百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

スローフード

2006-04-18 01:06:43 | 循環
スローフードを初めて日本に伝えた島村菜津さんが『スローフードな日本』というタイトルの本を出版された。まだ読んではいないのでいい加減な事は言えないが、現在の日本の農業事情をその現地へ直接赴き取材する中で、持続可能な日本の農業や“笑顔”のある食卓を彼女なりに再考されているように思う。早い機会に読んでみます。
彼女は以前、『例えば、マヨネーズでも遺伝子組み換えでない油や平飼い卵を原材料にした「安心ライン」みたいな商品を作るとか、「国産大豆にとにかく力を入れる醤油」をつくるとか。それが食の多様化、差別化につながれば、いろいろなビジネスがそれぞれうまくいくのではないか。』とどこかの雑誌で話されていた事を思い出す。
おそらく、いろいろな視点で農畜産物と加工品、農家と消費者がそれぞれの垣根を取り払い、『安全・安心』ではなく『おもわず微笑む美味しさ』という食の原点に立ち返ること、そしてそれぞれが歩み寄ること(決して他人事にせず)が最も大切なのではないかと話されているのだろう。
熊本県水俣市の桜野園の松本さんは、「有機農業は、何かが起きても植物を黙って見守る『勇気農業』だ」と話されているようで、福島で白鳥で有名な中村農園の中村和夫さんは「有機農業や自然農法は『お金のモノサシ』で計っては出来ない。『心のモノサシ』で計ってくれるお客様がいて、初めて成り立つ農業なんだ。」と話される。
そう考えると、もっと楽しく笑いながら出来る農業を早く提案しなければ!!と気持ちだけやけに焦る。いつまでも百姓個々人の能力と理解のある消費者の関係だけに頼っていては、数十年後の日本の農業はきっと消滅しているだろう、本来は百年後を見つめた農業の提案をしなければならないのに!!