シスター・プレジャンさんの講演録「宗教者と死刑廃止」に、こんなことが書いてあった。
ブッシュ大統領はテキサス州知事時代、152人の死刑執行に署名した。
そして、ブッシュ氏が大統領になり、9.11のあと、「彼らは我々を殺した。だから、彼らを探し出して、我々は彼らを殺す」と言ったそうだ。
つまり、復讐することを大統領が公言し、誓ったわけだ。
ピーター・バーグ『キングダム』という映画はテロと復讐がテーマである。
サウジアラビアで外国人居住区を狙った自爆テロが発生、FBI捜査官である主人公の友人も殺された。
主人公は首謀者をアルカイダの幹部と推定、現地捜査の許可を得て、最後には黒幕を殺す。
これだけなら、まあ、何ということもないハリウッド映画である。
ラストがひねってあることで、後味がまったく違ってくる。
映画の最初、友人が殺されて悲しむ同僚に主人公はあることをささやくのだが、それは「かならず復讐する」と誓ったことだと最後にわかる。
そしてそのシーンにかぶせるようにして、テロの黒幕は死ぬ間際に孫(12歳ぐらいか)に「かたきを討て」と言い残す。
FBI捜査官の怒り、つまりアメリカの正義がこのことによって相対化されているのである。
憎しみが暴力を生み出し、暴力が連鎖していくことを見事に表したラストだった。
最新の画像[もっと見る]
- 植松聖「人を幸せに生きるための7項目」 4年前
- 植松聖「人を幸せに生きるための7項目」 4年前
- 植松聖「人を幸せに生きるための7項目」 4年前
- ボー・バーナム『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』 5年前
- 森達也『i -新聞記者ドキュメント-』 5年前
- 日本の自殺 5年前
- 日本の自殺 5年前
- アメリカの多様性 5年前
- 入管法改正案とカファラ制度 6年前
- マイケル・モス『フードトラップ』 6年前
どこかあらすじを説明しているところはないでしょうか。
椎名林檎氏のプロモーションビデオをいくつか見ましたが、いつか見たような映像のコラージュで、クロード・ルルーシュの影響は大きいですね。
ソワカちゃんの元ネタをたどるのは面白いですね。
http://www.youtube.com/watch?v=pdppjC14stE
そのひとつ。
http://www.youtube.com/watch?v=22zslxat_4M
いやあ、シーナさんの歌は、実にエロいですねえ。小粋な言葉によって辱めてとか、今夜は攻められたひとか。エロというのも、枝雀さんの笑い理論と同じで、緊張と緩和から成り立っているんでしょうね。ある高低差があるところに生まれるんでしょうね。
http://www.youtube.com/watch?v=Uxr_dha07h8
マイケル・ムーア『アホでマヌケなアメリカ白人』だったと思いますが、ムーアはネーダーに立候補を取り止めるよう何度も頼んだがだめだったと書き、ネーダーを非難しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC
裏取引があったのかどうかしりませんが、どうもリベラル派と言われる人たちは融通がきかないようで、保守派のように枝葉はさておいて共同で何かしようということがあまりできないなと思っています。
そこへ辻元清美さんが応援する元新左翼活動家の泡沫(失礼!)候補が出た。んで、その運動グループはふたりの候補を推薦していた。けれど、本音としては辻元さんが推す候補を応援してたのでしょう。
