ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

生ヲタ芸

2012年05月06日 | 散歩・旅行

 夏を快適に乗り切るため、Tシャツ を何枚か購入しようと、千葉そごうに出かけました。
 肌触りの良さそうなTシャツ を三枚ほど購入し、そのまま千葉市中心部をふらつきました。

 千葉パルコ前の千葉中央公園から、アニメ・ソングらしい大音量の歌声と、野郎どもの野太い掛け声が聞こえてきます。

 なんだろうと行って見ると、様々なコスプレを着た若い男女が、アニメ・ソングに乗ってヲタ芸を打っていました。
 アニメ・ソングはすべてCDらしく、歌手の姿は見かけませんでしたが、壇上では3人の男女がそれぞれ思い思いのコスプレをしてヲタ芸を打ち、ギャラリーを指導していました。

 その姿は芸術的なまでに美的なものでした。



 ほとんど馬鹿馬鹿しいとしか思えない狂気じみた衣装、それにあまりに一心不乱に踊るその姿。
 それは若さの発露というよりも、もっと原初的な衝動に突き動かされているかのごとくで、私はしばし呆然と見つめざるを得ませんでした。



 ヲタ芸を打っている姿を生で見たのは初めてです。
 見た目の気持ち悪さをべつにすれば、青空のもと、音楽に乗って体を動かすことは、爽やかな運動であるはずです。

 しかし、ヲタクにまつわる暗い欲望の影は、彼らからもにじみ出ていました。

 楽しい趣味を持ってうらやましく思う反面、彼らが社会でまともな大人に擬態して生きていくことは困難であろうと、いらぬ心配を感じずにはいられませんでした。

 連休最終日、精一杯、ヲタクである悦びを味わいなさい。
 そしてまた、明日からは、擬態して生きる日常に耐えなさい。

 必ず週末はやってきます。

 圧倒的に長い擬態の時間と、わずかな悦びの時間を繰り返すのが生きるということ。
 夢中でヲタ芸を打っていた彼らと私との間で、何か違っている点がありましょうや?

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なんとなく

2012年05月06日 | 文学

 だるいです。

 昨日、一昨日と歩き回ったせいかもしれず、連休最終日の憂愁かもしれず。
 私は大型連休でも夏休みでも、最終日まで遊びまわることはしません。
 疲れちゃいますから。

 今日も憂色の連休最終日ですねぇ。
 家でごろごろしていても気持ちは沈むばかり。

 わが部屋に われの居ること木の枝に 魚の棲むより うらさびしけれ  
                                                                             若山牧水


 こんな厭世的な和歌が、頭を去来します。
 そうかといって気晴らしに近所を歩こうかと思っておもてに出たら、鳥が鳴いていて、

 夏の樹に ひかりのごとく 鳥ぞ啼く 呼吸(いき)あるものは 死ねよとぞ啼く  
                                                                              若山牧水


 という歌が浮かんできて、命の盛りであるべき初夏が、どこか不気味なものに思えてきて、すぐに帰ったりするのです。

 なんだか今日は悪い波に襲われているようです。

若山牧水歌集 (岩波文庫)
伊藤 一彦
岩波書店

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