間もなく始まる都知事選の候補について、民主党は年明けに細川元首相に打診。
しかし断られた。
とはいえ、細川氏は立候補の方向に動いていることで、各方面から支援表明が出ている。
もっとも注目されるのは、脱原発、原発ゼロで方向が一致し、かつ、影響力の極めて大きい小泉元首相との協調の有無。
このブログの管理者(私)は12月終り頃、「原発ゼロを明確に言う小泉元首相」が都知事選候補に良いのではないか、と一度はキーボードを打ったけれど、消した。
消した理由は、「そんなことはありえないだろう」から。
このような観点なので、今の暴走する国政に対して相応の影響力を持つ状況を作ることができ、さらに全国に対して今とは違うメッセージを発信できるのだから、細川氏を大歓迎する。
なお、年末に実質的に立候補表明した宇都宮さんについて、「当然ながら、頑張ってほしいと応援する。」と書いた。
(1月7日ブログ ⇒ ◆都知事選/宇都宮氏が出馬表明=「東京から国政変える」/各党が候補者選び本格化)
その前後の話では、社共の推薦を受けることもあり、ずいぶんと共産方向にあるらしい。
本人の選択だろうから、それ自体が悪いとは言わない。
でも、可能性の高い細川氏が出るなら、そももそ、よくあるパターン、
つまり、現職あるいは保守に対抗馬が出たとき、共産も候補を出して、
選挙結果をみたら結局は票が割れて現職あるいは保守が辛勝、そんな「流れを変えない張本人」にならないために、宇都宮さんには、「引く」という英断を期待したい。
(2014年1月15日 ⇒◆小泉氏支援で“脱原発”細川氏が都知事候補最有力か/社民党首「一本化すべき」)
そんな思いを持ちつつ、現在の次のような情報を記録しておいた。
●細川元首相、都知事選出馬の意向…小泉氏連携も/読売 1月11日
●細川氏出馬、旧政権メンバーが再結集 都知事選/日経 1/11
●細川氏出馬へ国政に一石 金曜デモ「脱原発」歓迎/東京 1月11日
●細川-小泉連合なら都知事選一変?/産経 1.11
●都知事選 細川護煕氏と宇都宮氏で票が割れるとの予測/アメーバニュース 1月10日
●都知事選「細川・小泉連合」出馬すれば国政左右する大選挙/j-cast 1/11
●菅直人元首相、大はしゃぎ? 細川元首相の都知事選出馬に「自民党にとって悪夢」/zakzak 1.10
●「細川・小泉連合」に期待=結いの党・小野氏/時事 1/10
●生活・小沢代表は細川氏支持/産経 1.11
●出馬直前仰天情報! 細川陣営スポンサーに大富豪・鳩山邦夫/日刊ゲンダイ 1月10日
●細川氏出馬で「脱原発」が争点? 東京五輪は?/産経 1.11
●都知事選:元首相「転身」に賛否/毎日新聞 1月11日
上記のうちの日刊ゲンダイは、《細川陣営は「完全無所属」にこだわっているという。自民や民主など既存政党の支援を受ければ、脱原発の主張は貫けないという考えだ。》としている。
最後の毎日新聞の記事には、県知事を3期務めてから都知事選に出た前宮城県知事の浅野史郎氏のコメントもついている。
その時の浅野さんの都知事選はお手伝いをしたから、都知事選は近くに感じる選挙。
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●細川元首相、都知事選出馬の意向…小泉氏連携も
(2014年1月11日14時31分 読売新聞)
元首相の細川護煕もりひろ氏(75)は、東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)に無所属で立候補する意向を固めた。
