志太広域事務組合で月一回発行し、新聞折込されている「広報志太広域」という情報誌がある。 [志太のこだわりのお店]の取材、レポートに携わって5年、
各店舗を初めて訪れることが多く、警戒心を解くために、この情報誌を見せている。
「ご存知ですか?」に「知らない」の返事が多い。
この情報誌、お店のオーナーさんには意外と知られていないのだ。しかし一般家庭には浸透していると思う。
今日折り込まれているので見てください。
「第六回志太のミュージカル」が今日の記事に載っていた。
地域住民が主体となって事業に直接参加するイベントで、平成4年から毎年、厳しい稽古に汗を流し、志太の歴史、文化、風土を次代に伝える活動を行っている。
今年は「軽便青春物語」
平成21年8月8日(土)、9日(日)
昼の部 13時開演
夜の部 18時開演(両日とも)
【会場】藤枝市民会館
【ストーリー】
志太地域の人々の足として愛され惜しまれつつも消えていった軽便鉄道を舞台に、老人の想いが、現代の若者と未来の若者の心を重ねる。時空を超えてふるさとを思う気持ちと人間愛を人々の心に問いかけるヒューマンストーリー
軽便を知る人はずいぶん少なくなってきているが、私にはとても懐かしいものである。
大正時代から、昭和45年まで、藤枝市と袋井市を結んだ静岡鉄道駿遠線である。
母の実家が藤枝市郡、しょっちゅう泊まりに行っていたので、大手から出発する軽便を家の中から良く眺めていた。
あの頃は家が建て込んでいず、車内のお客さんが見えるぐらい。
窓は、全開、エアコンなんてない。
高校生になった頃も、藤枝駅から軽便で通った友人も多く、台風の時は怖かったみたい。
「今日は途中で止まっちゃったからみんなで後ろから押したよ」な~~~んて言ってた事もある。のんびりしていた。嘘のような本当の話である。
高速大量輸送の能力を持たず、路線バスや自家用車からの圧迫を受け、完全に姿を消してしまったが、軽便の沿線で営まれた暮らしや、方言、住民の物語をこうして、語り継いで行く事は大切である。
昨年亡くなられた藤枝出身の作家、小川国夫さんの自選短編集「あじさしの洲」でも軽便沿線のあの頃の故郷の風景が浮かんでくる。
懐かしいこのミュージカル、観に行ってみようかな。
皆さんもいかが?
公演まであと、一ヶ月。出演者もスタッフも、皆さんに感動していただけるように最後の追い込みに励んでいます。
お時間がありましたら、ぜひいらしてください。きっと、懐かしい気持ちになれると思います。
頑張ってください。