玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

根詰めヤッツケじゃBy-by

2012年07月26日 | アトランタ便り
 つい先日までは前日はユックリ寛いでいる筈だった。それなのに、一日しか残されていない一昨夜、目覚めると私は布団の中で思案を巡らしていて、終には起出す。冷蔵庫を開け野菜や材料の使い残を最小にしようと算段する。何せマーケットで求める材料は全て大袋で、買ったからには使い切る工夫が必要なのだ。
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 そんな訳で昨夜は3時に起出し、一連の作業を終えたのは昼過ぎだった。途中いつになく何か変調を感じた。早起きしてやり出していた事をスッカリ失念していた。プールサイドのクラクラは暑さと時間に関係するので、水分補給や両足を水につけたり、定期的に日除けして凌いでいたが、クーラーの効いた室内ゆえ油断があった。立ち放しが長すぎたのに気づき、お茶をのみ足を高くして横臥し一息入れたのだった。作り置きだけなら難しくないが、保存しかつ解凍し易い量でとなると結構手間取る。作り、冷まし、分けて最後に品目ごとにシールを付けて判り易く保存した。そうしたいつにない作業は、私のキャパシテイを超えてしまっていたのだろう。用心!用心!

 そして迎えた本日。全ての水周り、台所周辺の掃除と点検、ゴミだし、加湿器やまな板等を洗って太陽に当てる。あと2時間したら娘が戻り、空港まで送ってくれるという。太陽光線が強いのでそれらをキチンと終って帰れるのは嬉しい。伝え忘れた数点をメモ書きして置く。ところで大雑把な娘は、ガス台や浴槽等が綺麗に磨かれ、清潔になっている事を気づくだろうか?終わりければ全てよしとせん!


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*男の手料理

2012年07月24日 | 捨て猫の独り言

 庭の背高テッポウユリが咲きだした。テッポウユリには玉川上水のヤマユリのような華麗さはなく、ただひたすら清楚である。4本のゴーヤからなる緑のカーテンがほぼ完成し室内が薄暗くなり、まもなく収穫の時を迎えている。まず最初の収穫は一番高いところに隠れていた30cmに育った大物で、これを危うく見逃すところだった。続いて目の高さ程のところに6本ほどが収穫されるのを待っている。実りはじめるとつぎからつぎだがゴーヤチャンプルを連日のように食するわけにもいかない。つい先日まではキュウリの消費に追いたてられたが、やれやれ今度はゴーヤである。

 独居生活の食生活の目標の一つは冷凍食品をできるだけ消費することだった。二か月ほどの間に冷凍庫の半分ほどは消費できたからまずまずというところか。品目は餃子、魚の西京漬け、手作りのハンバーグ、これまた手作りだがひき肉のみそ炒めなどである。野菜の冷凍物もあるが野菜ばかりは冷凍に適さないとつくづく思う。冷凍庫に新たに増えたものがある。豚バラ肉をワインでフランべし、玉葱をふんだんにつかい、人参、リンゴ、生姜をすりおろし大胆にもブラックチョコ、インスタントコーヒーを放り込んだ特製のカレーである。一度に食べきれずに冷凍パックにした。

 かつて勤務していた高校の家庭科では生徒の各家庭から募集して「我家の味」というレシピ集をシリーズで作った。特製カレーはその中から私が忠実に再現したものである。二か月前から放置されているコンニャクがあってなんとかしたいと思っていた。コンニャクはゴボウ、人参、タケノコ、シイタケなどの煮物に入って食卓に出てることが多い。なぜか独居生活ではそのような煮物をこしらえる気にならない。前記のレシピ集に「コンニャクの土佐煮」というのを発見した。あまり甘味を加えずに醤油と鰹節の風味を生かした煮方が土佐煮だと知る。コンニャクを下ゆでしてから、炒りながら水分を飛ばす時の鍋底で発生する蛙の合唱にも似た音がおもしろい。酒、醤油、砂糖を加えて汁気がなくなったら、削りがつおをからめる簡単なものである。

 ズッキーニの肥大化したものを一本頂いた。その半分はナスの代用品として冷凍庫のひき肉の味噌炒めと炒めて食べた。さて残りの半分をどうするかをネットで調べることにして、最初にヒットしたレシピの「ズッキーニとジャガイモの醤油ドレマリネ」をこしらえることにした。これまたちょうど頂いたばかりのジャガイモもある。両者とも8ミリの厚さに切りジャガイモはレンジで加熱し、ズッキーニはオリーブ油で焼き色がつくまで炒める。これらを混ぜて炒めたものを「オリーブ油と醤油のドレッシング」の中にしばらく入れておくだけだ。処置に困ったコンニャクもズッキーニも簡単レシピでなんとか活用することができた。両者とも砂糖はほとんど使わず、やや辛めでこれが酒の肴としてなかなかいけるのである。この独居生活はまもなく終わり、入れ替わりで今度は私が南の故郷を目指して家を出る。ブログ更新はしばらくの夏休みをいただきます。

