虚礼とはいうものの、今日、年賀状をやっつけました。
パソコンが普及してからというもの、年賀状作成はじつに簡単です。
毎年同じデザインで、干支の図柄を変えるだけ。
送付先住所は何年も前に入力済みで、出力するとき住所が変更になっている者がいないか確認し、いたら入力しなおすだけ。
一時間もあれば終ってしまいます。
それだけに、よけい虚しい感じがしますね。
夏目漱石は虚礼廃止を宣言し、何度も年賀状を止めようとして、結局浮世の義理で止められなかったと聞き及びます。
年賀状に限らず、様々な儀式など、どれも虚礼。
虚礼を除いたら、人間の社会生活など無くなってしまうかもしれませんね。
互いに馬鹿馬鹿しいと思いながら、年に一度くらい、生存していることを古い知り合いにお知らせしあうくらい、良しとせねばなりますまい。