Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

「平和貢献」「普通の国に」と言うなら戦争支援ではなくまずは難民受け入れでは?

2015年09月10日 | 国際・政治

欧州、特にシリア難民については本当に胸が痛みます。 

(「第二次世界大戦前欧米諸国が見捨てたユダヤ難民」と「現代の難民」が重なる
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/4248e9914779ca7aea01075155bc6b02
  )

私は、日本が移民を大量に受け入れることは慎重にすべきだと思っていますが(受け入れ前に、彼らが住みやすい環境づくりが先(日本人の異文化理解の勉強も含む)、という意味で。)、戦争や内戦難民となると話は別。 

安倍政権は、「世界の平和貢献」と言いながら、「難民を作り出す戦争支援はしたいけど、難民は受け入れない」という態度。これはどう世界に説明するのでしょうか。 

保守系(親米)メディアのウェッジインフィニティにあったこんな記事(ただし書き手は毎日新聞記者)がありました。 

Wedge Infinity(2015年9月10日)
メルケルさん、重い扉を開いた先、見てますか?
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5347 

「「不届き者の難民」が含まれているのに、それを引き受けるメルケル首相は愚か」と言っているかのような事が書いてありますが、移民を受け入れない日本の国民の言葉としてどうなんでしょう。 

この記者の意見は「ホームレスは怠け者で働きたくない人がいるから助けなくてよい」というのと同じで、例外にかこつけて、自分達が支援も問題解決もしないことを正当化しているようで、私は「卑怯」だと感じます。

また、個人がどんな記事を書いても、報道機関がそれを取り上げるのも自由だと思いますが、「難民を受け入れない、受け入れ以外の解決案もでず」であれば、小さくなって何も言わないでいるのが普通の感覚だと私は思います。 

確かに、ナチスドイツがユダヤ迫害をしたのには、ドイツにユダヤ移民が周辺国に比べ圧倒的に多かった(ドイツはユダヤ人たちには比較的居心地がよかった)という面もあるので、難民・移民を膨大に一国が増やしてしまう事は、危険が伴うと思います。 

また、難民受け入れは難民を作り出す片棒を担いでいる国が率先してすべきであると思います。(ISILを間接的に(実質?)作りだしたアメリカ、サウジ、カタール、いずれも消極的。) 

しかし、日本はこのまま難民受け入れ要請を無視し続けるのが正しいとは私には思えません。 

前にも書いた通り、私は若い頃の仕事で中東と関係がある仕事をしていました。

日本にやってきた来客一団は、日本の風習を勉強してきたらしく、課員皆にお土産(高価なものではないです)を持ってきてくれたこともありました。 

接待の日本料理店で出された鍋料理用の紅葉おろしやタレを前菜と間違って口に入れてしまった人の話も同僚に聞きました。(辛かっただろうに、「おいしい」と一言何気ない顔で言ったそうです。) 

書類を届けに行って帰ろうとした私に、「日本人と話したい」といって秘書に呼び止めさせ、部屋でたわいのない話をさせた人もいました。 

彼らはいいわゆるエリート層の人たちでしたが、それだけに命を失ってしまった人もいるのではないかと思います。生きていても、今は難民になっている人達もいることでしょう。 

彼らのほとんどは、いくら中東だと言っても、自分達、国の未来がこんなことになるとは思っていなかったと思います。 

島国日本だって内戦や戦争で土地を離れざるを得ないことがなかったとしても、自然災害や原発事故のようなもので自分達が難民になる可能性だって非常にわずかであってもある、と気が付かされます。

想像力を。 

(「戦争・紛争難民は、武器産業国が作り出している」ということも想像(自覚?)しましょう。安倍政権は難民を受け入れないばかりか、武器輸出に意欲的です。)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする