2020年のコロナ禍に際してアメリカのネット右翼ははほぼ反ワクチン・反マスク一色であったのに対し、日本のネトウヨはいまだにツイッターのアカウント名に注射器アイコンを付けて接種回数を誇っている者もいるくらいワクチン盲信。という風に一色で塗り固められているうちはまだよくて、コロナ禍の長期化と各国の金融緩和~株バブルとインフレ、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルによるガザ地区住民の虐殺などと続いて、細かな分断と囲い込み、ヘイトの蔓延と政治的混乱はとどまるところを知らない。トランプは大統領再選されるのかもしれないが、れっきとした犯罪者であるし、本人も共和党も支持者も言動が支離滅裂になってきて、いくら米国の経済が強いといっても文明国としては既に崩壊していると思う。
テキサス州などで独立の動きがあって内戦になるとかではなく、散発的な暴力が続き、ますますヘイトが煽られて果てしなく分断が進む。私の子どものころ南北ベトナム、東西ドイツなど分断されていた国がやがて統合される様子を見てきたが、これからはもう大きな統合はなく、政治的には米国主導、経済的には中国主導、ウクライナも中東も日本含む東アジアもずっと両にらみの緊張状態が続き、水面下で人間の家畜化と家畜管理システムの精度強化が続いていくに違いない。
Pinchos Jassinowsky / K'dusho (Na'aritzkho) (1919)
ピンチョス・ジャシノフスキー(1886-1954)、キエフ郊外で生まれ、早くから美声の持ち主として知られ、サンクトペテルブルクの帝国音楽院に入学すると学生時代に当地のシナゴーグ合唱団副指揮者を務める。1916年に米国に移住、20年から亡くなるまでの34年間マンハッタンユダヤ人センターのカンター(ユダヤ教会音楽の詠唱者)として活動。
Kosenko: 24 Children's Pieces, Op. 25 - 15. Lullaby (1936)
Kapustin: Piano Concerto #2, Op. 14 – 1. Allegro molto (1974)
ニコライ・カプースチン、現在はロシア軍に占領されているドネツィク州出身、父はベラルーシ、母はロシア人で当人も14歳以降はモスクワに住みロシアの作曲家とみなされる。クラシックとジャズを融合させた作風で、華麗な技巧を要するピアノ曲を得意とする。
Цукор Біла Смерть / Велика ріка Хєнь-Юань (The Great Hen-Yuan' River) (1990)
スヴィトラーナ・ニアニオ/オクリメンコという名の女性歌手による世にも美しい音楽。当初はカセットのみで流通、近年ソーシャルメディアの普及に伴って好事家の話題となり、ウクライナ戦争の米ドキュメンタリー番組でも使用された。
Julian Kytasty / Black Sea Winds (2001)
Valentyn Silvestrov / Postlude No. 3 (2002, composed 1982)
ヴァレンティン・シルヴェストロフ、1937年キエフ出身、前衛的な作風で名を馳せたが「私の音楽は既存の音楽への反応であり反響なのです」と語るようなノスタルジックな作風に転向、74年にソ連作曲家同盟から除名され、現在はエストニアのペルト、ポーランドのグレツキらと並ぶポピュラーな評価を獲得している。
Flёur / Формалин (2003)
Drudkh / Glare of Autumn (2004)
「芳醇なアコースティックオープナーFadingから時を超えた広大なウクライナの森へと連れて行かれる。そこでは自然が魅惑的であると同時に容赦ないものでもある。ノスタルジックで悲しい叙事詩が彼らの持ち味(Metal Observer)」。東欧ブラックメタルの有力グループ。ギターのローマン・サエンコが以前属したグループ「ヘイト・フォレスト」が国家社会主義ブラックメタル(NSBM)シーンに関与していたとして、ドルドフもそうなのではないかと非難を浴びた。
Христина Соловій (Khrystyna Soloviy) / Тримай (2015)
Zwyntar / Мексиканець (2018)