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高・音響効果の映画を見る

2012年07月23日 | アトランタ便り

 当然の事ながら2ヶ月娘と共に暮らしていると気づく事も多々ある。私の方がマダ優位にある事も多いが、もう完全にお手上げ状態も多い。その第一は異国で暮す能力だろう。少々のことは物ともしない精神は私には太刀打ち出来ない。長らくの生活習慣もそう容易く切り替えられない。これは単に年齢の相違だけだろうか。かって孫は2ケ月半の訪日中に、言語を始め完全に日本に同化してるかに見えた。それに比し私は新しい英語の一つも獲得出来ていない。

 031私の滞在も残すところ数日となった。余計なお世話と思いながら、先日はTV台兼用の4段引出しの中身を整理した。雑多な書類やレシート、電気機器の仕様書や端末の機器、文具、写真、手紙、孫への誕生会の招待状や学校での作品、ゴーグルやサングラス、果ては両手両足揃っていない片割れの物や玩具迄混在し、一向に片付ける気配がなかったのだ。書類関係に至っては英語での表記が殆どで、重要性も判然とせず思うに任せなかったケレド。そのTV台も、新たな家具を求める気はサラサラないまま中古店の洒落た台を求めようとし、引出付きという私の勧めに従ったのだった。

 さすがの娘も私の帰日が近づきいい思いもさせようと案じたようで、娘のアパートのプールでたまたま訪米5ケ月というご家族と会い、その方の知人宅で私も一回英語のレッスンを受けた関係でその友人一家も誘い、昨日はプールパーテイをした。いづれも幼児を持つ若いご夫婦で、2人のご主人はアメリカでの仕事のやり方を面白く語って下さった。その後「風と共に去りぬ」の記念館に行き、更にあらすじさえも掴めない音響効果の高い映画を見て23時過ぎに帰宅したのだった。

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梅雨のない真夏の日々

2012年07月20日 | アトランタ便り

 日本は梅雨の最中である。九州の方はかなりの被害が出てる様で、例年何処かに大被害を及ぼし年中行事化している。日本では米国の大きな山火事や大型台風による被害や、竜巻などのニュースは聞かれるけれど些少な風水害は余りない?アトランタに来て私が移動している距離は知れたものだとしても、街中や道路は結構傾斜がついていて日本との差異を感づる事は多いが、国土が広いから比較的平坦な地域に人や物が集まり、山沿いや海沿いに已む無なくすむ必要はないからだろう。

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  梅雨の終わりなんとする日本は湿気と蒸し暑さのダブルパンチだろう。昨年より原子力の問題があって節電モードも高まっていよう。従順な日本人は止むなしとして粛々とそれに従う。 それがこの国だったら? 恐らく危機管理が徹底しているから発生自体がなかった? 発生していたとしても黙って従うこと自体考えにくい? この消費大国の人々に節制、節約、節電を強いるのは容易ではないと思える。

 私の居住している地域は郊外だから高層建築はなく、地平も空も限りなく広く天も高い。孫と一緒の午後は決まってプールに行くのだが、たったその2時間の内に空が次第にかき曇りその内雷鳴が轟くというのは最近ちょくちょく出会う現象だ。そしてその雨たるや勢いが凄い。縦横に走り回っている高速道路や人家のある所はコンクリートだらけで、アパートといえども全室冷暖房完備。しかもほぼつけっ放しだから、相当の熱気が上昇し気流の関係でこんなに豪雨になるのだろうか?娘宅には骨の折れた雨傘が1本あるきりだ。しかもそれは車内に置いてあり自宅にはない。地下駐車場の作り故それで済むのだから、2人切で何本も傘のある東京の自宅とは大違いである。(写真はオリンピック公園)

