ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

日々是好食…味覚の変化は興味から

2013年05月02日 | ◆日々是好食

子どもの頃に苦手だった食べ物が、いつの間にか好物に変わっている。成長するに連れての声変わりならぬ「味覚変わり」はどんな時期、どんな要因がきっかけで生じるのだろうか。

自身は子どもの頃、内臓系の肉が苦手中の苦手だった。特にダメだったのがレバー。あの濃厚な食感と香りが、当時はきつすぎて全く受け付けなかった。が、焼肉に行くと頼んでもないのに、母親が焼けたのをひょい、と皿にのせてくる。「体にいいから食べておきなさい」のひとことがまた、追い打ちのプレッシャー。言われてみると「体にいいから」の前振りがつく食べ物は、子どもは大概苦手なような気がする。

で、どうして食べられるようになったか思い出すと、中学生ぐらいの頃に見た父の晩酌が浮かんできた。焼き鳥や煮込みのモツやレバー、皮をアテに、今宵も天下泰平な様子を脇で見ていれば、子ども心に実にうまいもんに見える。この頃は運動部もやっていたから、「体にいい」には逆に興味が湧く時期。酔った父からのもったいぶったお裾分けがまた「価値観」を高め、希少なレバー串をホッコリ、ねっとり、じっくりと味わったものだ。

思うに、嗜好は味覚の変化に加え、食への興味や意欲の変化にも影響されるのではなかろうか。言われながら食べるより、そそられて誘われる方が、興味も食欲も湧くというものだ。今や、内臓系は大好物の自分の晩酌では最近、娘がアテの焼き鳥串をひょいひょい、と持っていく。これは味覚の開花か伝承か、はたまた単に酒飲みの血筋開眼なのか?(130502)


一献一品出合い酒@家飲み

2013年05月02日 | ◆一献一品出合い酒

品川駅の成城石井で買ってきた、ポテトサラダ×オリオンビール。仕事帰りにスーパーへ立ち寄り、ちょっといいもの揃えたくなったら、コンビニにはないラインナップからのこのコンビが馴染む。

カシュッ、とプルタブの音が心地よい、南のビールは蒸し暑い島仕様の淡さと軽さ。これにキュウリほどほどニンジン少なめの、お気に入り仕様のポテサラをひとつまみ。ホッコリ優しいジャガイモの食感を追って、のど越しライトなビールがまた駆け抜ける。早めの夏を一瞬思わせる、暑い春の日の晩の一期一会。

収まらぬ渇きに、水代わりのビールはあっという間。6本セットで買っておけばの後悔は、目の前で共にカラにした相方も、思いが同じ家飲みか。一献一品の小さな酒宴、今宵も天下太平なり。(130502)