脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

小布施町認知症予防教室交流会

2018年02月27日 | 認知症予防教室

恒例の小布施町第12回脳のリフレッシュ教室交流会に伺いました。
今年は、形式を大幅に変更していました。いつもの各教室による舞台発表は今年はなし。小グループに分かれて話し合いや音楽を使ったレクリエーションなどのプログラムでした。
一番最初はもちろん皆勤賞授与。
去年の交流会の様子です。小布施便りー第11回脳のリフレッシュ教室交流会その1

去年もたまたま高野さんの賞状を写させていただいていました。賞状の言葉がおもしろいでしょう。包括支援センターのH保健師さんの創作です。

今年は舞台発表はなしということだったのですが、「やっぱりやりたい」という2地区はやはり舞台発表しました。
高野さんは下の写真で一番前で演じている伊勢町のリーダーさんです。

「最初に伊勢町に教室が立ち上がって、高野さんにお会いした時には『お若い男性が参加してくださった』と感激しました」とお話ししたら「若く見えますか?孫もいて歳は取ってますよ」と笑って返されました。去年も今年も皆勤賞。そして「全体の舞台発表はなくても、伊勢町としての舞台発表ーみんなで会場を巻き込みながらのパフォーマンスを今年もやりたい」という決断。ここに認知症予防の一つのゴールがあると感じましたよ。
もうひとつ、小布施町の10年を超す認知症予防活動の成果をお見せしましょう。

高野さんが「みなさんもご一緒に」と声掛けしてくださったのですが、この会場のようす。みなさんが参加してるだけではありません。舞台と会場が同じ動きをしています!これはなかなかできることではありません。これは脳が若々しいということの証拠でもありますが、こういうふうに楽しめることこそが、認知症予防のための生活が身についてきたことの証拠でもあるのです。
「七草の会」の皆さんも発表を希望されたそうです。
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この後、全員で会場を回りながら、かわいい手づくり紙袋に入った飴をプレゼント。大ウケでした。

心からの拍手で迎えられました!

「七草の会」の皆さんは練習を積んで出来栄えを披露するという姿勢ではありません。
自分たちが楽しもうとする姿勢、皆さんにも楽しんでもらいたいという姿勢が迫ってきます。そして伊勢町の時に感じたように、会場の気持ちが一つになって「楽しい時」を過ごしてくださっている感覚が迫ってきます。
認知症予防のキーワードは「前頭葉」。自分らしくイキイキと楽しんで生きていく、そのことは他ならぬ自分の前頭葉が決めていくのです。
入口に展示されていた作品。右脳刺激の具体的な例ですね。

教室で得意分野が違いますから、作品作りで教室間の交流ができたらいいですね。

山王島地区のぴんころ地蔵さんにもお会いしてきました。

各地にぴんころ地蔵さんはありますが、これは小布施町山王島にできた新しいぴんころ地蔵さんです。去年、山王島の岩井さん(小布施町初の脳のリフレッシュ教室を始めたときの会長さん)から「かわいいお地蔵さんができたよ」とお話しいただいていたので、朝いちばんでお参りに行ってきました。
認知症を防ぐには、ぴんころ地蔵さんにお参りするより、もっと積極的に自分らしい生きがいを見つけて積極的に生きていく方がよほど脳が元気でいられるのに…といつもなら笑って済ませるのですが、さすが小布施町。

話がそれますが、ぴんころ地蔵さんのお顔をかしげた方、写真の左側の壁に短冊がありますね。
岩井さんの作品です。岩井さんの趣味は水墨画で、個展を開くほどの腕前ですが、いつのころからか山王島地区の希望者に水墨画を教えてくださるようになりました。
交流会の会場でそのおひとりが「水墨画を岩井先生に習ってるの。わたしまだまだ下手だけど、もしいるならお地蔵様の絵をあげたいんだけど」と言いに来てくださいました。これも素晴らしいでしょ。それぞれに合った認知症予防の生き方ですね。
このお地蔵さん建立の経緯は去年ブログにまとめました。是非お読みください!
小布施講演会の余波が続きます


みんなの長寿を祈り、またふれあいの象徴的場として、地区の重鎮88歳の岩井さんを中心に、山王島の皆さんから浄財を募ってぴんころ地蔵さんを立ててしまったというのです。他力本願なぴんころ地蔵さんにお参りしたらボケ予防ができると思っていらっしゃるわけでない!さすがと本当にうれしく思いました(詳細は上記ブログで)

去年はまだ上屋がなく建てたいという希望を聞きましたが、今年はもう建っていました。
ぴんころ地蔵さんと一緒にお祭りされているのは400年前のものという馬頭観音像。

お顔もはっきりしないほど長い間、地区で守られてきたのです。
その一画には六地蔵さまもお祀りされていて、山王島の皆さんの拠り所であるような印象を受けましたよ。それをまた訪ねてきてくれる人たちにも感じてもらいたいという皆さんの気持ちが、素直に感じられてこのやすらぎの場が大きく育って行きますようにとお祈りしました。


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