Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

武器輸出が国際貢献?・GRIPSの准教授が「課題は実戦経験不足」

2016年02月23日 | 武器輸出・TPP・モンサント・農薬

昨日の1本目に書いた、

国際協力銀行が武器輸出に投融資して幸せになる人、不幸になる人
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/2371bab49e361c57f78ca6b91bce1888

で紹介した東京新聞の記事には、 

「二〇一四年末に防衛省が設置した有識者会合「防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会」(座長・白石隆政策研究大学院大学長)で議論された。」 

と書いてありました。 

この政策研究大学院大学(GRIPS)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BF%E7%AD%96%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E9%99%A2%E5%A4%A7%E5%AD%A6
の教授が、2014年12月に武器輸出に力を入れ始めた理由を書いていました。 

NewSphere (2014年12月5日)
武器輸出支援に積極姿勢 イスラエルが取引拡大に期待も、“主役にはなれない”
http://newsphere.jp/politics/20141205-4/ 

抜粋: 

国際政治学者、道下徳成・政策研究大学院大学教授は、シンガポールの英字紙『The Straits Times』に、日本の武器輸出に関する論説を寄稿した。道下氏は、日本が武器輸出に力を入れ始めた主な理由を3つ挙げている。 

 1つ目は、「日本はもはや、非常に高価な自衛隊向けの国産武器・装備を購入し続けることができなくなった」というものだ。同氏は、90式戦車(700万ドル)とM1A1戦車(430万ドル)、F-2戦闘機(1億1100万ドル)とF-15戦闘機(2700万ドル)など、日米の兵器の価格を比較。国産兵器の販路を世界に拡大して価格を下げない限り、巨額な借金を抱える日本だけで支え続けることはできないとしている。 

 上記と合わせて、「最先端兵器をリーズナブルな価格で入手する唯一の道は、もはや国際的な共同開発に参加することだけだ」というのが2目の理由だ。 

そして、3つ目は、国連の平和維持活動に参加している部隊に武器や装備を拠出することが、「国際平和への貢献」につながるというものだ。また、これらに立ちはだかる課題として、道下氏は、売却した武器の第3国への移転問題と、やはり「実戦経験不足」などを挙げている。 

武器輸出に関し、「課題は実戦経験不足」という言葉が使われても、話題にならないようになってしまったのですね。(道下准教授(教授ではなく准教授)は政治家ではないですが、それでも政府の代理人という立場での発言。) 

2月18日に書いた、
『戦争のつくりかた』に対するティムさんの感想
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/978ddea78c887eb2c7784f08107fbb58

のなかで、私は、アメリカ人の友人から送られてきた日本人による動画を見た時の感想をこう書きました。 

抜粋:

ティムさんはこの動画に好意的ではあるものの、この動画は不完全であると言います。 

彼は、「日本が平和(不戦、平和国憲法)を選んだのではなく、それを義務として負わされたものだったし、日本は米国(他西側諸国)によって守れらて来たからこそ、今の日本でいられる」という点について触れるべきであると考えているようです。  

前者について私は、たとえ平和が「米国から押し付けられたもの」であったとしても、何十年もそれを大切に守り続けてきたのですから、「日本人は平和を選んできた」と言ってもよいと思います。 

(中略) 

後者について、日米同盟(米国の核、日本の米軍基地)のもとに日本の平和があったかどうかは、私には判断ができないです。 

また、ティムさんは触れていませんでしたが、日本の今があるのは、朝鮮戦争やベトナム戦争の特需があったことが大きく関係するし、中東の混乱(これも大元は欧米が作り出したものですが、)があっても一応石油を手に入れられてきたということ、また、米国への『思いやり予算』が他国への軍事力行使にも使われたということもあるでしょう。それは間接的には日本も戦争にはイノセントではなかったということ。  

(ただし、現在のように、大っぴらに武器輸出に力を入れるなんてことは、当時の日本はなかったです。武器輸出をして戦闘員を出さない国はないと思いますので、この武器輸出が本当に危険だと思います。) 

「日本は平和国を目指しながらイノセントではなかった」というのは、ある見方のよれば、「ずるい」と取られても仕方がないことだったのかもしれません。

しかし、その代わりに、日本は国際協力の分野で世界に貢献をしてきて、(米国寄りではありましたが)バランスをとってきた国だから、「ずるい」といわれることもなく、ここまでの国になれていたのだと思います。

安部政権になって日本はバランスを崩してし、方向性を失ったようです。

(海外で安倍政権を評価しているのは、イスラエルと、最近やたらと「ヨイショ」してくれる米国の一部政治家・学者くらいではないでしょうか。

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