ここのところ、いろんな廃棄物の不法投棄やフェロシルトの投棄の新たな「発見」が続いている。
でも、昨日の報道は、違っていた。
フェロシルトの石原産業が、フェロシルトとともに農薬原料の有害な廃物を一緒に捨てていた、しかも、遅くとも2年以上前には会社として承知していたというのだ。
新聞は「また」と書くけど、「また、また、また、また・・・」だ。
そういえば、この前来ていた「『秘密にし続けて調べていることがある』。このことはまだ公表しないで」との主旨の手紙の言わんとするのは、このことか。
ともかく、恐ろしい会社だ。
ところで、最近 ウィキペディァ の内容が書き換わったかな??
9月21日 NHKから
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● 隠ぺい体質 改めて浮き彫り 2007年9月22日 読売
■解説■
石原産業による新たな不法投棄の発覚は、環境問題に対する同社の認識の甘さと、隠ぺい体質を改めて浮き彫りにした。
フェロシルト事件で、津地裁が今年6月、同社に罰金5000万円の有罪判決を言い渡した後、田村藤夫前社長は記者会見で、「同じ過ちを二度と繰りさないようにしたい」と頭を下げ、法令順守の体制を見直すと強調した。しかし、反省の態度を示した裏で、別の産廃の不法投棄を隠していた。
同社は35年前、三重県四日市市の大気汚染公害訴訟で民事上の責任を認定され、四日市港への廃硫酸垂れ流しでも刑事責任を追及されたにもかかわらず、“環境破壊”を繰り返している。今回の不法投棄では、これらの反省を踏まえ、同社は前社長らを処分し、元副工場長を刑事告発する方針を明らかにするなど社内浄化の取り組みを強調しているが、フェロシルト事件の公判中も、新たな埋設が次々と発覚する事態に、企業としての体質を疑問視せざるを得ない。
日本環境会議事務局長を務める寺西俊一・一橋大教授(56)(環境経済学)も「まだ氷山の一角なのではと疑念がわく。内部で責任を押しつけ合ってその場を取り繕うという姿勢が変わらない限り、同様の環境犯罪は繰り返される」と懸念する。
津地裁判決で、「会社の社会的責任を忘れ、経済的利益を追求した」と厳しく批判された同社が、新経営陣のもと、社会的責任を一から考え直す必要がある。(田中宏幸)(2007年9月22日 読売新聞)
● 石原産業が産廃不法投棄 元取締役らを告発へ 9月21日 東京新聞
有害物質が検出された土壌埋め戻し材「フェロシルト」の製造元の化学メーカー石原産業は21日、フェロシルトが埋設されていた愛知県瀬戸市の山林など2カ所に、同社四日市工場(三重県四日市市)から出た産業廃棄物257トンを不法に投棄していたと発表した。
同社は近く、この不法投棄を主導したとして、元取締役で元四日市工場副工場長の佐藤驍被告=廃棄物処理法違反罪で公判中=らを津地検に告発するとしている。また、投棄後に事実を知りながら隠していたなどとして、前社長の田村藤夫相談役ら幹部3人が辞任、4人を降格した。
同社によると、佐藤元取締役らは2004年11、12月、農薬原料の製造過程で出る副産物など約257トンを、四日市工場から搬出。搬出業者が愛知県瀬戸市の広之田地区と余床地区に埋設した。
余床地区の埋設分はすでに撤去。広之田地区からは環境基準を超える六価クロムなどが検出されており、フェロシルトとともに今後撤去する。
佐藤元取締役は、搬出業者に口止めのためとみられる現金も支払っていたという。05年8月には、田村相談役ら幹部が不法投棄を知ったが、社内の対策委員会に報告せず、2年間公表しなかった。
愛知県庁で会見した同社の織田健造社長は「不法投棄はフェロシルト問題と同じく佐藤元取締役の主導。(会社ぐるみの隠ぺいと)指摘されれば甘んじて受けるしかない」と話した。(共同)
● 石原産業:瀬戸の産廃投棄 住民の不安ピーク 新たな不法投棄で説明会 /愛知
9月22日 毎日
◇社長ら謝罪「体質変えたい」
