脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

小布施町「脳のリフレッシュ教室」交流会①ーイキイキしてる皆さん

2020年02月22日 | 認知症予防教室

2月21日は、恒例の年に一度の小布施町「脳のリフレッシュ教室交流会」に行ってきました。
たまたま撮れた下の写真が、小布施町のもうすぐ20年にも及ぶ認知症予防活動の結果(というよりも成果)を表していると思います。

ステージの人と、ジャンケンゲームをしているところです。
まず目を引くのは、ノリノリ笑顔で立ち上がって「チョキ」している男性でしょう。北部地区の田中七郎さん。94歳です。実はこの勝負の勝ち抜き組になり賞品までゲット。あとで嬉しそうに見せてくださいました。
今年の北部地区の教室発表は、きらきら光る指飾りをつけてのダンスでした。

田中さんは椅子に腰かけて参加でしたね。足元に不安があるからということでこれはとてもいい判断です。

もう一度一枚目の写真を見てください。皆さんの笑顔。手を挙げていない人もいますが、挙げていないだけで十分に楽しんでいることが伝わってきます。
写真を大きくしてみると、カメラの横に立っている男性も「チョキ」しているんですよ。このように「会場全体が楽しめている」ということが「認知症予防活動の成果」に違いありません。
講演するときに「ボケるかボケないかは、あなたの生き方にかかっている」と私はよく言います。その意味は「あなたの脳の使い方。前頭葉をどのようにあなたらしく充実して使い続けるか」ということなのです。
都住地区の皆さんが、ただ歌うのではなくお揃いのバンダナでおめかしすること。立って参加する人、椅子に座る人、それも皆さんで考えたのですよね?それが前頭葉の働きの反映です。

横町の皆さんも、明るいバンダナで決めていました!自分たちの発表というだけでなく、最初から会場を巻き込む企画が素晴らしい。
ジェスチャで曲名を推理してもらうところから会場と一体化しておいて、一曲目「汽車」は 歌うグループ、ジェスチャーのグループで競う。
「山田のかかし」では「の」は脳だから頭、「か」は肩、「し」は口元でシィーとやりながら歌います。会場の皆さんも大喜び。

お世話をしてくださっている冨田さん(実は役場保健師さんのときに、小布施町に認知症予防活動を導入した方です)のお話です。
「この教室をやり始めて、もともと人間関係が密な地区でしたが、道で出会うたびに声掛けするのが楽しいのですよ。元気がないと誘ってあげたり、いけそうなところの情報を教えてあげたり。前からそうだったとも思いますが。もっと自然にできてしまうような気がします」

小布施町で認知症予防活動として「脳のリフレッシュ教室」が始まったのは2002年。山王島地区からでした。今日に至るまで続いているのです。参加者の数の多さは特筆に値すると思います。20年近い歳月は、先にあげた田中さんが椅子に座って参加するような変化をもたらしましたが、それは当然といえば当然でしょう。山王島でもステージに上がるのに大変な思いをされる方がいます。それでも「楽しみにして」参加し、しっかりと歌ってくれました。
2002年スタート時の会長岩井茂松さん。「この前卒寿の展覧会やったよ。今度は百歳だな~」と耳打ちしてくれました。今回の写真がとれませんでしたので、これは2年前のご夫妻ですが、変わっていらっしゃいませんでした。

伊勢町。けん引役は高野さん。いつも新しい出し物を披露してくださいます。
今年は、なんと紙芝居。皆さんで役ごとにセリフを担当。なかなかの表現力でしたね。紙が柔らかくてなかなか枠に入らないというハプニングがありましたが、観ている方がハラハラしていることがよくわかり、図らずも会場の温かさが際立つということに。演ずる人、観る人ともに前頭葉が活性化されたでしょう(笑)。高野さんお疲れさまでした。

上松川地区は、毎年仮装で登場するのです。会場もわきますが、当の皆さんもそれなりに心ワクワクするのではと推察してますけど。花も恥じらう娘役には、帰りの時にも声がかかっていました。
すれ違ったとき一言声を交わしました。体調がちょっと?のような発言がありました。体が元気でないと脳も元気でなくなるということは十分承知できますが、そこで「踏ん張る」ということをこの教室では実行してほしいのです。みんなとしゃべって、今日の右脳訓練を楽しんで脳まで元気をなくさないようにしてください。

交流会では皆勤賞の発表と記念品授与があります。毎年違うその文言が秀逸です。

記念品も一ひねりされています。去年は「あなたなりの花を咲かせて」とまだつぼみの鉢植えカランコエでした。今年は「紐と脳は使いよう」ということらしいです。会場入り口に新聞を縛る紐を利用した作品が展示されていました。

今年の皆勤賞は60数名と聞いたような気がします。色薄紙を差し入れて「これが何に見えますか?」と一ひねり。

「風船膨らませて巻き付けて、後で風船割るとできます!入り口のいろんな作品を見て工夫してください」と説明しています。もとい、エールを送っています。

北部地区の北澤さんが表彰を受けて自席に戻っています。

北澤さんは替え歌づくりの名人です。「作ってみたけど」とくださいました。
「テレビはいかが(青い山脈の曲で)」
1.テレビの見過ぎは困るけど 
 選んでみればありがたい
 空から宇宙から海の底までも
 さわやかな自然界まで映してくれる
2.スポーツ中継すばらしい
 ファインプレーや新記録
 走る姿も格好いいこと
 見る人の笑顔なんかも癒される
3.音楽番組また楽し
 昭和の歌も歌ってる
 昔の映画も時々やってますね
 それでも体が第一適度に見よう
(別バージョン「十人十色」)
1.楽しくなることありますか
 散歩ふれあい趣味遊び
 ボケの予防は十人十色
 仲間とのおしゃべりだけでもいい人もいる
2.暑さ寒さが厳しいが
 よくまあ耐えていますね
 体に気を付けて健康でいれば
 これからも趣味や仕事にやる気もでます
3.ズクを出して始めれば
 いつしか調子も出てきます
 今日も用があり行く所もある
 今日もまた感動あったらいいですね
 注)教養(今日も用)教育(今日も行く)共感(今日もまた感動)の語呂合わせ
エイジングライフ研究所が言いたいことがまとまってます!

フロクで気が付いたことを書いておきます。
ちょっとおしゃれをしている人が多いこと。

そして全体に明るめの洋服を着ていらっしゃる。

スタッフの皆さんが交流会を楽しんでいるをと見ましたが、当たってるでしょう。
先の表彰状や記念品もそうですが、ボッチャゲームのお知らせ・宣伝がありました。

楽しんでますよね?
今回、個人的な面を強調したのにはちょっと意図があります。人生の記念の一コマになってほしいと思ったからです。
もちろん一人一人の皆さんの輝くような笑顔は、しっかり刻み込ませていただいています。
















 

 

 


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