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Tunnel of Love─チリ鉱山落盤事故の続報

2010-09-27 22:47:36 | Weblog
来月救出の道開く─最短500㍍で結ぶ4本目トンネル
【サンティアゴ=共同】チリ北部コピアポ郊外での鉱山落盤事故で、同国政府関係者は9月3日、地下約700㍍に閉じ込められた作業員33人の早期救出に向け、新たに4本目のトンネルの掘削計画をまとめ、近く着工することを明らかにした。落盤を免れた坑道をバイパスでつなぐ形で建設。退避先までをこれまでで最短の計500㍍以下で結ぶとみられ、約1ヵ月で完成、10月中に救出される可能性も出てきた。
トンネルは坑道入り口から内部を数百㍍進み、らせん状の坑道をバイパスでつなぐ。近く岩盤の強度を調査した上で、速やかに工事に着手する予定。
救出までの期間短縮を最優先にする政府は、3本のトンネル建設を計画。掘削中の1本目のトンネル(長さ約700㍍)に加え、3日には通気用の小トンネルを拡張して2本目の救出トンネル(同約600㍍)を建設するための大型ドリルが現場に到着し、5日にも掘削が始まる。
2本目の近くに工期が1ヵ月半程度と見込まれる3本目のトンネルの建設も決まっている。石油掘削技術を応用したものといい。これに使われる大型機器も早ければ5日に運び込まれるという。 ─(東京新聞9月5日)



↑9月4日、チリ北部コピアポ郊外の鉱山落盤事故で、妻子とテレビ電話で話す地下の作業員=ロイター・共同

テレビ電話で家族と対面─妻から「愛している」
【リオデジャネイロ=共同】チリ北部コピアポ郊外での鉱山落盤事故で、地上で待機する家族が9月4日、地下に閉じ込められた作業員33人とテレビ電話で会話、8月5日の事故発生以来、初めてとなる“対面”に、家族らは喜びの声を上げた。
「とても良い顔をしていた。『愛している』と伝えた」。地元メディアによると、無精ひげをそり落とした夫の作業員アレックス・ベガさんと話した妻ジェシカさんはこう語ったという。対面時間は1家族当たり約2分間。ファイバースコープを使ったビデオで地下約700㍍と地上を結び、テレビ画面に肉親の姿が映し出された。
この日は、南米アンデス山中で生存者が死者の肉を食べて70日余り生き延びた「アンデスの奇跡」と呼ばれる1972年の航空機墜落事故から生還したウルグアイ人の4人が現場を訪れ、作業員や家族らを励ました。
4人のうち1人は「作業員は皆生きている。(多くが亡くなった)われわれの出来事と共通点はほとんどない」と述べた。 ─(東京新聞9月6日)



↑9月1日、落盤事故現場の近くに設けられたテント村で、地下に閉じ込められた作業員の無事を祈る親族ら=EPA・時事

チリ落盤 映画化へ
【ロサンゼルス=共同】チリ人映画監督ロドリゴ・オルトゥサル氏は9月6日、地元ラジオで、チリ北部コピアポ郊外での鉱山落盤事故をテーマにした映画の製作準備を進めていることを明らかにした。タイトルは、閉じ込められた作業員の数にちなんだ「33人」。
収益はすべて、閉じ込められた作業員の子どもの教育費として寄付するという。
オルトゥサル氏は既に、事故の起きた鉱山にカメラ2台を設置して、作業員の救出を待つ家族らが滞在しているテント村「希望」の様子を撮影しており、映画ではこうした現実の映像とフィクションの場面を組み合わせる。
閉じ込められた作業員と顔立ちが似た俳優を現場周辺の地域で探すほか、著名俳優も起用する。
オルトゥサル氏は今週末、テント村を訪ね、映画化の構想について作業員の家族らと話す考えという。 ─(東京新聞9月7日夕刊)



↑9月14日、チリ北部コピアポで、「希望」と命名された作業員の赤ちゃん(左)と母のエリザベスさん=AFP・時事

「希望」の女児 出産─作業員の妻 救出願い命名
【ニューヨーク=加藤美喜】南米チリの鉱山落盤事故で、地下約700㍍に閉じ込められている33人の作業員の1人の妻に9月14日、女の赤ちゃんが生まれた。地元メディアが伝えた。赤ちゃんは、救出を待つ作業員と家族たちの願いを込めて「エスペランサ(希望)」と名付けられた。
報道によると、長女が生まれた作業員はアリエル・ティコナさん(29)。妻エリザベスさんが同日、鉱山から約70㌔離れたコピアポの病院で、帝王切開で出産した。赤ちゃんは約3000㌘、母子ともに健康という。
落盤事故の後、鉱山の前には無事を願う家族たちが次々と集まり、テント生活をしながら救出を待っている。いつしかテント村は「希望村」と呼ばれるように。ティコナさん夫妻は当初、別の名前を考えていたが、事故後、夫婦でテント村と同じ「希望」と命名することを決めた。
事故前、夫は出産への立会いを妻に約束していた。親族らは、出産の様子を撮影したビデオを今週中にも、物資供給用の細い穴を通じて地下にいる夫に送る予定だという。
現場では14日現在、作業員を救出するための穴が2つ同時進行で掘り進められ、1つは深さ283㍍に達したという。 ─(東京新聞9月15日夕刊)



