百姓通信
自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!
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本日閣議に提出された水産白書で、05年の一人当たりの生鮮魚介類消費量が数量では1995年比で9.3%減、金額では同20.6%減となり、魚離れが進んでいるとした上で、消費者のアンケートで魚離れの理由として「肉より割高だから」が多かったことを紹介している。
消費者は高いと思っているのに、生産者は漁船の燃料となる原油高で本来ならもっと値上げしたいと思っている・・・まさしく、この認識のギャップに第一次産業の抱える課題が浮かび上がっている。第一次産業は、自然界と共に生きる共生型の産業であるが、経済界や消費者は効果と効率の追求、生産量の拡大が唯一顧客満足に応えるものだと信じきっている。本当にそうなのか、本当にそれだけなのか?!自然界との共生には、単純に右肩上がり(それも極端には)のグラフは期待出来ない。高度成長期に他の産業と同様に右肩上がりの産業を目指した農業は、化学肥料と農薬の大量施肥で様々な問題点を21世紀に残した。自然界との共生にとって最も大切なのが持続性であり、まだまだ人間には認識出来ていない世界があり、共生する為には、それらをも含めた全体を納得した中で推進していく必要があるということだ。
魚の値段が単純に高いといわれるから、下げる努力をするのが生産者だという単純な論理の展開は戦後の農業のような過ちを犯しかねない・・・おそらく時代はもう変革しており、これからの時代は、本当の“食”の値打ち、またそれぞれの持つ本当の意味を人類は自然界と共に学びそれぞれの価値を今後の世代に伝えていく必要がある。値段(値打ち)は、需要と供給のバランスの中で生まれてるが、値段(値打ち)を創っていく努力をするのが生産者であり、栽培者だ。消費者はしっかり内容をみて、それぞれの意図するものを意図する価格で購入する、自覚があり、自己責任を持つ消費者が望まれているのではないか。

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