私としては、憲法九条を守るとは言ってない候補を一人でも減らすことが自分たちの言ってることからして、目標にすべきでは?と思ったのだけど。
案の上、辻元応援候補落選。そして、そのあおりを食らって守ると言ってた候補が票を食われ、守ると言ってない候補が滑り込み。あんたら何してんのん?と思いました。
かつて小泉郵政民営化選挙で、電通を使って宣伝効果をあげた云々とネットで読みましたが。こういう運動家さんたちは、電通のツメの垢(赤?)でも煎じて飲めばと思う。たとえ100万分の一でも。やることなすことどんくさい。ソワカちゃん作者、元電通社員だったとあるけど。なんかセンスあります。
うちらの業界でも、コミュニティ・ビジネスといった発想で体質改善しなきゃいかんのですよ。いつまでも労働運動、市民運動の発想じゃジリ貧だのにね~。
藤井誠二氏と宮台真司氏の対話本『どんかんなサヨク』という本が出るそうですね。
むむ、藤井氏ねえ。
宮台氏に対する評価がまた低くなります。(笑)
>自分たちに不利になる情報についてはいっさい触れないというか。
無意識しか意識的かはわかりませんが、バイアスがかかります。
>「運動」というのは、社会がワルイ、国家がワルイ、日本がワルイ、男がワルイ、宗門がワルイ(笑)、、、ばっかりのような気がして。
自己突っ込みですか。(笑)
その「反動形成(以下略)」を考えますと、根本は同じだということですね。
まあ、これの反動形成として「中国がワルイ、朝鮮がワルイ、がワルイ、在日がワルイ、女がワルイ、日教組がワルイ、人権派弁護士がワルイ、ヤクザがワルイ(笑)、、、などがあるわけで。
かつての労働組合とか同業種団体。宗教組織、最近のNPOなどなど。
運動と事業という二項対立思考だといわれそうですが。運動にも事業の面があり、事業にも運動の面がありますが。
運動というのは、「敵に塩を送る」ことはしないというか。自分たちに不利になる情報についてはいっさい触れないというか。矛盾だらけの世の中で、変えるものは「ソト」だけではなく、自らの組織やそれに関わる自ら自身であると思うのですが。
「運動」というのは、社会がワルイ、国家がワルイ、日本がワルイ、男がワルイ、宗門がワルイ(笑)、、、ばっかりのような気がして。
アネックス本願寺という阿磨さんのアイデアが面白いと思ったのは、既存の組織にモンクを垂れてるだけじゃなくて、自分たちでそれとは違うオルタナティヴなものを作りだすこと。その過程の中には矛盾も出てくる。すぱっと自分たちが「善」で相手だけが「悪」だなんてだけいってられない。そこには、自己変革という辛いことも待ってるし。
宮台氏がなぜ嫌いかというと、若い人に媚びているような感じがするんですよ。
特に援助交際について、その気持ちわかるよ、みたいなとこがいやです。
しかしながら、宮台氏が正面から死刑廃止論を説いているとは知りませんでした。
感情論にどう答えるかは困難ですが、これについても言及していて見直しました。
>辛さんについては。
辛氏の死刑反対論は正直なところもう一つと思います。
>「悪の権力」と闘っているジブンというのはキューティーハニーでありセーラームーンですよね。生きる原動力になります。
ま、気持ちのいいことですよね。
同じ目を自分に向けるのはしんどいですけど。
>戦いつつも、親鸞聖人にはもう一つの目があります。それは戦っている自分をも宿業の眼で見つめる目なのです。
やっぱり、「悪の権力」と闘っているジブンというのはキューティーハニーでありセーラームーンですよね。生きる原動力になります。
宿業の眼で見つめる「心眼」。寝ているときだけ、よーく見える??
