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てらまち・ねっと



 クリミアの問題をどう読み解いたらいいのか、自分なりにどう捉えたらいいのか悩ましい思いが溜まっている。
 アメリカの思惑、ヨーロッパの思惑、ロシアの思惑、それらが入り組んでいる。
 そこで、ちょっと余裕ができたので、偏らないようにネット情報を読んでみた。

 「『新冷戦』突入鮮明」という見出しの記事もあった。
 冷戦時代に逆戻りはしたくないもの。 

 一番、ふむふむと読んだのは、ユニークなジャーナリストとして知られる田中龍作氏のルポ。
 「写真=筆者」とあるから、現地に入っているらしい。

 次のことが印象的。
 ≪・平均月収:ロシア=6万3,700円、クリミア=2万7,700円。
  ・年金:  ロシア=2万4,700円/月、クリミア=1万4,100円/月。
  ・医療:  ロシア=医療財政は国家100%負担、ウクライナ=政府60%、国民40%負担。
        ロシアは健康保険への加入が義務付。
        ウクライナは健康保険なく病院は全額自己負担。≫


 国家的な背景が違いすぎる印象。
 その他も含めて、次を記録した。

●【クリミア発】「暮らしてゆけない」 人々は豊かなロシアを選んだ/田中龍作 03月21日   
●【クリミア発】ウクライナ軍、投降ほぼ完了 約9割がロシア軍に入隊/田中龍作 03月23日 ブロゴス
●米国はクリミア併合承認せず、ロシアを糾弾-ウクライナと声明/ブルームバーグ 03/25
●「新冷戦」突入鮮明 試されるG7、露の異質さ浮き彫り/産経 3.26
●クリミアでロシア化進む/NHK 3月24日
●尖閣狙う中国に注意 クリミア問題の教訓は大国のエゴと国連の無力さ/zakzak 03.26
●ロシア、クリミア危機深刻化なら今年のGDPは1.8%減へ=世銀/ロイター 03月 26日

(関連エントリー) 2014年3月7日⇒ ◆ウクライナ情勢/思惑の違いの背景/クリミア議会、ロシア編入を決議=住民投票へ

  2014年3月14日⇒ ◆16日のクリミア住民投票が実施されれば、米欧は17日に制裁と警告/ロシアは報復準備

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●【クリミア発】 「暮らしてゆけない」 人々は豊かなロシアを選んだ
          田中龍作 2014年03月21日 ブロゴス   
ロシアとウクライナの生活水準を比較した貼り紙広告を携帯電話の内蔵カメラで撮影する母親。=州議会前・シンフェロポル 写真:筆者=
 クリミア州議会前に貼り出された広告に人々の熱い視線が注がれていた。若い世代は携帯電話の内蔵カメラで撮影し、高齢者は まじまじ と見つめる。

 広告の内容は、ロシアとウクライナの生活水準の比較だ。「サラリー」「医療」「年金」…庶民の生活に密接に関わる分野の数字が並ぶ。ウクナイナ(クリミア)とロシアを対比しているのだ。

・平均月収:ロシア=6万3,700円、クリミア=2万7,700円。
・年金:ロシア=2万4,700円/月、クリミア=1万4,100円/月。
・医療:ロシア=病院建設、医療機器などの医療財政は国家が100%負担、
    ウクライナ=政府が60%、国民が40%負担。

 ロシアは健康保険への加入が義務付けられているが、ウクライナは健康保険がない。病院にかかった場合は全額自己負担である。

 以上はあくまでも貼り紙広告に書かれている数字だ。それを見つめていた大学准教授のベロニカ・イリヤナさんは「この数字は本当だ」と指摘する。ベロニカさんの知人の大学教員はロシアに移り住んだら月収が4倍になった、という。

 勤め先の国立大学からベロニカ准教授が得るサラリーは2万4千円/月。この収入で“家賃”を払い、10歳の息子と病気の母を養ってゆかなくてならない。

主婦と思われる女性は、オレンジを一つ一つ手に取りながら慎重に品定めしていた。=シンフェロポルのスーパーマーケット 写真:筆者=
主婦と思われる女性は、オレンジを一つ一つ手に取りながら慎重に品定めしていた。=シンフェロポルのスーパーマーケット 写真:筆者=

 「これでどうやって暮らしてゆけるの? 大概のクリミア人は、まともに働いていても暮らしていけない」。ベロニカ准教授は大学の授業の合間を縫うようにして通訳や翻訳のアルバイトに励む。アルバイトのおかげで何とか一家を養って行けるのだそうだ。