「脱原発」で考えを共にする小泉元首相(72)との連携を視野に入れ、来週、小泉氏と会談して最終判断する。細川氏は、周辺に「『原発ゼロ』以外にも、都民に関心のあるテーマを政策に掲げたい」などと話し、具体的な公約の検討を始めているという。
複数の細川氏の側近は11日午前、読売新聞の取材に「最終的な判断は来週になる」「あの人は決めたら止まらない」と話した。
細川氏は当初、民主党から出馬を打診されたが固辞。細川氏に近い関係者によると、細川氏は当時、「それほど意欲を持てない」と語っていた。だが、知事選への出馬表明が相次ぐ中、改めて細川氏に出馬を求める声が強まり、最近では周辺に「総合的に判断したい」などと意欲を見せ始めていた。現在は、出馬表明の文言や公約の検討を進めているという。
●細川氏出馬、旧政権メンバーが再結集 都知事選
4/1/11 2:00日本経済新聞
東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)に出馬する意向を固めた細川護熙元首相(75)には、かつての細川政権時代の関係者が再結集している。細川氏は脱原発で意気投合する小泉純一郎元首相と週明けにも会談する予定で、元首相同士の連携が実現するかどうかも選挙戦を大きく左右する。
細川氏を推すグループは、1992年に細川氏が結成した日本新党や、93~94年の細川政権で連携を深めたかつての新党さきがけの出身…
●細川氏出馬へ国政に一石 金曜デモ「脱原発」歓迎
東京 2014年1月11日
「国の政治を変えるきっかけに」-。「脱原発」を掲げる細川護熙元首相(75)が東京都知事選への出馬の意向を固めたことに、首相官邸前で原発抗議活動をしている人々からは十日、歓迎の声が上がった。電力の最大消費地である首都の顔選びで、原発をどう位置付けるのか。一人ひとりの一票が、国の針路に一石を投じる選挙にもなりそうだ。
冷え込み厳しい中、この日も官邸前には分厚いコートを着込んだ人らが集まり「原発ゼロを撤回するな」などの声を上げた。
三鷹市の大村みどりさん(70)は「日本の人口の十分の一が住む東京の都知事選をきっかけに国民の声を国政に届けたい」と話す。今の政権は特定秘密保護法や原発で、国民の声に耳を傾けないという危機感を抱く。生活保護の削減など、弱者に厳しい政策に苦しむ友人も少なくない。
「本来は国政で問うべき問題だが、まずは東京都を都民の声を聞く都政にし、それが国政を変える動きにつながれば」
中野区の公務員大岡薫さん(61)も、都知事選を国政を変えるきっかけにしたいと考える。ただ細川氏の立候補で、脱原発を掲げる候補者が二人になり、票が割れることに懸念もある。
「原発はもちろんだが、他の政策もみて誰に投票するか決めたい。知名度に流されず、政策で都知事が決まるような選挙になってほしい」と話した。
「国民の声を聞かずに突き進む自民党政権を支持していないぞ、ということを示したい」と話すのは世田谷区の派遣社員女性(33)。脱原発の候補者が二人に増え、原発が大きな争点になることを期待する。「道徳を強化するなど教育の問題も心配。原発以外の問題も見ていきたい」と厳しい表情で語った。
あきる野市の松本勝利さん(62)は脱原発とともに、都営住宅や保育所を増やすなど若者が暮らしやすい都政を願う。「東京都が解消すべきさまざまな問題を問う選挙になれば」と言う。
目黒区の高校三年生塔嶌(とうじま)麦太さん(18)は、事故が起きなくても、人が被ばくをしなければ動かない原発はやめるべきだと考え、デモに参加してきた。「東京は影響力が大きい。まだ選挙権がないのが残念。選ぶ人にも責任があるということを真剣に考えて投票してほしい」と大人たちに願いを託した。
●細川-小泉連合なら都知事選一変?