http://jp.youtube.com/watch?v=KJd3EiNYlIU&feature=related
辛さんについては。
>殺したいほど憎いやつはいるか?と問われれば、私には確かに「あいつを殺したい」と思う人間がいる。誰かがその人を殺してくれたら嬉しいか、と問われたら、イエスと答えてしまうかもしれない。
(そりゃ殺したいよ)
>万死に値する対価を望んでいるからこそ、安易な死刑ではなく、「一生罪の意識に苛まれる」という地獄を味わわせるべきだと思う。それこそが彼らにふさわしい報いであり、つぐないと再発防止につながる道ではないか (望んでいる奴に死刑は有効か)
んー、実にサディスティック。
>ずいぶん前だが、少年たちがデート中のカップルを何日も引きずり回したあげく、殺害するという事件があった。 (死刑とはポアすること)
どうして、「未成年者たち」と書かず、「少年たち」と書くのでしょうか。
>例えば、さまざまな悲惨な事件を追うたびに出会うのが、権威的な父親による暴力である。 (涙の意味)
>国家の暴力装置である軍事基地をなくす闘いを、暴力を肯定することによって進めることはできない。
(殺されても殺さない)
「どこまで女をバカにするの?」というコラムがありますが、同時に「男のバカは国境を越える」とか「低偏差値三兄弟」とか男をバカにするのが、得意ですね、この方。それではね、連鎖反応でしょ。
2007年5月29日の辛氏の発言ですが、2007年5月22日の記事に、
「米国に住むアジア系の友人からは、「家から一歩も出られない」とのメールが来た。白人からの復讐を恐れてのことである」
http://www.sinsyakai.or.jp/left/tankobu/tankobu_15.html
それを受けてのものでしょう。
>基本的に辻元さんは、「国家(権力)憎し」という思想ですね。
死刑は国家による殺人だ、という言い方はあまり好きではありません。
でも、「刑法」で定められている死刑になる犯罪は、内乱罪、外患誘致罪(外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者)、外患援助罪(日本国に対して外国から武力の行使があったときに、これに加担して、その軍務に服し、その他これに軍事上の利益を与えた者)があります。
つまり、国家の敵が死刑になるわけですね。
外にいる国家の敵を殺すのが戦争で、内にいる敵を殺すのが死刑だと言えませんか。
>円さんには借り物ではなくて、キチンと仏教徒、真宗門徒としての「死刑廃止論(反差別論、平和論)」を最後までとことん考え抜いて欲しいんですよね。
私は借り物で言っているつもりはないのですが。
真宗門徒としては「摂取不捨」で死刑問題は答えが出ていると思います。
中国についてですが、北朝鮮、ビルマ、スーダンを支援し、国家として成り立たせているのは中国です。
それらの国を経済制裁するのなら、中国をも経済制裁すべきです。
だけど、そんなことをしたらせっかくの金儲けのチャンスをふいにしてしまう。
結局はカネの論理で中国のしていることを見ぬふりをしているのでしょう。
チベット人民に塗炭の苦しみを与える中国政府!過去を反省し謝罪するのも確かに必要ですが、現在起こっている問題にもっと目を向ける必要があると思います。
http://jp.youtube.com/watch?v=s3rokl1oF5c
http://www2.big.or.jp/~yba/intro/umiwokoete.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%88%A6%E5%BE%8C%E8%A3%9C%E5%84%9F%E6%9D%A1%E7%B4%84%E4%B8%80%E8%A6%A7
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%88%A6%E4%BA%89%E8%B3%A0%E5%84%9F%E3%81%A8%E6%88%A6%E5%BE%8C%E8%A3%9C%E5%84%9F
まずは基本的な資料を見るべきですね。人がたくさん死んだことに対して補償するわけですから、いつでも補償は充分ではないと言われる可能性はあるでしょうね。
また集団で戦争責任を負うとなると、その中には失言したり、暴言を吐く人も当然いるわけで、そのことをもって「日本(人)は心から反省していない」とツッコムのはどうかと。全日本人がまったく同じ言葉を口にするなんてこと有り得ないでしょう。
で、辛さんの最近のご発言。
http://www.sinsyakai.or.jp/left/tankobu/tankobu_16.html
要するに銃を乱射した在米韓国人は、個人的な動機で殺人を犯したのであってその家族などには連帯責任などは生じない、、、というのでしょう。
しかし辛さんの思考の中には、かつて朝鮮民族に苦難を強いた日本人の末裔は、、、という意識はないのでしょうか。そこを問いたい。
で、日本は北朝鮮以外の交戦国と条約や協定を結び、さらにあの日朝平壌宣言を行ってその北朝鮮と交渉のテーブルにつこうとした、、、歩みはノロイのかも知れませんが、私は評価すべきだと思うのですが。
また辻元さんの最近のご発言と言われてるもの。
http://blog.livedoor.jp/tonchamon/archives/50067347.html
赤字のところですが。
>国会議員って言うのは、国民の生命と財産を守るといわれてるけど、私はそんなつもりでなってへん。私は国家の枠をいかに崩壊させるかっていう役割の国会(ママ)議員や。
小泉さんは自民党をぶっ壊すと言われてましたが。みんな壊すんスキやな、、、
基本的に辻元さんは、「国家(権力)憎し」という思想ですね。ですから、その論理で死刑に反対し、差別に反対し、戦争に反対する。でも仏教徒はちょっと違うと思うんですよ。だから円さんには借り物ではなくて、キチンと仏教徒、真宗門徒としての「死刑廃止論(反差別論、平和論)」を最後までとことん考え抜いて欲しいんですよね。
「戦後補償の日独比較」があるサイトは保守派の方のようですね。
反論もあるのではないでしょうか。
もちろん、ドイツが理想的だ、それに比べて日本は、云々というようなことを言うつもりはありませんが。
>謝罪も真摯ではない。補償も充分ではないとしたら、、、信者の二、三人は拉致監禁されたってかまわないか?