 救いは“家賃”が月7千円と安いことだ。家は「住宅共同組合」が貸与する。家賃にはガス、暖房用スチーム、お湯、水道代が含まれている。驚くべき住宅政策である。ソ連時代の名残の「住宅共同組合」のおかげだ。ソ連の一員だった頃はもっと“家賃”が安かった、という。

「ソ連時代、ホームレスはいなかったが、独立後は“家賃”が高くなり、ホームレスを見かけるようになった」。ベロニカ准教授は話す。

 家賃がバカ高い日本では おびただしい 数の人が住居を失う。道理だ。

 クリミアの人々にとって「強いロシア」とは「豊なロシア」なのである。クリミア通信社によるとプーチンは労働省にクリミアの人々の年金を引き上げるよう指示した。

・『田中龍作ジャーナル』は読者のご支援により維持されています



●【クリミア発】 ウクライナ軍、投降ほぼ完了 約9割がロシア軍に入隊
             田中龍作 2014年03月23日 ブロゴス
投降が決まり基地の庭を掃くウクライナ軍の女性兵士たち。=22日、シンフェロポル 写真:筆者=

 22日午後1時頃、中心都市シンフェロポル。まだウクライナ国旗があがる同国軍司令部にロシア兵の運転する装甲車が土埃を巻き上げて突入した。ロシア軍の歩兵一個小隊が自動小銃を構え遠巻きにする。

 ロシア軍が強硬策に出たのは、投降期限の21日を半日あまりも過ぎていたからだ。装甲車が入ると間もなく、基地の撤収作業が始まった。

 ロシア軍の監視下、ウクライナ軍兵士たちが抗戦の象徴でもあった鉄条網や土嚢などを片付けてゆく…最後は基地の庭を掃き清めた。

 フェンス越しにウクライナ兵に尋ねた。
「投降は悔しくないか?」
「悔やむ(答えを出す)のはまだ早すぎる」。

 兵士はニガ虫をかみ潰したような表情で答えた。

 ロシア軍とは圧倒的な力の差がある。にもかかわらずウクライナ新政権は「撃て(戦え)」と指示する。その新政権は政府の体をなしていない。「投降が決まって良かった」。彼は内心胸をなで下ろしているのではあるまいか。

 一方で「我々はすでにロシア軍だ」と喜色満面の兵士もいた。

父親の今後を本能的に察知したのか。娘は泣きだした。=4日、ベルベク空軍基地 写真:筆者=
 同じ頃、クリミア半島南部のベルベク空軍基地にもロシア軍が突入していた。基地のマジョリティーはウクライナ系だったためロシアへの投降を拒んでいたのだ。

 3月2日、ロシア軍によって空港を占拠された後、部隊が空港に近づこうとしたところロシア軍の威嚇射撃を受けた。ベルベク空軍基地はロシア軍のクリミア半島進駐当初から他の基地以上に緊張感に包まれていた。

 装甲車がゲートを突破したためフェンスはねじ曲がっていた。またもや威嚇射撃があったようだ。

 最終的には投降したものの最後まで基地に立てこもり抵抗したウクライナ空軍将兵たちの処遇はどうなるのだろうか。

 占拠後間もない頃、兵営でフェンス越しに面会していた兵士と娘(写真)を思い出す。父と娘は今後どうなるのだろうか。気になって仕方がなかった。現場に駆け付けたが、基地の正門にはロシアの国旗がすでにあがっていた。

 クリミアに展開するウクライナ軍はロシア軍の南部戦略軍管区に編入される予定だ。将兵は希望すればロシア軍に入隊できる。ウクライナ本土に帰ることも可能だ。ただウクライナに帰れば軍規違反で逮捕される可能性が高い。

 地元メディアによるとクリミア駐在のウクライナ軍兵士1万8千人のうち1万6千人がロシア軍に入隊を希望している。2千人はウクライナ本土に帰るという。ロシア軍に入隊すれば給料は3倍にもなる。

●米国はクリミア併合承認せず、ロシアを糾弾-ウクライナと声明
                ブルームバーグ 2014/03/25
 3月25日(ブルームバーグ):米国はクリミアを併合しようとするロシアの「違法な試み」を承認せず、ウクライナへの軍事侵攻によって欧州の安全保障を脅かしたロシアのプーチン政権を糾弾する。米政府が表明した。

オランダのハーグで開かれている「核安全保障サミット」で、ホワイトハウスとウクライナ政府が共同声明を出した。ロシアによるクリミア半島併合は、ウクライナが核兵器をロシアに引き渡す代わりにウクライナの主権と領土を尊重するとした1994年の条約に違反すると論じた。

