体が見渡せた。これが見納めである。まもなくこの里の風景が一度は失われる。はたして復元されるのはいつのことになるのだろうか。そして私はそれを見ることができるだろうか。お昼時になっていたが、空模様を見てひきあげることにした。駅に着くと同時に冷たい大粒の雨が落ちてきた。出かけてよかったと思った。

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 いつのまにか庭の柿の枝にぽつぽつと新芽が姿を見せた。これが萌黄色だと確信した。外を出歩くとミツバツツジ、カイドウ、ユキヤナギ、ヤマブキなどの花が目を楽しませてくれる。昨日の4月6日の日曜日はオープンギャラリーの観察会で隣町の国分寺にある黒鐘公園(国分尼寺跡)に出かけた。参加の顔ぶれは12名前後に固定されてきている。夫婦での参加もある。いつもの観察会は昼前に終わるが、「清明」の節気にはいつもお花見をかねて行われる。昨年の花見は小平市内の人影の少ない公園の枝垂れ桜の下だった。今年も花見の人混みを避けて計画されていた。

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 観察会のテーマは「国分寺崖線と国分寺村分水」だった。鷹の台駅近くの玉川上水から取り込まれた国分寺村分水は、国分寺駅の南で「野川」に流れ落ちている。国分寺崖線(はけ)は古多摩川の流路がつくりだした武蔵野段丘と立川段丘の境にある懸崖のことである。JR中央線は高い武蔵野面を通っている。低い立川面を「はけ」に沿って「野川」が流れている。今回は国分寺駅に集合して「はけ」を上流に向かって歩いた。途中の国分寺跡には桜もあり、土筆の出ている広大な原っぱもあった。目的地の国分尼寺跡に着くと、にわか雨に見舞われる。近くの「はけ」の斜面の雑木林の中に鈴木さんが発見したエナガの巣に案内してもらう。幸運にも陽射しが回復し、手作りの料理が広げられ、男たちはビールと焼酎に手を伸ばした。花見を終えて帰る頃に冷たい雨が落ちてきた。

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