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*ラジオもいいものだ

2012年07月16日 | 捨て猫の独り言

 玉川上水のヤマユリが開花しはじめた。梅雨明けも近い。庭にはこの時期になると毎年4本のユリが姿を表す。これがなんと一番高いもので230㎝もある。低いものでも160cmである。よほど茎が丈夫なのだろうが、見かねて支柱を添えることになる。おそらくテッポウユリの一種と思われるが、こちらのつぼみはまだ固く、開花はいつもヤマユリより遅い。桃太郎トマトの完熟を待っていたところ、半分喰い荒された赤い実を発見した。連なって実っていた赤い無事なもう一個の方を食べるとこれがうまい。敵はヒヨドリと思われるがこれから残りの実をめぐって智恵くらべだ。

 新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、ネットなどの媒体の中で、ラジオだけが「人の声」を中心に構成されている。人目にさらされる姿は年をとりやすいのに、目に見えない声は年をとりにくいようだ。たとえば同窓生と電話のやりとりをしたときなどに声だけは昔のままだと気付いたことが誰にもあるのではなかろうか。TBSラジオで79歳の永六輔さんの声を聴くことがあるがこれは別次元の話である。永さんもかなりお歳を召されたなと思う。また、声は見えないぶん感じさせるものが大きい。そしてもう一つ特徴をあげると、声は聞いているうちにすぐに消えるのが常である。

 以前テレビの放送大学で「和歌の心と情景」や「数学講座」などを視聴したりしたことがあったが今では止めてしまっている。飽きっぽさは私の属性だ。最近では夜の7時のニュースをNHKラジオで聴いている。そのあとプロ野球中継が始まると周波数693の第2放送に切り換える。高校講座が始まる。もちろん内容は曜日によって異なるが枕草子、徒然草、世界3大宗教、哲学などの解説に私は飽きることはない。一週間の番組表をチェックしていたら新たな発見があった。「真打ち競演」は土曜の10時に「上方演芸会」は日曜の15時半に組まれている。これまではいずれも寝床の中で聴くことを楽しみにしていた。困った時間帯に移されている。

 ところで金曜日の第2放送で先々週から2回にわたり田中和雄氏の講演を聴き、その語りに私は2回とも引き込まれた。20:30から30分間である。機会があれば皆さんも今週ぜひお聴きいただきたいと思う。田中氏は「童話屋」という出版社の編集者で「ポケット詩集」を編集出版した。詩人にもいろいろありまして詩を読むことが好きな詩人であると自称する。講演では「ポケット詩集」のことを中心に茨城のり子、三好達治、阪田寛夫、まどみちお、谷川徹三、宮沢賢治などが登場する。NHKカルチャーラジオ「詩歌を楽しむ」という番組だ。金曜日に限らず第2放送は毎日20:30からは興味深いラインナップが並ぶ。

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Weekly○○タブロイド版

2012年07月13日 | アトランタ便り
 日常的に出向くスーパーにはないが、日系人がよく利用する商店やレストランの店先には日本語のタブロイド版がおいてある。主に当国や自国のニュースの縮小版、生活支援に対する宣伝 (教育、保育、健康、美容、サプリなど特に医療関係が目立つ)求人、不動産等テンコ盛だ。移民や外国人居住者の多い国や場所では何処でも同じだろう。つらつら眺めていると必需の関係が仄見える。とりわけ国民皆保険制度のないこの国での医療に対して、日本人の不安は大きいだろうと推察される。電話で長々と業者と遣り合ってる娘すら、子供の医療は日本人スタッフのいる診療所を使っている。医師は日本育ちの見目麗しいアジア系の男性で子供達も大ファンのようだ。
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 先週のタブロイド版に「医療保険改革法は合憲ー加入義務含め米最高裁、オバマ氏再選に追い風」の一項を見た。共和党保守派は、法制化の過程で社会主義化と批判し、反オバマの保守は連合「ティパーティー」台頭に繋がったとした。丁度2年前娘がアトランタに引っ越して程無く子供2人連れで初帰国した。2ケ月半の無保険が心配で市役所に相談に出向いた。職員は懇切丁寧に対応し、即刻3人の住民票と国民保険証を作り当日持ち帰ったばかりでなく、児童手当ての手続きまでとってくれた。米国で公的機関の手順の非効率さにいらだっていた娘は、日本の役所の親切さと効率の良さに感嘆していたのを思い出す 

 国民健康保険を得た娘はこの際と自分の歯の治療をした。そして折角の機会だからと子供連れで両親の故郷に里帰りもした。そこではしゃいだ孫は頭を机にぶつけ血が流れた。病院に駆け込み頭皮を縫いその保険証が生きたのだった。そしてもう一方の児童手当の方は娘らが帰米して後、娘らが記しておいた私達の通帳にルールに従って振り込まれたのだった。退職してもなお割高な税の種々にマユを寄せがちであったが私達も、そのシステムの機能に納得させられたのだった。(ベランダで椅子の上に孫の布団を日干=禁止行為)