↑9月17日、チリ北部コピアポ郊外で救出用のトンネルを掘る掘削機=ロイター・共同

救出穴が地下到達─直径30㌢、今後70㌢へ
【ニューヨーク=加藤美喜】南米チリの鉱山落盤事故で、地下約700㍍の避難所に閉じ込められている作業員33人を救うための穴の1つが9月17日、避難所に通じる坑道に達した。チリ紙テルセラ(電子版)などが伝えた。到達した穴は直径約30㌢で、今後、作業員が通れる約70㌢まで拡張する。予定より早く重要な第一段階が終了したことで、現場では早期救出の期待が一層高まっている。
現在、現場では「A計画」と「B計画」の2つの救出用穴が同時に掘り進められている。同紙によると、先に到達したのは既存の直径約10㌢の穴を拡大する「B計画」の穴。米シュラム社製のT130という空圧式の巨大掘削機で今月5日に掘削を開始し、2週間弱で目標地点に到達した。これまで、すべてが順調に行けば「11月初旬にも救出可能」との見方を示していたゴルボルネ鉱業相は17日、AP通信に「予定よりも順調に進んでいる」と延べ、さらに救出時期が早まる可能性を示唆した。
一から新たに救出用穴を掘り進める「A計画」は8月30日に掘削を開始したが、17日現在、ドリルの故障で3百数十㍍の地点で止まっている。救助当局はさらに、別の小型穴を拡大する「C計画」の穴の掘削を来週にも始める予定だ。

「生きるため戦う」─地下作業員
【リオデジャネイロ=共同】「じっと横たわって救出を待っていられない。生きるために戦う」。チリの鉱山落盤事故で地下に閉じ込められた作業員33人のうち1人が家族を通じて地元紙メルクリオに心境などをつづったメモを送り、同紙が17日報じた。地下約700㍍の閉鎖空間での苦悩が伝わってくる。
1時間のジョギングが日課だったエディソン・ペニャさん(34)は、退避先につながる約2㌔の坑道を1日約30分間走っているとし「仲間が寝ているうちに、時には1日2回も走る」と強調。坑道内は気温35度前後、湿度も80%以上で「暑さで疲れ、足も痛くなるが、あきらめない」と書いた。
この心情についてペニャさんは、米俳優メル・ギブソンさんが映画『ブレイブハート』で演じたスコットランドの勇敢な愛国者を引き合いに「多分(救出されるか)不安なのだと思う。体内で眠っている闘争心を呼び起こさせている」と述べた。
小さなトンネルを通じて食料や物資が連日地下に送り届けられている。だが、ペニャさんは「体の半分は助けられて地上にあるようだけれど、僕らはまだ捕らわれの身だ」と複雑な思いを打ち明けた。 ─(東京新聞9月18日夕刊)

救出に向けてダイエットも─33人体調管理開始
【リオデジャネイロ=共同】チリ北部コピアポ郊外での鉱山落盤事故で、カプセルを使った救出作業を円滑に進めるため、地下の作業員33人の詳細な体調管理が始まり、太り気味の人にはダイエットも課せられることになった。作業担当者が9月24日、地元テレビに明らかにした。
地下約700㍍の坑道内の散歩などに加え、ひざの屈伸など関節運動を中心にエアロビクスを実施、1分間の脈拍数を一定以上に高めるなどして脂肪を燃焼させるという。「フェニックス(不死鳥)」と名付けられたカプセルに「(収容されるよう)一定の体型作り」(担当者)が必要という。
地下と地上との気圧などの違いに対処できるような訓練も組み込む方針だ。 ─(東京新聞9月26日)



↑9月25日、チリ北部コピアポ郊外の鉱山で、閉じ込められた作業員33人の救出に使われるカプセル=EPA・時事

救出用カプセルが現場に到着
【リオデジャネイロ=共同】チリ北部コピアポ郊外での鉱山落盤事故で、作業員33人を地下約700㍍から地上に引き上げるための救出用カプセル「フェニックス(不死鳥)」の3台のうち1台が9月25日、現場に運び込まれた。地元紙テルセラ(電子版)などが報じた。
ゴルボルネ鉱業相とマリニャク保健相も同日、現場を訪れ、待機する家族に詳細な救出手順を説明。鉱業相は救出時期の見通しについて「11月初め」としながらも「(トンネル工事が)うまく進めば早まるかもしれない」と述べた。
鋼鉄製のカプセルは長さ2.5㍍、重さ250㌔。国旗をもとに赤、白、青の3色にペイントされ、今後酸素ボンベや通信機材などを取り付ける。現場で待ち構えた家族は「(救出作業に)ドキドキする」などと話した。
救出手順によると、最初に医師を含む2人の救出要員がトンネルから地下の坑道に入り、作業員を1人ずつカプセルに収容。この間、地上では次のカプセルを準備して作業を効率的に進める。1人当たりの引き上げには約15分間を見込み、1日で救出が完了するという。 ─(東京新聞9月27日)

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