ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@港南台

2013年05月04日 | ◆一献一品出合い酒

最寄駅のショッピングモールにある、自然食バイキングレストラン「ひなの」で、プレミアムモルツ×ぎばさの小鉢。どこへも出かける予定のない連休初日、せめて買い物と外食ぐらい出かけよう、との夕食には、マイペースで飲み食いできる店ならではのこのコンビが似合う。

まる一日自宅に缶詰で朦朧とした頭と胃には、ジョッキ生のパンチがいささかきつめ。ネバトロ系の海草は秋田名物で、免疫力が高まるというから鈍った体にやさしく効くよう。少し胃が落ち着き、ビールの酔いが穏やかに回ってきたら、バイキングのカウンターにも次第に意識が行き始める。軽い休日ボケの心身を、ゆるく揺さぶってくるような一期一会。

皿にてんこ盛りの料理を運んでは食べ、と往復する子供たちにとっては、外食もレジャーの一つだろうか。などと酔った頭に浮かんでくるのは自問自答の納得か、家族サービス不足への免罪符探しなのか。一献一品の(肩身の)小さな酒宴、今宵は微妙に天下泰平なり。(130504)


日々是好食…坦々麺の塩梅

2013年05月04日 | ◆日々是好食

 塩分と酸味。「塩梅」の文字面は、味加減の勘所を実にストレートに表している。特に塩を自在に扱えることは、料理人の基礎。湯にひとつまみ加えるだけで、いい味の吸い物を調理できれば、塩梅の見切りがしっかり身についている証といえる。

 飲んだ締めの麺は、濃い口の味を体が求めがちだ。こってり系を選びたくなるところ、最近のお気に入りは地元・上大岡のタンタン麺。スキッと一本通った塩ベースのスープには、ニラやニンニク、唐辛子のとんがった香りが背後に控える。刺激臭がツンツンになりそうなのに、マイルドかつ穏やかな味わいに保たれているのが、実に見事。手早くテンポのいい調理風景に、塩加減の絶妙な技が垣間見られる。

 でっかい丼には青菜、ひき肉、溶き卵、ザーサイ、さらにコシのある中太麺がたっぷり。卓の調味料から酢を軽くかけ回せば、お腹への入りも快調だ。深夜にうれしい締め麺は、スープの塩梅こそが命、である。