産経 2014.1.11
東京都の猪瀬直樹前知事の辞職に伴う東京都知事選(23日告示、2月9日投開票)は、細川護熙元首相が出馬を決断したことで構図が一変する可能性が出てきた。これまでは、知名度抜群の舛添要一元厚生労働相が圧倒的に優位と見られてきたが、細川氏に「脱原発」を提唱する小泉純一郎元首相がついた場合には、「細川-小泉」の元首相連合が台風の目となる可能性もありそうだ。
■細川氏浮上のカギ握る小泉氏
細川氏は「脱原発」論を主軸に選挙戦を展開すると見られる。自民党の石破茂幹事長は「原発政策は一義的には国政の課題だ」と指摘しているが、東京都内に原発があるわけでもなく、本来は都知事選の争点にはなりえないテーマだ。
ただ、「脱原発」で軌を一にする小泉氏が細川氏を本格的に支援した場合には状況が変わる可能性がある。小泉氏は平成17年衆院選で「郵政民営化」という単一の争点を作りだし、当時の自民党は大勝した。現在の小泉氏の発信力が当時ほどではないにせよ、大きな影響は与えそうだ。
細川氏は昭和13年1月生まれの75歳。14日の誕生日には76歳となる。2020年東京五輪開催時に都知事であるとすれば82歳だ。年齢差別をするつもりはないが、激務の知事職をこなせるかという問題もある。
そもそも小泉氏が首相かつ自民党総裁だった平成15年、自民党は衆院選比例代表に関し「原則として公認時に満73歳未満」との候補者選定基準を正式決定。小泉氏は「首相や総裁の経験者」といった例外を設けることなく、宮沢喜一氏、中曽根康弘氏の首相経験者2人に自発的な引退を促し、党の若返りを図った経緯がある。小泉氏は当時、両氏の進退について「ご本人が判断すべきものだが、引き際があるんじゃないか」と記者団に語っていた。同年に行われた衆院選の街頭演説でも「世代交代しなければならない。いつまでも年寄りが政界で頑張ってちゃいかん」と述べている。
小泉氏は信念を曲げずにブレないことで定評がある。ただ、「73歳定年制」を厳格に適用した過去があるのに細川氏を例外扱いするとすれば、説明が求められることにもなりそうだ。
■舛添氏優位に死角も?
・・・・(略)・・・
それでも、舛添氏が優位である状況は揺るがないとみられる。公明党は都知事選の対応を決めていないものの、舛添氏は同党と良好な関係を保ち続けている。公明党は昨年7月の参院選(比例代表)では東京都内で68万票を集めた。都議選でも、都全体ではコンスタントに60~70万票を集めているとされる。自民都連幹部からは早くも「当選ラインは200万票」との見通しが出ているが、公明党が細川氏を支援するという想定しづらい状況にならない限りは、舛添氏は安定した戦いを進めるだろう。
とはいえ、元日弁連会長の宇都宮健児氏=共産、社民両党推薦=が出馬を取りやめ、「脱原発統一候補」として細川氏を支援することになれば、状況は一変する可能性もありそうだ。前回都知事選(24年12月)における宇都宮氏の得票数は96万票あったからだ。
●都知事選 細川護煕氏と宇都宮氏で票が割れるとの予測
01月10日 16時56分 アメーバニュース
細川護煕元首相が都知事選への出馬意向を固めたと報じられているが、すでに出馬を表明している宇都宮健児弁護士との間で票が割れるのでは、と予想する声がネット上では多数出ている。さらには、細川氏を後押ししている小泉純一郎元総理が宇都宮氏の当選阻止をしているのでは? との予測も出ているようだ。
細川氏と小泉氏は「脱原発」の考えで一致しており、これは宇都宮氏の主張とも重なる。それが故に上記のような予測が出るのだ。たとえば、著名ブロガーのきっこ氏はツイッターで以下のように語っている。
“本当に脱原発を目指しているのなら細川護煕など担ぎ出さずに宇都宮健児を支援すればいい話。本当に脱原発を目指しているのなら都政ではなく国政に向かえばいい話。同じ主張の候補者をわざわざ擁立するのは反自公の票を割って自公推薦の候補者を勝たせるための姑息な妨害工作”
