
コクピットは、スナップ・キットと言うこともあり最小限のパーツで構成されていますが、この内装のディティール、私の知る限り43キットとしては最高レベルですよ。
スイッチ類のモールドなど、こりゃもう人間技ではない!
43って、ガレージキットに毛が生えたみたいなのがほとんどですから、基本的に原型も人間の手作業で作られてる筈ですが、このバンダイのキットは手作業で作られたとは思えない精巧さですよ。
改めてプラモデルの可能性の高さを思い知りました。
しかし、タミヤの1/24キットでも、ダッシュ中央のスイッチ類はデカール表現だったと思いますが…なんなんだろ、このバンダイの頑張りは。
ちなみにキットにはなぜかコクピット用のデカールだけ付いてるんですが、これがまた印刷の質が悪く使い物にならない。

そもそも、深いモールドが彫られているのに、そこにデカール貼るのって難しくない?デカール好きな私だって難しいと思えるのに、メーカーが想定してる、塗装済みスナップ・キットを買うようなユーザーに、そんな高度な技術があるんだろうか?まあ、平らにならして貼るぐらいの事は出来るかも知れんけど、だったらここまで頑張ってモールド表現する必要ないですよね。
…つくづく、不思議なキットです。
えー、そうゆう訳で、スイッチ類は適当に筆塗りしてます。本当はカーボン・デカールとか貼りまくってリアルに仕上げたいところだけど、箱車だけに完成しちゃうとほとんど見えませんからねー。

シートのカタチも良いです。シートベルトはモールドされていますが、箱車ですから削り落として付け直す必要もないでしょう。
でも、もうちょっとリアルなモールドでも良かったかな。
取りあえずサベルトのデカール貼ってみましたが、今気付いたんですけど、左右でちょっとズレてる…
しかし、シートベルトのデカールも付いてるのに、なんで「RECARO」のロゴのデカールは無いんだ? …つくづく(ry
(写真:バンダイ1/43 トヨタ・レクサスSC430 スーパーGT07)
このキット、普通のフォームで発売されてたら、売れ行きはともかく、「名作キット」として評価される代物ですよ。
カラーリング再現のリスクが高いとしたら、プリペイント、デカール別でもいいと思います。
もちろん、デカールは高品質なもので。
デカール貼りって楽しいって、カーモデル作る人は皆言うじゃないですか。
そうゆう楽しさを提供するのが、模型メーカーのすべき事だと思うんです。
コクピット、ボディ含めてモールドもかなりシャープそうなこのキット、「普通にキットとして販売してくれたら買っちゃうかもな?」とつい思っちゃいました。
バンダイ&takさん、恐るべし(笑)
・・・とは言うものの、今のスーパーGTって、カラーリングが複雑すぎてデカールでの再現も結構難しいんですよね。24ならまだしも、43となると。
SCなら吉兆宝山とかフォーラムエンジニアリング号、Zならカルソニックとかイエローハットといった、単純なカラーリングのマシンだけでも「素のキットで」出したら結構おもしろそうですね、これは。
近年のプラモデルの精密モールドは、飛行機モデル等で知ってはいましたが、カーモデルの、しかも43で見せられると改めて感心しますね。
このキット、本体を製作したチームと営業サイドが完全に違う方向を向いてしまっているって感じですね。
製作チームの仕事ぶりには、GTに対する情熱すら感じます。
コンソールをこの状態に持っていくのには、どれくらいの労力が要るか、
それを考えると、ボディー同様このメーカーの持ってる金型技術は
凄いものがありますね。takさんの製作記を見ながら、
益々マーキング済半完成というスタイルによって、こうした点がマニア市場で
評価の舞台に上がらないところが悔やまれます。