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旧作探訪#124 『Mr.BOO! ギャンブル大将』

2011-12-16 23:08:41 | 映画(レンタルその他)
鬼馬雙星@DVD、マイケル・ホイ監督、香港1974年
いかさま専門のギャンブラー「兄貴」(マイケル・ホイ)は、ツキに見放されて今はわびしい刑務所暮らし。新たに相部屋になった青年ギッ(サミュエル・ホイ)も無類の賭け事好きで、二人は意気投合。出所を機に兄貴に弟子入りしたギッは、博識を活かしてクイズ番組の優勝賞金を狙うことに。だが、ひと稼ぎしようと下町でポーカー勝負に加わったことから乱闘でケガ、代わって兄貴が出演することに─
マイケル・ホイの初監督作で、ホイ3兄弟が活躍するコメディ映画の記念すべき第1作。日本ではリッキー・ホイの出演シーンを追加して『Mr.BOO!』シリーズ第3弾として79年12月に封切られた。



このイラストって、たぶん日本の配給元がイラストレーターに依頼して、シリーズとして作らせたものだと思うんだけどね。
当時としては、すごいインパクトあって、また最初に封切られた『Mr.BOO!』(半斤八两)が、宣伝を上回るインパクトを与えたこともあり、中高生にとってかなりの認知度だったと思う。
主題歌のレコードもそこそこ売れ、漢字による原歌詞、カタカナによるその発音のしかた、日本語訳までご丁寧に細かな字で記載されていたので、当時の中高生は信じられない確率で広東語の歌が歌えた。私も、いまでも歌える。
ただし、日本で当たりそうな順番に公開されたと見えて、3弾の『ギャンブル大将』は内容も歌も、もう一つだ。
『Mr.BOO!』と『『Mr.BOO! インベーダー作戦』(賣身契)は劇場以外でも繰り返し見たけれども、今週のイワイガワのトークライブで、年齢不詳の岩井ジョニ男が「俺、子どものころ詐欺師になりたかったんだよ。ミスター・ブー・ギャンブル大将の影響で」と述べたのを聞いて、劇場公開以来見てみることに。ほんとうは何歳なんだ、ジョニ男。



─で、あんのじょう、ギャンブル好きとか、そうした歓楽街の空気が好きとかの資質がない人には、面白くないみたいですね。第1作ということで、手探りだったのか、ドタバタ要素が少なくて、やや地味。
マイケルの声を吹き替える広川太一郎さんは、得意のアドリブを交えて笑わせようとするが、むしろ途中から原語+字幕で見たので、若いころの才気あるマイケルとサミュエルが、映画という新天地でさまざまな創意工夫を試みる姿に素朴な味わいがある。



日本公開は先になった2作のドタバタなどでも、すでに見飽きていたドリフなどと異なった、なにか独特の野卑な、それでいて朴訥として懐かしいような、香港の彼らならではの味が。
当地でも、北京語か英語の歌しかなかった時代に、映画出演に加え自ら作曲して広東語で庶民の心情を歌うサミュエルは、人びとの心をわしづかみにしたとのことだ。そして脚本・監督・主演をこなすマイケル・ホイさんといえば、岡田武史氏が2度にわたって日本代表監督として実績を積むとともに、マイケル・ホイに似てる─という声を耳にしなくなりましたが、このほど中国でクラブ・チームを率いることが決まったそうで、私としてはそんなに似てるとは思わないけれども、人相的には成功の予感十分と申せましょう。

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