●都知事選「細川・小泉連合」出馬すれば国政左右する大選挙
j-cast 2014/1/11
今週中にも東京都知事選の立候補者がそろいそうだということで、ワイドショーも下馬評に忙しかった。名前があがっていたなかでも、舛添要一元厚労相に自民党が乗り気で、民主党や公明党も相乗りという見方が強かった。それでも本人は<都知事候補・舛添要一「もう政治家やらない。楽だから…」自民党も二の足>(テレビ朝日系「モーニングバード!」)と伝えていたが、結局、無所属で出ると表明した。
週半ばからは話題は舛添より細川護煕元首相で、<細川護煕元総理まんざらでもない!?都知事候補に民主党からお声がかり>(TBS系「朝ズバッ!」)、<都知事選「細川・小泉連合VS舛添」争点はオリンピックより「脱原発」か「原発継続」か>(「モーニングバード!」)、<細川・小泉「週明けに会談」原発ゼロ連携なるか?現段階では五分五分>(日本テレビ系「スッキリ!!」)と、ワイドショーは出馬の可能性濃厚と読んだ。(テレビウォッチ編集部)
●菅直人元首相、大はしゃぎ? 細川元首相の都知事選出馬に「自民党にとって悪夢」
zakzak 2014.01.10
東京都の猪瀬直樹前知事の辞職に伴う都知事選(23日告示、2月9日投開票)で、細川護煕元首相(75)が出馬の意向を固めたことで、菅直人元首相は9日のブログで「自民党にとっては細川氏の出馬が実現することは悪夢だろう。自民党は原発ゼロ候補に乗ることはできないからだ」などと書き込み、歓迎した。
ブログではさらに「原発ゼロを求める都民は、当選可能な細川さんの応援に集中すべきだ」と早くも選挙応援を開始。
都議会自民が推薦を決定した舛添要一元厚生労働相(65)や元日弁連会長の宇都宮健児氏(67)らの名前も挙げ、「宇都宮さんは良質な候補だが、社共の支持だけでは当選は難しい」「舛添さんが出馬しても十分当選できる可能性がある」などと牽制(けんせい)している。
民主党都連は9日の会合で細川氏を「最有力候補」と位置付けているが、党内からはさっそく「菅氏が騒ぐとかえって逆効果。静かにしておいてほしい」との冷ややかな声があがっている。
●「細川・小泉連合」に期待=結いの党・小野氏
時事(2014/01/10-17:42)
結いの党の小野次郎幹事長は10日の記者会見で、細川護熙元首相が東京都知事選への立候補を検討していることについて、「平成に入ってから国民的な人気のあった宰相は細川氏と小泉純一郎元首相だ。その2人が連携するならインパクト、存在感は比較できないほど大きい」と述べ、両氏の連携に期待感を示した。
細川氏や小泉氏が「脱原発」を提唱していることに関しては「エネルギー消費の最も大きな割合を占めているのが東京だから、その首長にエネルギーについてどういう方針を持つ人が選ばれるかは大変大きな要素だ」と述べ、都知事選の重要な争点になるとの見方を示した。
●生活・小沢代表は細川氏支持 菅元首相も
産経 2014.1.11
生活の党の小沢一郎代表が東京都知事選への出馬を決断した細川護煕(もりひろ)元首相を支持することが10日、複数の関係者への取材で分かった。政党色を薄めたいという細川氏の意向に配慮し、党として推薦など表立った手続きは行わず「勝手連」として応援する方針だ。
小沢氏は、細川氏と同様「脱原発」が持論。細川氏と小沢氏側近は昨年末から、都知事選の見通しについて意見交換を重ねており、「今後、選挙資金の提供も検討している」(小沢氏周辺)という。
一方で、「脱原発」を主張する菅直人元首相も、9日のブログで「原発ゼロを求める都民は、当選可能な細川さんの応援に集中すべきだ」と書き込み、全面的な支援を呼びかけている。