土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄を巡り、メーカーの石原産業(大阪市)が瀬戸市広ノ田町などに有害物資を含む有機物残渣(ざんさ)を不法投棄していたことが新たに判明した問題で、同社の織田健造社長ら幹部が21日、地元の品野東公民館で住民説明会を開いた。大手企業による相次ぐ不法投棄問題に、住民の不安と不信感はピークに達している。【坂東伸二】
説明会には、住民側から河村貞夫・品野連合自治会長をはじめ町内会の役員10人が出席した。冒頭、織田社長は「住民のみなさんに不安を与え、社長として心からおわびする」と謝罪、フェロシルト問題で8月30日に地元住民に対する説明会を開いたばかりの同社の安藤正義顧問も「他には何もないなど、取り返しのつかないお答えをした」と深く頭を下げた。
住民の「またかという思い。人事異動などで本当に会社が変わるのか」との質問に、織田社長は「トップダウンの会社の体質に問題があった。体質を変える以外に変革の道はない。一罰百戒を徹底し、外の血を入れるなどして体質を変えたい」と厳しい表情で答えた。
また、フェロシルトの撤去などに時間がかかっていることついては、織田社長らは地権者との交渉が難航している点を指摘。撤去を巡って双方の意向に大きな違いがあるとみられ、織田社長は「住民の不安を取り除くことを第一に決断をしたい」としながらも、「年内にも撤去のめどをつけてほしい」との住民の要望には確答を避けた。
住民説明会に先立って同社の一行は同市役所で説明を行い、応対した井上勝・市民生活部長は「住民の不安解消のため、一刻も早く投棄物を撤去してほしい」と要求した。毎日新聞 2007年9月22日
● 新たな不法投棄、撤去見通し立たず 石原産業・瀬戸社長らが地元説明会
2007年9月22日 中日
「またも違法行為」-。土壌埋め戻し材「フェロシルト」に続き、瀬戸市広之田町と余床町で新たに発覚した産業廃棄物の不法投棄。二十一日、石原産業(大阪市)の織田健造社長と安藤正義顧問らが、瀬戸市上品野町で地元住民向けの説明会を開いた。広之田町では七月にフェロシルトの埋設が発覚し、八月末に同社が撤去計画の説明会をしたばかり。その時点で同社が不法投棄を把握していたことも明らかになり、住民からは同社への非難が相次いだ。
説明会で織田社長は「フェロシルトと一緒に、一刻も早く撤去する」と謝罪。安藤顧問も「住民の方から『本当にもうないのか』と聞かれたのに、虚偽の説明をした」と頭を下げた。
「あの説明会は何だったのか」「(フッ素以外は基準値内だった)フェロシルトと、ものが違う。すぐに撤去を」。住民たちは口々に強く求めた。
同社側は、地権者との交渉が難航し、撤去時期や搬出先などの見通しが立っていないなどと述べた。
二カ所の現場に不法投棄された産廃は、同社が農薬の原料を作る際にできた、化学物質などを含む混合物二百五十七トン。広之田町に二百七トン、余床町には五十トンが埋められていた。
化学物質の中には、危険物分類で「劇物」にあたる「2-クロロ-3-トリフルオロメチルピリジン」などもあり、触れると炎症を起こす物質も含まれている。通常はドラム缶に入れて厳重に保管されている。
織田社長らによると、この混合物は消毒液のような異臭が強いため、現場では二〇〇四年末、フェロシルトとともに混ぜて埋められた。余床町ではフェロシルトを全量撤去した際、同社が四日市工場へ持ち帰っていた。
同社は、広之田町での不法投棄を二〇〇五年八月に把握し、余床町では〇六年六月に混合物が見つかったとしているが、調査の着手は今年七月になってからだった。 (今村 節)
● 石原産業、フェロシルト以外の産廃も不法投棄 日経 9月22日
有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不法投棄し回収中の石原産業が、別の産業廃棄物を不法投棄していたことが21日、明らかになった。これを受け、当時の社長だった田村藤夫氏が相談役を退くなど幹部3人が退任するとともに、同社は不法投棄を主導したとして元取締役の佐藤驍氏らの刑事告発を決めた。
不法投棄したのは農薬原料の製造過程でできた廃棄物。本来は焼却処分などをすべきだったが、当時の四日市工場(三重県四日市市)副工場長だった佐藤驍氏らは2004年秋ごろ257トンを愛知県瀬戸市の2カ所に投棄したという。05年8月ごろから田村藤夫前社長ら一部幹部は事実を認識していたが、2年以上も隠ぺいしていた。
