あと半月もすればお正月。年賀状も意識しなければ・・・。
そんな中、「新年おめでとう」、「謹賀新年」などと普段から何気なく使う新年の「新」に注目してみました。
「 新 」という文字は、 左側上部 「 辛 」 と 左側下部 「 木 」で、右側は斧を意味する 「 斤 」 という文字からできています。
これが神聖な儀式に由来していたなんてまったく知りませんでした。
「辛」は、取っ手のついた大きな針のこと。
昔は、亡くなった親の位はいを作るのに、この針が刺さったものが儀式のための薪となって選ばれるのだそうです。
それが斧できられて新しく位牌を造るために「あたらしい」という意味になっているというのです。
本来の意味は「新生」、つまりさしあたり死から逃れ(古代社会では大きな祝福)「奴隷の新しい運命」の始まりだそうです。
二つの図形の会意文字は、囚人の拘束具を斧で解き放つ意味で、囚人から奴隷へと新しい命運の始まりをいうとの事。
神さまの意思によって選ばれた特別な木を新しく切り出すことから「あたらしい、はじめ」の意味になったそうです。
ただ単に、時間が過ぎ次が来るのを待つというわけではなく、人間自らが手を動かすということが含まれている漢字のようです。
ちなみに、その位牌を見て拝む姿を〝親〟というなんて・・・。
その起源と成り立ちは我々が思いもよらなかった歴史が秘められていて、そこには血と涙の弛まぬ人々の思いがこめられていました。