●出馬直前仰天情報! 細川陣営スポンサーに大富豪・鳩山邦夫
日刊ゲンダイ 2014年1月10日
カネはうなるほどある
「原発ゼロに向けた活動を国民運動として発展させたい。目的を達成するまで主張を続ける」
都知事候補に浮上した細川護熙元首相(75)が昨年11月に東京新聞の取材に答えた言葉だ。脱原発を旗印に掲げる以上、細川陣営は「完全無所属」にこだわっているという。自民や民主など既存政党の支援を受ければ、脱原発の主張は貫けないという考えだ。
「政党の支援がなければ選挙資金の工面は厳しいが、意外な人物の援助によって資金面の準備は整ったようです」(細川氏を知る関係者)
細川陣営に救いの手を差し出した人物とは誰なのか。名前が挙がっているのは、自民党の鳩山邦夫元総務相(65)だ。
邦夫は個人資産約20億円と衆・参全議員中、断トツの額を誇る。そんな億万長者が選挙スポンサーとなれば細川陣営は百人力だが、邦夫は現在、政治的に微妙な立場に置かれている。
自民党の下野とともに「坂本龍馬になる」と、政界再編を目指して離党した後は鳴かず飛ばず。前回の総選挙も無所属で出馬し、当選後の12年暮れに復党を願い出て、やっと許された身だ。
しかも、自民が支援する予定の舛添要一元厚労相(65)とは東大法学部の同級生で、互いの選挙を応援してきた仲である。細川支援は反党行為だし、友人への裏切り。さすがに表立って支援するわけにはいかず、陰ながら細川陣営を支えるようだが、「まさか」と思える行動には邦夫の複雑な心理がうかがえるという。
「同級生の舛添氏が自分より上の立場になりそうなことに忸怩(じくじ)たる思いがあるのでしょう。東大時代も首席で卒業した邦夫氏の方が圧倒的に優秀でした。政界入りも大臣就任も邦夫氏が先です。2人が出馬した99年の都知事選は、ともに石原慎太郎氏の後塵を拝しましたが、得票数は邦夫氏が2位で、舛添氏が3位でした。ライバル2人が仲良くできるのは、互いに似たような境遇にあればこそ。舛添氏が都知事選で本命視されるうち、男の嫉妬のような感情が芽生え、細川支援に傾いたのだと思う」(鳩山家に近い財界筋)
鳩山邦夫事務所は「細川氏サイドとは一切、接触していない」と取材に答えた。政党の枠組みを超えた「細川・小泉連合」をカネの力で支えれば、それこそ「龍馬」を気取れるのだが……。
●細川氏出馬で「脱原発」が争点? 東京五輪は?
産経 2014.1.11
東京都知事選は、小泉純一郎元首相と同様に「脱原発」を主張する細川護煕(もりひろ)元首相が出馬を決断したことで、原発政策が争点の一つに浮上する可能性が高まってきた。ただ、「原発政策は一義的に国政の課題だ」(石破茂自民党幹事長)と「脱原発」を争点とすることに批判的な声も少なくない。逆に、2020年東京五輪への対応をはじめ、都政の具体策をどう提示できるかが問われる。
細川氏は、昨年12月発売の「週刊ポスト」(1月1・10日号)に掲載された人気タレント、壇蜜さんとの対談で、若者に対し「経済産業省の前で原発再稼働反対といって座り込みまでされた(瀬戸内)寂聴さんの『情熱』と『戦う気持ち』を見習ってほしい」と訴えた。さらに「ゲームやネットばかりやっていて本を読まないから、原発を進めたら日本も世界も生きていけないという想像力すらわいてこない」と忠告もした。
昨年11月の中日新聞のインタビューでは「核のごみの問題を解決できないままに(原発を再稼働して)つけを回せば、将来世代に対して重罪を犯すことになる」と指摘、小泉氏と同じ論理を展開した。
ただ周辺には、エネルギー安全保障の観点から原発の「即時ゼロ」には慎重な考えも示していている。「即時ゼロが望ましい」とする小泉氏とは微妙な違いがあるようだ。
「殿、ご乱心!」
甘利明経済再生相は10日の記者会見で、細川氏をこう皮肉った。その上で「エネルギー政策は国策として国民の利益を考えて取り組むべきだ」と強調した。
