ALQUIT DAYS

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原産地

2020年05月22日 | ノンジャンル
言うまでもないが、製品がどの国で生産された
ものかを示すのが、原産地である。

いわゆるメイドインxxxxということだが、
実はこれは結構曖昧である。

例えば、OEMで、海外生産されたものを輸入し、
自社のパッケージで再輸出する際、原産地を
日本としている場合が多い。

原産地証明というのは、言うなれば自己申告で、
商工会議所でスタンプをもらうのだが、
登録されているサイン済みの書類は、ほぼ間違いなく
スタンプを押してもらえる。

私のサインも登録されているので、書類に
自筆サインすれば、日本産の製品として
輸出できることになる。

よって、原料から加工、完成に至るまで、純粋に
国内で一貫して製造されたものであるかを知るには、
原料の材料証明を取ることになる。

例えば、原料を輸入して、製品製造した場合、
製品の原産地証明は日本とできるが、材料証明が
中国であった場合、当然ながらそれを日本とは
できない。

その意味で言えば、純粋にメイドインジャパンと
言える製品は極めて少ない。

マスクの原料は、不織布である。製品といっても
ほぼ原料に近いものであるから、実際には、
原料の産出国が原産地であろう。

マスク不足も徐々に解消されてきており、
高騰していた価格も、平常とまではいかないが、
一時期に比べればかなり下がってきた。

その中で、S社のマスクをわざわざ抽選に応募して
かなりの割高な価格で購入する人の気が知れない。

家電メーカーがマスクを製造できるのは、
クリーン設備のある工場が空いていたからである。

生産工場は公表しているが、原料については
公表していない。

つまり、純粋な国産品ではないということだ。
手間と高いコストをかけても購入する人は、
記念コインのような感覚なのかもしれない。

下請けに、常に厳しいコストダウンを強いてきた
割には、自社製造品については、随分甘いのでは
ないかと苦笑しているのである。