小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

原発問題、私なりの区切りがつきました

2011-10-23 09:38:23 | Weblog
昨日は泉岳寺のさる場所で少人数で行う、もちまわりの勉強会でした。

講師役の1人がJAXAの科学者だったので、雑談に原発の話題。
(講義は専門外のユングでしたが、本日は原発の話。
 ユングについては、また後日いたします)。

彼の考えでは、原発は科学としての問題より、ほとんど政治の話ということですが、
考えてみれば、それで腑に落ちるところが多いものです。

放射線による人体の影響は、東京に住んでいる限りでは問題ないだろうということですが、
幼児と高齢者では影響が違うし、ホットスポットと言われる場所がどこにあるのか、
特定はきわめて難しい。
だからJAXAの科学者たちは、こと自分たちに関しては誰も放射線の影響を気にしてないそうです。
でも、幼い子を持つお母さんに気にするなと言っても、それはムリな話ですしね。

以下、その勉強会でかわされた雑談の一部です。


「飛行機事故の場合、乗客乗務員500人だった場合、
 たいていの場合500人が全員死亡だぞ」

「その影響って事故現場のみに限定されるよね。
 事故現場以外は安全ってことじゃない?」

「でも、原発事故に関しては死者が出てないぞ」

「作業員は死んでるよ。
 それに福島県民にも、原発関係者にも、自殺者も何人も出ているじゃん」

「うーん。
 飛行機事故とは単純に比較できないなあ。
 社会的不安と影響が大きすぎるしね」

「原発は風力発電などに比べて、電力供給量がケタはずれに大きい反面、
 事故が起こった場合の影響があまりに恐ろしいよね」

「今回の福島原発の事故なんか、まだ最悪の状態じゃないんだから、
 いちばん悪いことを考えれば、どんなに恐ろしいかってことだよね」



原発職員だった大前研一さんは、今回の事故が起こった直後、
すでに「原発産業はこれでお終いだ」と言ったそうですが、
原発反対 VS 賛成という図式は、すでに意味がなく、
どうやっても原発産業は終息に向っていくのかもしれません。

ただ、今後のエネルギー供給を考えると、いきなりすべて停止というのも如何なものか。
電力の安い外国に日本の産業が流れ、ますます空洞化が進むわけですしね。

ちなみに原発のウソの著者、小出助教授についても聞いてみましたが、
(私自身はあの本に疑問が大いにあったのですが)真面目でキチンとした学者ということです。
ただ、原発産業がこれから終息に向っていくとすれば、
彼の発言は、やはりいたずらに不安を煽っているようにも思えます。

実力はある程度ある学者なんでしょうが、あの発言をしていては教授にはなれません。
本人もそれをわかってテレビ出演などをしてるんでしょうな。
立派といえば、立派ですが・・・。


何はともあれ原発問題・・・
私なりに推進、反対の中を迷ってはおりましたが、自分の中では区切りがつきました。

推進、反対はあまり意味がないように思えます。
それって、科学の話じゃなく、政治と感情の話がほとんどなんですから。

じゃあ、科学は何を言ってるのかといえば、よくわかってないことが多すぎるということです。
とりあえず今後30年くらいかけて、原発は終息に向かっていくんだろうな。

問題は起こってしまったことを、どう捉えて行動するかですね。
簡単に済む話じゃありませんが。


そうそう。
相対論をくつがえすと報道された光より速いというニュートリノ。
どうも彼の話だと計算間違いみたいです。
つまんないの。

写真は、なまけ蛙くんジョン。
原発など、どこ吹く風となまけておりまする♪
コメント (6)
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