先週は梅ちゃんのお誕生日でした。
(『梅ちゃん』は、こちら参照
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20071119)
彼女は93歳になりました。
彼女と私は、今はもうときおり電話で話すだけですが、電話からの様子だと彼女は相変わらず活動的-『敬老の日』に高齢者施設で入所者に、保育園で子供達に、と手品を披露したり、そしてコーラスグループでも活躍中。
さて、そんな梅ちゃんから、面白い話を聞きました。
手品では、玉子を筒に入れて何かに変えるものがありますが、冒頭に梅ちゃんは、
「はい皆さん、玉子はあたためると、何になりますか?」と質問するそうです。
昔は決まって「ひよこ!」「にわとり!」という子供達の声が返ってきたそうですが、最近は、「茶碗蒸し」「ゆでたまご」という答えが子供達から返ってくるそうです。
さて、話が変わって、一人暮らしの梅ちゃんを気遣って私が言った言葉、
「一人暮らしってわからないように、男物などの洗濯物などを干しておいてくださいね。」
に対しては、
「昔ね、職場にいた男性が『○○さん、僕の靴とステテコをあげるから、これを干したり、玄関においておきなよ。』って言ってくれたことがあったの。それでそれを干したり、玄関に置いたりしていたら、近所で『○○さんに“オトコ”ができた』って噂が広まっちゃって・・・。すぐ靴もステテコも捨てちゃった。」
「それから、甥が出張の帰りに一晩泊まったときも『若いツバメができたのでは・・』と思った人がいたみたいで参っちゃった。“バアさん”になった今は、そんなこと言われる心配もないんだけどね。」
という返事。
今、都市部ではスーパーで売っている玉子しか知らない子供達がほとんどで、「玉子→あたためる→ひよこ」という発想を素直にもてる子も少ないかもしれません。
私は都会育ちですが、幼稚園のころ「玉子を茹でて、ひよこになったりしていないだろうか」と不安に思って、ゆで卵を剥くこともできないときがありました。
(もっとも、私は「海で鯵の開きはあのままの形で泳いでいる」と思っていたくらいのオオボケものでした。)
ステテコと靴、“ツバメ”に関してですが、(もちろん土地柄もありますが)今は昔ほどご近所にも関心がなくなりました。
変な憶測をもたれた時代、梅ちゃんには煩わしいことではあったと思いますが、これはこれで、無関心がはびこる今より幸せだったのかもしれません。
時代の移り変わりは、こんなちょっとしたことで、実感したりします。
私の2倍近くの歳月の変化を経験してきていて、楽観的な梅ちゃんからすれば、もう変化も慣れっこ。驚くことはあっても、それを楽しむ余裕もあります。
「ファジィに生きること、これが長く楽しい人生を送る秘訣の一つ」、梅ちゃんから、もう一つ教わった気がしました。
最後に、梅ちゃんから送られてきた、『簡単レシピ』をいくつか抜粋して貼り付けます。
お試しあれ。
1.明太子とろろごはん
明太子をほぐして、すった山芋と混ぜ合わせ、ゆずの香りをつけて、あつあつのご飯にかけ、上にきざみ海苔をおきます。これならちょっとのご馳走で、お客様の時や、お酒にも結構です。
2.和風カリカリベーコン
トーストや目玉焼きに付け合せるカリカリベーコンは、大根おろしと一緒にすると、ご飯のおかずにも美味しいです。カリカリにするには、弱火でじっくり炒めます。塩気があるのでお醤油は控えめに。
3.ご飯のおともに
キュウリやナスのぬか漬けや京菜などの塩漬けが少し古くなり、すっぱくなってきたら、細かく切って水洗いしてぎゅっとしぼります。
これをごま油で炒め、一味唐辛子とたっぷり炒りゴマと混ぜ、仕上げに醤油を一たらしします。あつあつのご飯にどうぞ。
4.ちから天うどん
お餅をサイコロに切って、細きりの人参や玉葱などと混ぜて、かき揚げを作ります。これをうどんやおそばのカケに乗せます。
力うどんと天ぷらうどんを一緒に食べているようで、ボリュームがあり、美味しいものです。
5.オレンジ葛湯
片栗粉や葛粉を、熱湯ではなく、100%のオレンジジュースを熱くしてときます。酸味が強くなりますので、好みでお砂糖を。夏の疲れがとれる、ほっとする味です。