小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

猿の惑星・創世記(ジェネシス)

2011-10-19 09:33:48 | Weblog
昨日は六本木に猿の惑星・創世記(ジェネシス)を見に行きました。

いや~、けっこう評判良いとは聞いてましたが、面白かったな~!
前回のティム・バートンによるリメイクはひどい作品でしたが、今回のものは一味違いますね。

もともと、オリジナルの「猿の惑星」は拙ブログでも申しあげたように
もともとの発想が人種差別をベースにしているのですが、
(あるいは米ソ時代の冷戦を隠喩してるという人もいます)
40年もの時間を開けると、まさに隔世の感がある作品になっていました。

少なくとも今回のリメイクでは、猿がどの人種を表しているとかいったものはなかったかと。

配役もそういう配慮をしたのか、強欲な研究所の所長が黒人だったり、
主演女優にインド人のフリーダ・ピントを起用していたりと、
人種問題の雰囲気を払拭しようという配慮があったのでしょうか(考え過ぎ?)。

それにしても渡辺謙さんが言うように、今のハリウッドというのは、
アメリカ1国ではなく、世界中からその得意分野の人たちが集まった人種のるつぼになっている、
そんな時代の流れを感じました。

聖書にあるように、神はあらゆる生き物の霊長として人間を創造した・・・。

ハリウッドが、そんなキリスト教的な考えから脱却した、
人間と他の生物を同等に(同じ有機物として、ですが)考える時代に来たのかもしれません。


映画は高い知能を持つチンパンジーのシーザーに、
恐怖と同情の感情が持たれるように作られています。

モンキーセンターでの劣悪な環境と虐待はひどく、
動物を扱うところの飼育員がこんなことするかなとは思いましたが、
猿が虐待されて復讐心に燃えないと、話が面白くありませんから、
そのあたりは仕方ないところでしょう。

特撮のCGは、CGらしく見えないように作られていて、
猿の軍団が町に出て暴れるさまは圧巻。
まさにこれはハリウッドでないと作れません!


最後にシーザーが飼い主に別れを告げて、思い出の木に登る場面では、
年のせいで涙腺が弱くなっているのか、不覚にも涙が出てきました。
猿の映画で涙が出てしまう自分が情けない!

隣に座っていた母子で、息子の方は猿が町中で暴れる場面に大笑いしていたのにね~。
(人間はコワイと笑う、というアレかもしれませんが)。

ともかくも今回の「猿の惑星・創世記(ジェネシス)」。
一見の価値ありです。
単純に面白いので、ご覧くださいませ!
コメント (7)
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