東京都青少年健全育成条例の改正案が可決されましたね。
法に反するような性行為を不当に賛美・誇張する漫画やアニメを規制するのだとか。
嗤うべし。
人間が考え、ひねり出した作品をお上が規制する愚は、古来、あまりに多く行われてきました。
それを繰り返そうというのですね。
大体不当に、とは何事か。
それはお上が恐れるほど高い芸術性と影響力を持っている作品としか、私には思えません。
しかも出版社や書店に自主規制を求めるとか。
世に自主規制ほど馬鹿馬鹿しいものはありません。
昭和陛下が危篤に陥ったとき何が起きたか。
歌舞音曲の自主規制。
優勝した野球チームのビールかけの自主規制。
挙句の果てには、「みなさん、お元気ですか」と井上陽水が語りかける車のCMで、その部分を無音にしてしまいました。
天皇が危篤のときは、「お元気ですか」という日常の挨拶すら自主規制してしまうという愚。
人間は日々、小さな差別や犯罪的行為を犯しながら生きています。
そうしなければ生きられないとも言えます。
そういう人間が作り出す表現は、必ず差別的で犯罪的です。
例えば私という言葉を発したなら、私以外の他者と私を区別もしくは差別しているのです。
それを、性表現に限ってお上がそれを犯罪と認めるならば、しかも不当になどという曖昧な基準を設けるならば、それを拡大解釈してなんであっても規制の対象にしてしまうでしょう。
このたびの条例改正は、石原都知事のあまたある愚かな政策のなかでも、最も愚かな悪法として、後世に名を残すでしょう。
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次の日曜日が休日出勤のため、今日は代休。
朝っぱらからDVDを観ました。
「ダークネス」です。
スペインのある村で、40年前、7人の子供が行方不明になり、一人だけが発見されます。
しかしその子供の証言はなんとも曖昧で、事件解決に結びつきません。
一人残った子供はアメリカに渡りますが、40年のときを経て、故郷に戻ってきます。
物語はそこから始まります。
幽霊屋敷のような、スペインの片田舎の家。
そこでミステリアスな事件が頻発します。
長女がその謎に挑みます。
そして、暗闇と邪悪と力強さを求めるカルト集団に突き当たります。
本格的なオカルト・ホラーで、なかなか興味深いですが、あまりにも出し惜しみしているため、一般的には評価は低いでしょう。
「エクソシスト」や「オーメン」シリーズのような、エンターテイメント的なオカルト・ホラーではありません。
しかしヨーロッパならではの重苦しさやオカルトの力強さは、なかなか面白いと思います。
ダークネス [DVD] | |
ジャウマ・バラゲロ,フェルナンド・デ・フェリペ | |
アミューズ・ビデオ |
エクソシスト ディレクターズカット版 [DVD] | |
エレン・バースティン,リンダ・ブレア,ジェーソン・ミラー,マックス・フォン・シドー | |
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