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自分の子育時代を振返る

2012年07月12日 | アトランタ便り

 娘は子供2人に振り回され乍日々を過ごしている。そんな彼女を見つつかっての自分と子育て時代を振返る。私は東京に転居後2人の子供をもうけ、30才で再就職という生活設計を組み立てていた。幸いに資格を活かせる職業だったし、連れ合いも転勤のない職場を得ていて、家族の健康にも恵まれ比較的順調にいった方だったといえよう。子供達も其々に熱中できるクラブ活動を得て、私達を左程苦悩させることなく成人してくれた。
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 長男は卒業すると程無く所帯を持ち私としては少々気落ちした位だったが、いわゆる適齢期を過ぎなんとしている娘の方は、依然として親と同居しながら独身生活を満喫し、夕食を共に過ごすことも少なくなっていた。パラサイト化しつつある生活は賢明でないと考えた私は彼女に自立を強いた。女の子故多少の不安がないでもなかったが、それはそれで良しとすべしと思い定めたのだ。その後私も勤務を継続し、遠隔地に住む両親の介護など繰り返した後定年退職を待って、世界一周の旅に出た。その途上で入手したツレアイからの葉書で、娘がつわりの為実家に戻りその面倒を見ていると知らされたのだった。(写真はワインセラー) 

 今娘はその夫との7~8年に及ぶ生活を断ち、娘2人を抱え愛しくてたまらないといった風で頬ずりをし通しである。私は人は家庭を持ち、自分の都合だけでは生きていけない生活を通して初めて人になると思っている。苦境の中にありながら頬ずりし合う3人は私には美しく見える。今までがそうであった様に、結婚も離婚も再度訪れるかも知れない再婚も、全て自分で引き受けてゆくことだろう。私は私で、求められ心身の続く限りはそれに応えたいと思っている。

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Skype見たさに時差調整

2012年07月10日 | アトランタ便り

 過日約束通り勤務先のデイサービスに写真添付でメールした。海外からでも瞬時に手紙(メール)や写真が送れることを紹介したかったのだ。ご利用者様の反応はどうだった?約10年前私の両親は没した。職場の事務作業のルーテンワークとして一部PCを使っていたが、マイPCを持たず老親へのメール送信等考えられもしなかった時代だった。
 
 

078今何とかPCに向かいキイボードを打っているが、所変わって自国を出ても、PCが自宅と変わらぬ環境が保てるのだからなんと便利な機器である事か。それに以前にも記したが「映像つき音声による対話が無料で出来る」となれば、使わない手はなかろう。そんな訳で、13時間の時差を越えて対話するべく苦闘している。今まで上記「  」の中で無料という仕組みが不可解だったが今回氷解した。一定の時間が経過すると、先方の映像が消えそこに企業のコマーシャル映像に切り替わるのだ。しかし当方の映像と音声は先方には届き、相手方は筆記に切り替えると対話が続けられる仕組みだ。この理屈が理解できたので、今後は双方での操作は不要と判明した。

 PCの発祥の地アメリカの電子機器事情の一端を見たのは、初外出の際女子学生が大きなバッグから小さな携帯電話を取り出した。電話?と思いきやカチッと音をさせ、縦幅サイズに組み込まれたキーボードを、マニキュアをした指先で目にも留まらぬ速さで打ち出した。スーパーで車で使う丁度いい子供用椅子が見本しか残されておらず在庫を問うと、ラベルにかざした機器を見て○○店ならあると言う。取り寄せますか?と聞かれなかったのはそのサービスはないからだろう。孫がTVの不調でPCでアンパンマンを見たがるので、私がPCを起動させると後はほぼ自分で操作する。しかしデスクを組み立ててくれた助っ人は、機器には通じていたけれど、私達がSKYPE中なのを見て初体験だった様でハニカミながら夫に挙手していた。

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*素適な道楽

2012年07月10日 | 玉川上水の四季

 ゴーヤが実りつつある。一番大きいものは15センチぐらいだが収穫にはあと少し時間が必要だ。他にも紡錘形の小さな実がところどころにぶら下がっている。小さい実を見ていると私は小さな男の子を連想してしまい不思議にいとおしい気分になる。キュウリの収穫の勢いはぴたりと止んだ。その横でまず「おいらん草」が咲き、少し遅れて「たいまつ草」も咲きはじめた。玉川上水では前節気から咲き続いているアジサイ、ネムノキのほか、新たにムクゲが咲きはじめた。人はその律儀さにいつも感動させられる。