共同声明は「クリミアは欠くことのできないウクライナの一部だ」とし、「米国は引き続き、ウクライナが主権と領土を守るのを支援する」と表明。さらに、ロシア政府の行動は「世界の安全保障体制の基盤を揺るがし欧州の平和と安全を脅かす」と非難した。

●「新冷戦」突入鮮明 試されるG7、露の異質さ浮き彫り
              産経 2014.3.26
【ハーグ=内藤泰朗】オランダ・ハーグで行われたG7の緊急首脳会議は、ウクライナ南部クリミア半島のロシア併合を「違法行為」と断罪し、ロシア側の態度によっては、さらなる制裁を発動することを示唆した。だが、ロシア側は、G7側の警告を無視する方針とみられる。ロシアの異質ぶりが改めて浮き彫りになる中、G7側にも犠牲を強いる、新たな冷戦時代への突入は避けられないとの見方が広がっている。

 「ロシアへの対応をどうするのか」
 G7と欧州連合(EU)の首脳ら9人は24日夜、ハーグのオランダ首相府の狭い部屋に集い、円卓を囲んでクリミア併合を決めたロシアへの対応などについて、約1時間半にわたり議論を展開した。

 G7の外交筋によると、G7首脳の中には、国際法に違反したロシアをG8の枠組みから排除すべきだとの強硬論も出たが、とりあえず6月にロシア・ソチで開催予定だったG8首脳会議への不参加を決定。代わりにブリュッセルでG7首脳会議を開催することで合意した。オランダ国王主催の晩餐(ばんさん)会が始まる直前のことだった。

 外交筋は、「ロシアが(自由や民主主義といった)共通の価値観をベースにしたグループにとどまることができるのか疑問だが、まだ結論が出たわけではない」と述べ、「ロシア排除」問題は継続協議となったことを明らかにした。

 こうした中、マクフォール前駐露米大使は24日、「プーチン大統領は西側との対立を求めている」とする論文を米紙に寄稿した。スウェーデンのビルト外相も、民族主義に根ざした保守強硬派がロシアを支配しているとし、悲観論に賛同。英BBC放送は「第2の冷戦か」と伝えた。

 ただ、米ソという超大国による東西冷戦時代とは異なり、ロシアと欧米の間には経済的な相互依存関係が構築されており、欧米側にも大きな打撃が及ぶ。制裁を受けたロシアは、中国やインドなど新興大国との関係強化で生き残りを図るものとみられ、今後は「一方的な勝者はいない」といった見方が欧米メディアや識者の間で広がっている。

 先の外交筋は、欧米とロシアによる駆け引きで、「漁夫の利」を得るのは中国である可能性が高いと指摘しつつも、「G7諸国とEUは、各国の国益に沿いながら、結束して対抗する以外に道はないのではないか」と強調している。

●クリミアでロシア化進む
          NHK 3月24日 19時18分
クリミアでロシア化進む
ロシアのプーチン大統領が編入を宣言したウクライナ南部のクリミアでは、ロシアの国籍取得に向けた手続きが本格的に始まり、ロシアの通貨ルーブルの流通も始まったと伝えられるなど、市民生活で急速にロシア化が進んでいます。

クリミアの中心都市シンフェロポリでは、24日ロシア国籍を取得する手続きが本格的に始まり、地元の行政機関の前では朝から住民の長い行列ができていました。
訪れた住民は、ロシアの身分証明書の申請に必要な書類を手にして並び、受け付けの職員が1人ずつ名前を確認するなど手続きを進めていました。

行列に並んでいたロシア系の女性は「もともとロシア人ですからとてもうれしいです。クリミアはようやくロシアに戻りました」と話していました。

また地元メディアは、24日クリミアでウクライナの通貨フリブナと合わせて、ロシアの通貨ルーブルの流通が正式に始まったと伝えるなど、市民生活で急速にロシア化が進んでいます。
一方、クリミアのテミルガリエフ第1副首相は、23日ウクライナ国営の電力会社がクリミア半島への電力の供給を半分に減らしたことを明らかにしました。

暫定政権側としては、ロシアがクリミアの実効支配を強めるなか、市民生活に直結する電力の供給を減らすことでロシア側をけん制するねらいがあるとみられます。
●尖閣狙う中国に注意 クリミア問題の教訓は大国のエゴと国連の無力さ
      zakzak 2014.03.26
連載:「日本」の解き方
 ロシアのクリミア編入の動きから、欧米や日本は経済制裁を打ち出しているが、果たしてどの程度効果があるものなのか。そしてこの騒動はどのように収束するのだろうか。

