ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

八田與一

2012年05月08日 | 文学

 わが国ではあまり知られていませんが、台湾総督府の技師として治水やダム建設で活躍した八田與一と言う人、台湾では大層人気があるそうですね。

 私も小林よしのりの「台湾論」という漫画を読むまで知りませんでした。

 今日が八田與一の忌日ということで、台湾では官民あげて彼の業績を讃えているそうです。
 教科書にまでその偉業が紹介されているとか。
 ちょうど一年前にはダム建設中に八田與一が住んでいた宿舎跡地を公園として整備し、八田與一記念公園と名付けたというから驚きです。

 同じように日本の統治を受けながら、朝鮮半島と台湾で対日感情が極端に異なっていることはよく知られています。

 もっとも、台湾も最初から対日感情が良かったわけではなく、日本が戦に敗れて台湾から撤退した後、中華民国国民党政権が台湾を支配するようになり、彼らの民度があまりに低く、相対的にかつての宗主国、日本への郷愁が高まったというのが本音のようです。

 「台湾論」には中華民国の人々の信じられない行動が描かれています。
 小学校や中学校の教師が、教室であろうと廊下であろうと所構わず痰を吐く。
 水道の蛇口をひねると水が出ることに驚いて、金物屋に蛇口を買いに行ってそこいらの壁に適当にぶっ指し、水が出ないと文句を言う。
 並ぶということを知らず、平気で割り込みをする。
 日本人の秩序だった行動を見慣れていた台湾の人々は、犬が去って豚が来た、と嘆いたそうです。

 八田與一は戦争中、フィリピンの灌漑事業のため、民間船で航海中、米潜水艦の攻撃を受けて殉職。
 日を経ずして夫人はダムに身を投げ、夫の後を追ったそうです。

 わが国では古くから治水事業に力を入れ、江戸湾を埋め立てたり、荒川を造って放水路としたり、ダムを造った程度でそんなに敬愛されることは少ないと思います。

 しかし清王朝時代、風土病がはびこる不潔な地とされていた台湾を、わずか数十年で清潔で公衆衛生の行き届いた地に変えた日本の業績は、今も賞賛されています。

 おそらくわが国が統治した地では、多かれ少なかれそういう事例があったものと思われます。
 しかし戦に敗れ、歴史の常で敗者であるがゆえに悪とされ、日本人自身も祖国はかつて悪の帝国であったと信じ込まされるような教育を施されてしまいました。

 戦に敗れてから66年。

 そろそろわが国は自身の歴史の輝かしい軌跡を再確認し、誇り高く国際社会を生きていけるようになりたいものです。 

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論
小林 よしのり
小学館
台湾人と日本精神(リップンチェンシン)―日本人よ胸をはりなさい (小学館文庫)
蔡 焜燦
小学館

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寄附

2012年05月08日 | 文学

 尖閣諸島の一部を購入すると宣言した石原都知事。
 購入の足しにしてくれとの寄附が、一億円を突破したそうです。

 頼もしいぞ。
 わが日本人!

 私は寄附と名のつく行為はしたことがありませんし、今後もする気はありません。
 むしろとびおさんチャリティー基金でも作って、寄附してもらいたいくらいです。
 でも私は、不治の病に苦しむ少女でもなければ、震災に苦しむ者でもありません。
 一応、正職員として働いています。
 寄附をする立場であって、寄附を受ける立場ではありません。

 この上は宝くじやロト6で一攫千金を狙う他なさそうです。

 それにしても金というもの、不思議なものです。
 躁状態で派手に遣っている頃、金の心配などしませんでした。
 しかし躁状態から脱して、倹約生活を始めたら、わずかな出費が痛いのです。

 働けど働けど なお我が暮らし楽にならざり  じっと手を見る 
                                    石川啄木

 
私は石川啄木の歌を好みませんが、上の歌は哀感漂っていますねぇ。

 大方のサラリーマンがそう感じているのではないでしょうか。
 現代のサラリーマンは、昔で言えば水呑百姓、いや、被差別民にあたりましょう。

 先日、古い先輩から定年退職の挨拶状が届いていました。
 これからは好きなハイキングなどして楽しく過ごすのだとか。
 羨ましいですねぇ。

 私はまだ18年も働かなければなりません。
 大体定年まで健康に生きていられるんでしょうかねぇ。
 先のことは分からないとは言え、今の健康状態から考えると、はなはだ不安です。
 体が、というより、精神が。

 まぁ、あんまり難しく考えず、その日その日を積み重ねていくしかありませんけどねぇ。

一握の砂・悲しき玩具―石川啄木歌集 (新潮文庫)
石川 啄木,金田一 京助
新潮社



新編 啄木歌集 (岩波文庫)
久保田 正文
岩波書店

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