 8日の日曜日の午前中はときどき雨のお天気で、小暑のミニ観察会の開催が危ぶまれた。集合時刻に小雨が落ちていたが私は出かけた。開催されれば今日こそ「蝶のスタジオ」を見ることができると期待したからだ。なぜなら鈴木さんは羽化の瞬間を皆さんに見せたいものだと前回の観察会で語っていた。ましてや今回の小暑の写真展は「蜜源植物に集まる蝶」がテーマである。傘をさして集合場所のオープンギャラリーに出向くと、この日の参加者は私を含めてわずか3人だった。私の期待は裏切られなかった。いつもの写真の販売のための留守番のスタッフを一人残して総勢6人で歩きはじめると雨は上がっていた。

 見学に小人数は好都合だった。蝶のスタジオの場所は鈴木さんの自宅からは少し離れた同じ町内だった。それは広い道路から一戸建て住宅の間の狭い道路を入って突きあたりの右側に在った。四方が住宅に囲まれた100㎡ほどのやわらかな印象の緑の空間である。ほぼ中央にある一番高い細い木はリンゴの木だという。かつては鈴木さんが家庭菜園として利用していた土地を5年かけて蝶の楽園に作り変えた。退職金をはたいて30㎡の現在のギャラリーの土地を購入した時期と重なる。いずれも鈴木さんは奥さんの弱い反対を押し切って今この時しかできない道楽を貫いた。

 スタジオには人の背丈よりは低い大小の立方体のケージが配置されている。画材のキャンパスの木枠を再利用してそれに網を張っているのがある。ケージの中にはかんきつ類などの幼虫が好む食草食樹が植え込まれている。ウマノスズクサ、カラタチ、キンカン、サンショ、ユズなどに産みつけられた卵が成長すると、幼虫は枝葉ごとすばやくこのケージに移されて保護される。ケージにはすでに羽化したさなぎのぬけがらも見える。成虫のための蜜源としてはヤブガラシ、ブットレアなどが用意されている。この日は複数のジャコウアゲハが上空を自由に飛び交い、アオスジアゲハも確認できた。さらにジャコウアゲハがウマノスズクサに産卵する場面に出会った。卵は透き通ったオレンジ色をした爪楊枝の頭よりも小さな1個の球形だった。その翌日である、わが家で一匹のジャコウアゲハが庭のおいらん草をかすめて飛ぶのを目撃した。

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今週は丸々フリーの予定

2012年07月09日 | アトランタ便り
 今まで連続的にフリーになれる時間は少なかったが、姉を今週はフリースクールに戻し、次週再度共に過ごす事にした。しかしこのうだるような暑さの中、不慣れな外出を試みる気はスッカリ失せてしまった。持参した月刊誌は読尽くし、出先で入手したタブロイドの日本語版ももう古い。ほぼ毎年引越しをしてきた娘は本棚も持たず、手持ちの数冊の料理とHow to本(多分プレゼント)程度しかない。PCとても手元不如意の上、使い勝手も今一で私の言うことを聞かないから、機上用の退屈凌ぎに用意した3点「ナンプレ」と「漢字パズル」「EXーword」(電子辞書)の出番としよう。
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 月曜日の今朝、慌しく食事と身支度を終え、ランドセル替りのリュックを背負い3人揃って出て行った。台風一過の静けさである。窓の外の風景は異なるけれど、いつもの私の時間が返ってきた。午前中はユックリ、のんびりしよう。そして午後になったら、先日より手帳にしたためていた3人に未だ食べさせていない日本食(魚を始め大好き)を作ろう。その内自宅でもそうして来た様に、冷凍食品作りに励み冷凍庫を満杯にしておこう。

 訪米前、不眠がちから遠ざかっていた私は再度の不眠を恐れた。機内で一睡も出来ないのを手始めに、環境や生活パターンの変化だけで、不眠と体重が減るのが常だったので、最大30日分の睡眠薬を持参した。当初の一週間は一時間位寝入れなければ内服することにした。それ以上だと事態は更に悪化する。10日位過ぎたら2~3日おきでよくなり、今は完全に脱却出来ている。少々の体重減は想定内でこちらはラッキーと言えようか?。窓の外では芝刈りの音がする。週始めには決まってメキシカン系の人がやって来てアパート周辺の手入れをしている。アメリカではどの住宅街も綺麗に保たれているのは、このシステムが徹底しているからだろう。

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