インド訪問中の公明党の山口那津男代表も「反原発だけで都政に影響を与えるのはいかがか」と述べ、疑問を呈した。細川氏支援に傾きつつある民主党の党幹部でさえ「『即時(原発)ゼロ』に流れてしまったら党内で反発が出る可能性がある」と話す。
東京五輪への対応では細川氏の年齢はネックとなりそうだ。五輪開催時には82歳となるだけに「東京の顔としてふさわしいのか」(自民党都連幹部)との声も漏れている。(小田博士)
●都知事選:元首相「転身」に賛否…細川氏出馬へ
毎日新聞 2014年01月11日
猪瀬直樹氏の辞職に伴う東京都知事選の告示を23日に控え、元首相の細川護熙(もりひろ)氏(75)が出馬する見通しになった。「原発ゼロ」を掲げ、小泉純一郎元首相との連携を水面下で調整している。
安倍晋三首相を含め首相経験者は戦後33人いるが、退任後知事選に出た例はなく、「憲政史」に残る出来事になる。国の元トップの転身に、識者の間にはさまざまな見方がある。【前谷宏、斎藤有香、酒井祥宏】
◇政治経験は十二分に/都政で何がしたいの?
憲法の「職業選択の自由」は、もちろん「三権の長」にも保障されている。ただ、参院議長経験者の土屋義彦氏が1992年に埼玉県知事選に出馬(当選)した際には「敗れれば『国権』に傷が付く」など慎重論も噴出した。
岩井奉信(ともあき)・日本大教授(政治学)は、この経緯を振り返りつつ「首相は権力の最終到達点で、そこで引退するのが本来の姿だ」と指摘。「外交などの経験を地方政治に生かせるという考え方もあるが、首相経験者は現場から離れ、顧問のように全体を見て客観的にアドバイスする役割が期待される」と語る。「細川氏は文化人として政界から離れて長く、過去の人。原発の是非や『安倍対反安倍』という象徴的な選挙になるが、都民として何を選ぶかという観点では疑問だ」
前宮城県知事の浅野史郎・神奈川大学特別招聘(しょうへい)教授は「首相経験者は政治経験も十二分にあるし、首長選に出るのは良いことだと思う」と肯定的だ。一方で「細川氏は高齢で政治活動のブランクがある。現段階では政策が見えず、『原発ゼロ』というワンイシュー(一つの課題)を訴えるのではないかとも見える」と苦言も。95年の都知事選で、青島幸男氏が世界都市博覧会中止を押し出して当選した後1期で辞めてしまった経緯を挙げ「本気で都知事の責任を全うするつもりがあるのか、見極めていく必要がある」と話した。
政治評論家の浅川博忠さんも「首長には役人をうまく使う資質が必要で、実績を地方行政に生かすことも可能」と見るが、細川氏については「その実績はどうか」と疑問視。「首相を9カ月足らずしか務めず、(東京佐川急便からの借入金問題を追及されるなど)辞め方もお粗末。(陶芸家として)趣味ざんまいで暮らしていた人物が、都の抱える問題をどう解決していくのか」と手厳しい。
ジャーナリストの江川紹子さんも都知事への転身には肯定的だが「脱原発以外、都政で何がしたいのか全く分からない」と冷ややか。「原発をどうするかは国のエネルギー政策であって、都知事の仕事ではない。安倍政権の原発政策などを批判するために都知事選を利用するのは困る」
都知事選には、舛添要一元厚生労働相(65)▽前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(67)▽元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)▽発明家のドクター・中松氏(85)らが出馬の意向を表明。自民・公明両党は舛添氏を支援する方針で、共産、社民両党は宇都宮氏の推薦を決定している。
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