そのたとえは正しいと思います。
別個の問題をごっちゃにしてますから。
死刑問題でも加害者と被害者の問題もごっちゃにして混乱しているように感じます。
ただ前にも書きましたように、北朝鮮が本当に拉致したのかどうかわからない時点での言説と、それ以降のとでは意味合いに違いがあると思います。
というのが、以前でしたら非難のためにあることないことが言われていた、その一つと考えることができます。
これまた両氏を弁護しようと思っているのではなく、私自身、拉致なんてことわざわざするのだろうかと思っていたということがあるからです。
今は違います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%88%A6%E4%BA%89%E8%AC%9D%E7%BD%AA
で、当初ODAが戦後賠償の意味を持っていたのですね。でもだんだん方向性が違ってきたのは確かでしょう。
ドイツと日本の戦後補償の比較というのもあります。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h11_2/jog118.html
うーん。ドイツを手放しで褒めちぎるのも何ですね。ま、確かに日本と北朝鮮とは国交回復してませんから補償まで進んでないんで。
どうなんでしょう。たとえばオウム真理教はどれだけ被害者に謝罪や補償をしてきたか。
http://info.aleph.to/shazai/nenpyou.html
いや、謝罪も真摯ではない。補償も充分ではないとしたら、、、信者の二、三人は拉致監禁されたってかまわないか?あるいは、その子どもたちが就学拒否されたり、住民票を置かせなかったりと、何をされてもかまわないか。
加害者側の謝罪や償いと、「拉致」に関することがらはわけて考えるべきではないかと思いますが。辻元さんや辛さんは、それを合わせ技に持っていってます。
では、死刑に関してはどうなの、あなたたち?と思います。
本当に拉致されたのだろうかというふうに思っていたのかもしれません。
>そうかな?復讐を肯定した発言のように思えるのですが。
辻元氏の言い方はちょっとねとは思います。
だけど、前に引用しました大沼保昭『「慰安婦」問題とは何だったのか』に
4,償いの姿勢が加害国でどれだけ共有されているか
5,謝罪した者が、どれだけ類似の加害行為の再発防止に真摯な努力を払うか
とありますが、日本はこうした努力をしているかという問題提起という意味合いもあるのではないでしょうか。
http://gaialog.jp/amnesty/index.cgi?mode=site_information_list&site_information_cd=8
行って聞いてないので、なんともいえないのですが。戦争や差別の問題と死刑を論じておられたようです。でも北朝鮮の日本人拉致事件についてこのお二人の過去の発言をみると、、、
http://haniwa82.hp.infoseek.co.jp/meigen/rachi.html
>仮に北が日本人を拉致したとしても日本人は批判できるだろうか。戦争中、膨大な数の朝鮮人を国家の名の下に拉致した歴史的な事実がある。
辛さん
http://rachigiwaku.at.infoseek.co.jp/
>~北朝鮮には補償を何もしていないのだから、あたりまえの話です。そのこととセットにせずに、「9人、10人返せ!」ばかり言ってもフェアじゃないと思います~
辻元さん
膨大な拉致被害者が先の戦争のもとに生まれていて、口先だけの反省しかしないんだったら、(平和時に)少人数の人間が拉致されたからといって、日本人はガタガタ騒ぐんじゃないよ、、、と言ってるように聞こえます。
そうかな?復讐を肯定した発言のように思えるのですが。この論理でいくと、死刑廃止はちょっとムリがあるのではと思ったりします。まさに
>憎しみが暴力を生み出し、暴力が連鎖していくこと
だと思うからです。