 経済制裁と一言でいっても、濃淡がある。例えば、米国は6日にロシア政府高官らに対して米国への渡航禁止、米国内の資産凍結を行った。その後、プーチン大統領の側近やウクライナの大統領職を追われたヤヌコビッチ氏らにも拡大した。

 一方、EU(欧州連合)は、6日にビザなし渡航の交渉を停止し、21日までに33人のEUへの渡航禁止と資産凍結を行った。

 日本でも18日、ビザ緩和協議の停止、新投資協定や宇宙協定など3つの新たな日露協定の締結交渉開始を凍結。日本は、主要7カ国(G7)と歩調を合わせるというものの、北方領土の問題を抱える中、欧米より一歩慎重な経済制裁になっている。また、これはあくまで政府間の話であり、民間の経済交流や文化交流は妨げるべきでないとしている。

 欧米は、さらにロシアが強硬に出てくれば、ロシア産原油や天然ガスの輸入制限、さらに個別取引の交易禁止などへエスカレートさせる可能性もある。

 現段階の措置をみれば明らかなように、経済制裁とはいうものの、個人が対象であり経済的な効果というより政治的なメッセージである。

 ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に所属していない以上、欧州としても軍事を背景とする措置に出ることはあり得ない。その点、ロシアは欧米の足元を見透かして、軍事力を背景としつつも、クリミアの住民投票から編入という形式的には民主的な手法で、自国の思惑を通してきた。

この瞬間だけを米国サイドから見ると、オバマ大統領が腰抜けにみえる。しかし、ソビエト連邦崩壊後の約20年でみると、東欧諸国が相次いでNATOに加盟するなど、ロシアは崖っぷちに立っていたが、クリミア編入で土俵際で何とか踏みとどまったという感じだ。これで、かりにウクライナが欧米にすり寄っても、ロシアとしては目くじらを立てないですむ。

 この状態は、欧米とロシアにとって、いい「均衡」になり得る。今後は紆余(うよ)曲折があるにしても、長い目で見れば、一定期間、経済制裁が行われた後に、徐々に関係正常化に向かうような気がする。

 ただし、短期的には、欧州とロシアとの駆け引きが行われる。日本にとって要注意なのは、中国の動きだ。クリミアには住民がいるので、曲がりなりにも民主的な手続きが行われた。しかし、尖閣諸島は無人島だ。ある日、不測の事態が起こらないとはいえない。

 今回のクリミア問題での教訓は、国連常任理事国が当事者になると当然、国連も無力だし、集団防衛機構に加盟していないと米国もあてにならずに、大国にいいようにされることだ。中国も国連常任理事国であり、日本の周りにはまったく危機がないとはいえないことを忘れてはいけない。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

●ロシア、クリミア危機深刻化なら今年のGDPは1.8%減へ=世銀
           ロイター 2014年 03月 26日
3月26日、世界銀行は、ロシアによるクリミア半島編入に伴う危機が深刻化すれば、同国のGDPが今年は1.8%減少する可能性があるとの見方を示した。写真はロシア国旗とレーニン像。ウクライナ東部ドネツクで23日撮影(2014年 ロイター/Yannis Behrakis)
[モスクワ 26日 ロイター] -世界銀行は26日、ロシアによるクリミア半島編入に伴う危機が深刻化すれば、同国の国内総生産(GDP)が今年は1.8%減少する可能性があるとの見方を示した。

世銀はロシア経済に関するリポートの中で「短期的には政治的なリスクが顕著に表れると予想する」と指摘。「ロシアとウクライナの間での対立が深刻化すれば、欧米による制裁やロシアの対抗措置について不透明感が高まる可能性がある」とした。

1.8%のマイナス成長との予測は、貿易関連の制裁は発動されないことが前提。このシナリオでは、資本投資の急減や消費の減速が押し下げ要因として挙げられている。

世銀は危機の影響が短期的なものにとどまった場合には、GDPが1.1%増加するとの予測も示した。

前回12月のリポートでは、今年はGDPが2.2%増加するとの見通しが示されていた。

世銀は市場のボラティリティを高めた政治的な不透明感が、今後数カ月の動向を決める決定的な要素になる可能性があると指摘。「政治的な緊張の高まりで経済制裁について不透明感が強まり、信頼感や投資意欲を一段と落ち込ませることが考えられる」とした。

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