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20 Best Tom Waits Songs

2020-06-17 17:34:37 | 音楽
電電公社⇒NTTに20年在籍し、うち末期の2年ほど病気休職しましたが、直属の課長は人事のならわしなのか長くても2年くらいで代り、私の転勤もあるので計14人。縁故採用が多い役人企業の中間管理職ということで対人に長けた、やや不良性のあるタイプが多くなるが、最初の事業所の2人目の課長が、普段はとても温厚なのに酒癖が悪く、若いころ酒席で失敗したとかで東大卒にもかかわらず現場の課長止まり、しかも定年退職を待たず病気で亡くなってしまった。

NTTの労組は連合の最初の会長を出したくらいで政治力があり、現場レベルでも総務系の者が労組分会との折衝を担うため、総務の係長は組合の籍をいったん離れる。やはり最初の事業所で、その労務厚生係長が管理側と組合の板挟みになる心労からか病気で倒れて亡くなってしまった。NTT全体としては官僚的なぬるま湯体質なんですがタテ社会の上になるほどパワハラや長時間労働がはびこって意外にストレスフルですし、逆に下積みの立場も卑屈にならざるをえないストレスがある。早く辞めてしまって本当によかった。




人類の文明を「負債とは暴力の明文化である」との視点から読み解く大著・負債論で知られるデビッド・グレーバーは世の中の仕事の過半数は無意味であるとした上で、特に以下の5つの仕事は全く無意味であると結論付ける。

① Flunkies(太鼓持ち)=受付係、秘書、ドアマンなど、自分を重要な人物だと思わせるため存在する仕事
② Goons(用心棒)=ロビイスト、企業弁護士、テレマーケター、広報など、雇い主のために相手を攻撃する仕事
③Duct Tapers(落穂拾い)=出来の悪いプログラムの修正などそもそもあってはならない問題の手直しをする仕事
④ Box Tickers(社内官僚)=パフォーマンスマネジャー、社内広報誌の編集、休暇のコーディネーターなど内向きの仕事
⑤Task Makers(仕事製造人)=中間管理職やリーダーシップの専門家など無駄な業務を生み出す仕事


テレビと芸能界を一つの会社と見なした場合、加藤浩次とかカンニング竹山とか中間管理職に当る存在なのではと。そもそも単独では世に出られないし、お笑いでも生き残れないが、目上の意向に従って同輩や目下の懐柔・融和に努める、調整型の。ウッチャンナンチャン・ナイナイ矢部・ノブコブ吉村・オアシズや森三中なども。

彼らは人格的な資質がその役割に適しており、メディア上でチヤホヤされていれば「お笑いとは何ぞや・自分の意味は」とか考えないで楽しく生きられるんじゃないかと思うのだが、ナイナイ岡村さん、またもっとアンジャッシュ渡部さんはかわいそうですよね。関係者も含め。

芸能界が一つの会社というより、資本主義が国の単位で再生産を続けていくためテレビ・芸能界が「グレーバーのBullshit jobs=無意味な仕事」の役割を担わされており、人間疎外に見舞われてしまうところへもってきて、コロナ禍のためライブハウスやパチンコや「接待を伴う飲食」などが非難される事情が重なり。グレーバー以外にも、文明や資本主義の成り立ちを考え直す本がいくつも書かれているが、統合失調症や双極性障害といった病態の激しい精神病は近代社会の成立に伴ってまず先進国で激増したのだという—。




Ol' 55 (1973 - Closing Time)
Martha (1973 - Closing Time)



New Coat of Paint (1974 - The Heart of Saturday Night)



Tom Traubert's Blues (1976 - Small Change)
Step Right Up (1976 - Small Change)



Christmas Card from a Hooker in Minneapolis (1978 - Blue Valentine)
え、チャーリー、本当のことを知りたい?
実はいままで言ったこと=妊娠してる・麻薬も酒もやめた・トロンボーンを吹く夫がいて幸せ=はすべて嘘なの
お金を貸してほしい
弁護士に払わなきゃいけないの
バレンタインの頃には仮出獄できると思うわ

Blue Valentines (1978 - Blue Valentine)



Ruby's Arms (1980 - Heartattack and Vine)



Broken Bicycles (1982 - One from the Heart OST)



16 Shells from a 30.6 (1983 - Swordfishtrombones)



Jockey Full of Bourbon (1985 - Rain Dogs)
おれは土砂降りの中、街角にいる
死人の大箱の上に16人
バーボンで満タン、立ち上がれない
おれは他の誰かの女房と芝生の上
マストのてっぺんから眺めに来なよ

Downtown Train (1985 - Rain Dogs)



Innocent When You Dream (78) (1987 - Franks Wild Years)



I'm Your Late Night Evening Prostitute (1991 - The Early Years, Volume One)


Dirt in the Ground (1992 - Bone Machine)
Goin' Out West (1992 - Bone Machine)



't 'aint No Sin (feat. William S. Burroughs) (1993 - The Black Rider)



Strange Weather (Acoustic Demo) (1997 - Tales from the Underground 3: Bootleg)


Come On Up to the House (1999 - Mule Variations)



Alice (2002 - Alice)


ボブ・ディラン、ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェルのように私が洋楽を聞き始めた79~80年ころ既にたくさんの作品があったアーティストは、アルバムを通して聞かず、良い曲だけ集めたい私にとって面倒くさいということで敬遠の対象になってしまう。どうにかレンタルで集めてベストのカセットを作っても、編集が大味で、聞かないカセットに。ニール・ヤングはわりと聞いたが、ずっと後まで重要曲を見逃していたり。

そんな会社員時代、ミュ-ジック・マガジンの中村とうようさんが「パンツを替えずにそれを自慢しているような臭気」と酷評したことも手伝って、トム・ウェイツはほぼ完全にパスしていたアーティストの一人。いまもう彼の全盛期はとっくに過ぎてしまったが、ネット時代潤沢な情報を参照しながら良い曲を選ぶことができて満足です。


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