フェロシルトの不法投棄問題を機に同社は05年、コンプライアンス委員会を設立していたが、新たな不法投棄の発覚で委員会が機能していなかったことが明確となった格好。また、コンプライアンス委員長を務めていた林英樹副社長が20日付で引責辞任したことも1日遅れで発表した。(20:08)
● 石原産業不法投棄 「またか」 怒る住民 「社内処分より撤去が先だ」
9月22日 中部読売
「またか……。石原産業には、ただ怒りしかない」。新たに発覚した石原産業による不法投棄問題。事実を知りながら2年間も公表せず、放置していた同社に対し、地元住民らは怒りと不信感をあらわにし、早期撤去を強く求めた。
現場近くの愛知県瀬戸市上品野町の公民館で21日午後4時から開かれた説明会には、地元自治会の役員、住民ら10人が集まった。石原産業の織田健造社長は冒頭、「2年も前に把握しておきながら、報告が遅れて大変に申し訳ありません」と謝罪し、経緯や社内処分について説明した。
住民からは、「我々にとってはまたか、という感じだ。社内処分をするのは結構だが、全量撤去が先ではないのか」「フェロシルトの責任は逮捕された元副工場長1人に押しつけ、今度は前社長の責任にするのか。会社全体に隠ぺい体質があるのではないか」などと厳しい声が上がった。
同社によると、今回問題となっている産廃の埋設地では、地権者の承諾が得られないため、フェロシルトの撤去すら進まない状況という。織田社長は「地権者の言い分には最大限応じて早期に撤去したいが、株主への説明責任という問題もある。不安解消のために努力を続けたい」と話したが、品野連合自治会の川本攻副会長は「石原産業にはただただ、怒りしかない。地権者との交渉を進め、一日も早く撤去してほしい」と憤りを隠さなかった。
不法投棄について、2005年8月に佐藤驍(たけし)被告から報告を受け、当時の田村藤夫社長も情報を把握していたが、今年6月に就任した織田社長が事実を知ったのは翌7月。同社が愛知、三重県に報告したのは9月12日だった。
説明会に先立ち、愛知県庁で行った記者会見で、織田社長は、田村前社長から「一刻も早く実態を確認して報告したいと思ったが、フェロシルトで忙殺された。意図的に隠したのではない」と説明を受けたことを明らかにし、「会社のトップが2年間放っておいたということ。順法精神が欠如していた」と険しい表情で話した。(2007年9月22日 読売新聞)
● 新たにフェロシルト埋設確認 中津川の造成地 岐阜 2007年09月22日
県は21日、中津川市中津川の造成地で採取した土が、有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」と確認されたと発表した。県は同日、製造元の石原産業(本社大阪市)に対し、同地内の全量撤去を指導し、県内の他の地域に埋設がないか徹底的に再調査するよう指示した。
また、周辺の河川と井戸で行った水質検査の結果は、いずれも環境基準を下回り、放射線量も周辺と同等であることから、周辺環境に影響はないとした。
県内でフェロシルト埋設が確認されたのは15カ所目。これまでに11カ所で撤去が完了し、撤去作業中は2カ所。今回を含め、同市内の2カ所については今後、石原産業に撤去計画を提出させる。
県によると、この日、同社の担当者が県庁を訪れ、フェロシルトであることを確認したと報告。県は同社に、撤去計画の早期策定と、継続的な周辺環境調査の実施を指示した。
● 中津川の空き地に フェロシルト150トン 岐阜県、撤去指導 9月22日 読売
岐阜県中津川市中津川の空き地にフェロシルトが埋設されている疑いが発覚し、県は21日、石原産業による分析の結果、フェロシルトと確認されたと発表した。
県は同社に対し、全量撤去するよう指導する一方、早急に撤去計画を策定し、周辺の河川や井戸水の水質検査を実施するよう指示した。埋設量は最大150トンにのぼるとみられる。(2007年9月22日 読売新聞)
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