小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

スティーブ・ジョブス氏と道元さん

2011-10-07 08:58:40 | Weblog
スティーブ・ジョブス氏死去。

昨日のツイッターはそのことでもちきりでした。
享年56歳。

ひええ~、そんなに若かったのね!
人は棺桶にフタをした時に、その人生の真価があらわれるなんて言いますが、
ものすごい勢いで駆け抜けた人生だったのですね。


さて、小耳にはさんだ話では、ジョブス氏は仏教徒でしかも曹洞宗に帰依した人だとか。
ジョブス語録には道元さんの言葉をもとにするものが多々あるそうです。

おおお、曹洞宗といえば、先日法事をした駒込の吉祥寺がそうです!
われらが細川家(母の旧姓)の菩提寺ではありませんか。


早速、ネットで「ジョブス 道元」「ジョブス 曹洞宗」で検索してみましたが、
どのブログなどの記事を見ても、はっきりわかるようなものはありませんでした。

ただ、ジョブス氏は乙川弘文という、海外で布教活動をする曹洞宗の僧と親交があったそうで、
(2002年に5歳の孫を助けるためにスイスの湖で溺死)、
おそらくは乙川氏から直々に、そういった禅の教えを受けていたのでしょう。

禅でも柔道でもそうですが、外国人は真面目に勉強する人が多いので、
その本質をキチンと捉える方は少なくありません(ジョブス氏は言うに及ばずでしょう)。


曹洞宗は臨済宗とならぶ禅宗の宗派。
お武家が好んで帰依したのが禅宗ですが、
ジョブス氏の言う
「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう」
という言葉は、まぎれもなく禅宗ならではのセリフです。

(何でも、元は論語の”朝に道を聞て夕べに死すとも可なり”を基にした、道元さんの言葉だとか)。

いつでも来い、明日死んでもかまわんという覚悟のできた心構えが、
この人の思想にあったのでしょう。
立派です。
(立派だが、早世してしまったのは、その覚悟ゆえ?
 ガンだから関係ないか・・・)。

そのためでしょうか。
闘病のあとCEOから身を引き、カリカリに痩せてテレビに映った姿が、
いちばんこの人らしく、格好良く見えた・・・
というより、ジョブス氏本来の姿であるように思えました。

i Phone 5、auから出るそうなので、ひとつ使ってみようかな。

(ところで、”ご冥福をお祈りします”、という言葉は、先の震災からややも抵抗があります。
 ジョブス氏の偉大さは周知ですが、単なるMacユーザーに過ぎないので、
 今回はその言葉を控えようと思います)。


写真はその曹洞宗、駒込の吉祥寺での法事で出されたおべんとう。
潮招という懐石仕出し弁当屋さんだそうですが、なかなかのお点前でございました。
いや、そんな旨いもの食おうなんて、禅の教えにはございませんがねえ(汗)。
コメント (15)
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