「松下電器は何をつくっている会社か」という質問に、『人を作るところでございます。合わせて電気製品を作っています』という逸話は有名です。
「あまりの逆境は卑屈を産み、順境は奢りを産む。」
経営の神様と言われた松下幸之助氏のベストセラーである『道』の本に久しぶりに心を寄せてみました。
昭和53年発刊だが、今でも通じるものがあると思います。
自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。
どんな道かは知らないが、ほかの人には歩めない。
自分だけにしか歩めない、二度と歩めぬかけがけのないこの道。
広い時もある。 せまい時もある。のぼりもあればくだりもある。
坦々とした時もあれば、かきわけ、かきわけ、汗する時もある。
この道が果たしてよいのか悪いのか、思案にあまる時もあろう。
なぐさめを求めたくなる時もあろう。
しかし、所詮はこの道しかないのではないか。 あきらめろと言うのではない。
いま立っているこの道、いま歩んでいるこの道、ともかくもこの道を休まず歩むことである。自分だけしか歩めない大事な道ではないか。
自分だけに与えられているかけがえのないこの道ではないか。
他人の道に心をうばわれ、思案にくれて立ちすくんでいても、道は少しも開けない。
道をひらく為には、まず歩まねばならぬ。心を定め、懸命に歩まねばならぬ。
それがたとえ、遠い道のように思えても、休まず歩む姿からは必ず新たな道がひらけてくる。
深い喜びも生まれてくる。
あまりの逆境は卑屈を産み、順境は奢りを産む。
自然で素直な行動、これが物事の真実を捉える力となる。
長い人生を生きていると、予定通りに行かない事とか、思わぬ壁にぶつかる事ってありますよね?
今、自分も日々失敗や後悔をする事が多いけれど、素直に目の前のことに懸命に向き合いましょうという、いつの時代や状況でも通用する言葉や考え方を教えてくれているのだと思います。