ブログ うつと酒と小説な日々

躁うつ病に悩み、酒を飲みながらも、小説を読み、書く、おじさんの日記

グーグルOS

2010年12月08日 | 社会・政治
 グーグルのOS、クロームを搭載したパソコンが来年半ばから発売されるそうですね。
 携帯端末のOS、アンドロイドはアップルを猛追していますが、パソコンの世界でウィンドウズにどこまで迫れるでしょう。
 一時期世界を制するとまで言われたリナックスは失速。
 相も変わらず世界のパソコンのOSはウィンドウズが寡占状態ですね。
 私の家にはデスクトップとノートの2台のパソコンがあり、職場で支給されているパソコンを含めて3台ありますが、2台がウィンドウズ7、1台がウィンドウズXPです。

 マイクロソフトへのささやかな抵抗として、オフィスをマイクロソフトからキングソフトに変えましたが、これとてOSは共有しているわけですから、大した抵抗ではありません。
 巨大なマイクロソフトが市場を独占したことで、ソフトはほとんどウィンドウズ仕様になりました。
 アップル・ユーザー以外はほとんど誰もがウィンドウズなので、端末によって操作が異なる、というストレスはありません。
 これは唯一良かったこと。
 しかしそれは同時に比較検討ができない、選択肢がないということでもあります。
 アメリカに潰されたという噂があった日本製のトロンにも復活してもらって、マイクロソフト・グーグル・アップルと激しい競争を繰り広げ、ますます使いやすいコンピュータを実現してほしいものです。

 

  
下の図はマイクロソフト・グーグル・アップルの戦略を示したものです。
                    ↓

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physical, mental, spiritual (肉体的、精神的、霊的)

2010年12月08日 | 思想・学問

 世界保健機関(WHO)の健康の定義をたまたまみつけて、興味深く感じました。

 
Health is a dynamic state of complete physical, mental, spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

 英語は苦手ですが、私なりに解釈すると、健康は、単に疾病または虚弱ではないということではなく、肉体的、精神的、霊的に完全で、且つ社会的に活発な状態です、といった意味になろうかと思います。

 私が面白いと思ったのは、
physical, mental, spiritual (肉体的、精神的、霊的)の部分です。
 普通に考えると、肉体と精神が完全であれば健康なんじゃないの、と疑問に感じますが、WHOはあえて霊的、の一語を加えています。

 恐らく、キリスト教徒が作った定義であろうと推測します。
 すると霊的ということは、キリスト教を信仰し宗教的に充足している、という意味だと推測されます。
 もちろん、WHOはキリスト教の組織ではありませんから、これを敷衍して、何教徒であれ自分が信じる宗教に充足していることが健康の条件、ということかと思われます。

 これを日本人にあてはめると、ちょっと困ったことになりますね。

 日本人の多くは仏教の中身は知らないけど葬式は仏教で、何をお祀りしているのか知らないけど神社に行き、一神教なんて信じてないけど結婚式は教会で、といった人が多く、宗教的に充足している人なんて滅多にいないんじゃないでしょうか。
 むしろ幸福の科学やらオウム真理教改めアレフやら、新興宗教の信者のほうが、宗教的には充足しているのではないでしょうか。

 私は
spiritual霊的と訳しましたが、日本人の場合、何かの宗教を信仰し、満足している状態と捉えるのではなく、mental(精神)と一体不可分となったものと考えればよいのではないかと思います。
 WHOでは肉体的、精神的、霊的、と三者が並列されていますが、私の感覚からすると、霊的というのは精神の内奥に潜む人間精神の核のようなものなのであり、それは肉体をも含むものではないかと思います。

 むしろ今、霊的ではないが宗教を信仰している人や、宗教を信仰していないが霊的な人があふれかえっているように思います。
 そうすると宗教によって霊性の完全さが担保されない状態でそれを健康の条件に加えるのは極めて困難です。
 日本人のほとんどは、宗教抜きで、霊性の完全さを求めなければなりません。
 
 そのようなことを日本国民に無理強いすることはできません。
 WHOが掲げた概念はあくまで西洋の概念で、私たち日本人のあずかり知らぬところです。
 鈴木大拙が「日本的霊性」に書いたように、精神と肉体の背後に開けてくるものが霊性だと知れば、WHOの健康の定義は、西洋と東洋の考え方の違いを如実に表わしていて、興味深いと思うのです。

日本的霊性 (岩波文庫)
鈴木 大拙
岩波書店


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CUBE

2010年12月08日 | ホラー・サスペンス・SF等の映画

 昨夜、DVDで「CUBE」を観ました。
 
 立方体の各面にドアが一つ。
 その立方体に六人の男女が同じ作業着のような服を着て、目覚めます。
 なぜそこにいるのか、誰が連れてきたのか、連れてきた者の意図は何なのか、立方体はどういう構造になっているのか、謎だらけです。
 6つあるドアを開け、中をのぞきこんでみると、同じように各面にドアがある立方体です。
 ただし、ドアには9ケタの数字が刻まれています。

 ドアを開け、他の立方体に入ってみる男女。
 しかし立方体には、安全な立方体と、罠を仕掛けられた立方体があることに気付きます。
 罠は、誰かが入ってくると硫酸が吹き出てくるものだったり、音がすると無数の槍が突き出てくるものだったり。
 いずれにしろ、命を奪われる危険性が高い罠です。

 9ケタの数字に数学科専攻の女子大生が挑みます。
 素数なのか、因数分解による解に秘密があるのか、暗号か。
 安全な立方体を選んで進むうち、六人は疑心暗鬼に陥ります。
  この中にこの企みの首謀者あるいはスパイがいるのではないか、永遠にこのキューブ(立方体)地獄から抜け出せないのではないか。
 六人はあるいは主導権を握ろうとし、あるいは自暴自棄になり、あるいは外へ通じる立方体を目指すことだけに集中しようとします。
 そして一人、また一人と罠にはまり、あるいは仲間割れによる殺害で命を失っていきます。

 究極のシチュエーション・スリラーですが、むしろ上質な心理劇の趣が強いように感じました。 
 スタイリッシュな映像とゲーム感覚あふれる緊張感を持った映画です。
 たった六人で、同じ運命を背負った危機的状況であっても、主導権争いや闘争が起きる人間という種の愚かさが暴かれます。
 シチュエーションの謎は解明されないまま映画は終わります。
 この映画は、見事な心理サスペンスに仕上がっています。

CUBE [DVD]
モーリス・ディーン・ウィント
ポニーキャニオン

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