ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

アイドル

2010年12月20日 | その他

 朝のNHKニュースで、今年のCDシングルランキングの1から10位まで、わずか二組のグループだけがランクインしたそうです。
 
 AKB48が4曲、が6曲。
 
 こんなこともあるんですねぇ。
 音楽配信でダウンロードする人が増え、CDの売上が激減しているそうですから、単純にCDが売れた歌い手がもっとも稼いだというわけではないんでしょうが、一つの指針にはなるでしょう。

 最近韓国から少女時代というグループが日本に進出し、もはや老舗となったモーニング娘。やら、コアな感じがする中野腐女子シスターズやら、フジテレビが仕掛けるアイドリング!!!やら、もうおじさんには何が何やらわかりません。

 ただ一つ思うのは、韓国の少女時代は完成された美しいグループで、AKB48はもう少し親しみやすいグループなのかな、ということです。

 韓国の性犯罪は7割が強姦で痴漢や覗きは3割だとか。
 一方日本の性犯罪は7割が痴漢や覗きで、強姦は3割。
 そこから日本人男性は妄想を膨らませるのが好きで、韓国人男性は即物的、と言ったら言い過ぎでしょうか。

 少女アイドルにしても少女時代はスタイルが良く、いかにも女性らしい曲を歌います。
 しかしAKB48はスタイルもお顔も個性的な方が多いようにお見受けします。
 歌も男性一人称である僕を使って男目線で歌うなど中性的。
 
 日本では性が倒錯したトランス・ジェンダーを尊ぶ風が古来より強く、現代のアイドルの曲調にもそれが表れているように感じます。 
 
 なんて記事を書いていますが、一人一人の名前はよくわからないのです。


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冬の蠅

2010年12月20日 | 文学

 師走も下旬に入り、寒さ厳しくなってきました。
 以前、蕪村の冬の句を取り上げて、冬ごもりの幸せな文学を紹介しました。
 そこで今日は、冬の文学の中でも、陰惨なイメージのある梶井基次郎「冬の蠅」を取り上げます。
 所収は新潮文庫の「檸檬」から。

 病気療養のために山中の温泉に長逗留している主人公。
 居室には、冬だというのに蠅がいます。 
 冬の蠅は弱弱しく、日向ぼっこしているときだけ元気がよさそうに見えます。
 弱弱しい蠅は、病で衰えた主人公自身の投影でしょう。
 蠅と日向ぼっこしている主人公は、同時に太陽を憎んでもいます。
 病鬱の主人公にとって、太陽は健康の象徴であり、それにあやかりたいと思いながら、憎まずにはいられないのです。

 ある日、主人公は郵便局に行った帰り、通りかかった乗合自動車に乗ってしまいます。
 そして夕暮れ時、山中におりて、次の温泉地までの道のりを歩き始めます。
 自身を歩き殺す気概をもって。
 港のその町に三日ほど滞在して、元の山中の温泉宿に戻ります。
 すると、蠅が一匹残らずいなくなっています。
 主人公は愕然とします。
 あの冬の蠅は自分が暖房を焚き、日光を部屋に入れるそのおこぼれにあずかって生きていたのか、と。

 いわゆる私小説で、しかも自己憐憫の暗い小説です。
 浪漫主義や耽美主義の文学者から最も嫌われるタイプの作品です。

 私も私小説でしかも病気自慢と聞いただけで読む気が失せたのですが、この作品にはピュアな幻想美があるように思います。
 冬の蠅に己の生を仮託し、しかもその蠅は主人公が留守にしていた3日間に一匹残らずいなくなってしまう。
 そのはかなさは主人公の将来を暗示してもいましょう。
 この作家は好悪が分かれるので、とりあえず読んでみればすぐ気付くと思います。
 許せないほど嫌いか、または感動するか。

 

檸檬 (新潮文庫)
梶井 基次郎
新潮社


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