Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

背中に烏帽子(ツマグロサンカクハゼ)

2019-10-22 21:30:50 | ハゼ科

前半は雨交じり、後半は晴れベースだった本日のやんばるです。

台風が置いていったうねりがまだ少し残っている感じです。まあ、少しですけど。

数日間北寄りの風が続いてましたが、明日からは南寄りの風になるようで、気温もその分上昇するみたい。

明日からの空模様は晴れ時々曇りで、このアイコンがズラ~と一週間並んでいる週間天気予報になってます。

明日あたり新たな熱帯低気圧が発生しそうですが、今のところこれは台風にはならない予想です。

風は北東。曇のち雨、のち晴れ間。

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『エボシ岩が遠くにみえる 涙あふれてかすんでる』

とこれは『チャコの海岸物語』の歌詞。1982年1月21日リリースの、サザンオールスターズの14枚目のシングルです。

当時僕は中学生でしたが、この歌で初めて『エボシ』という言葉を覚えたような気がします。まあそれまでにも『エボシ』という言葉を耳にはしていたでしょうけど、まったく印象には残っていなかったわけです。

神奈川県茅ケ崎市の沖合1200m付近に姥島という無人の岩礁群があるのだそう。この中の最大の岩礁が『エボシ岩』すなわち『烏帽子岩』と呼ばれています。もちろんその岩礁が『烏帽子』の形をしているからです。

烏帽子とは、平安時代から近代にかけて和装での礼服着装の際に成人男性が被った帽子のこと。ただし例外的に白拍子などの女性が被ることも。

衣装の格式や着装者の身分によっていくつかの種類があり、厳格に使い分けられたのだとか。

因みに『烏帽子岩』の『烏帽子』は『立烏帽子』。時代劇なんかでお公家さんが被っているようなのですね。『烏帽子』の中では最も格式が高いのだそうです。

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さて…

〈ハゼ科ハゼ亜科サンカクハゼ属ツマグロサンカクハゼ Fusigobius melacron 19年8月28日 沖縄島安和〉

画像はまだ幼い個体。

ヒレフリサンカクハゼと近縁で、姿もよく似た本種ですが、第1背鰭が烏帽子形なのが特徴。

学名種小名は『黒い先端』の意。

烏帽子形の背鰭の上半分が黒いところからでしょう。この烏帽子も立烏帽子ですね。

ところで烏帽子は『えぼうし』の音変化で、烏塗(くろぬり)の帽子の意味なのだとか。

つまり第1背鰭は形だけではなくて色も烏帽子。学名にも黒が入ってますし、『エボシサンカクハゼ』なんて名前でもよかったのでは…、とか思えたりも…。

 

コメント
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