小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

南田さん闘病番組…里見浩太朗は「つらかった」

2009-10-30 10:40:00 | Weblog
南田さん闘病番組…里見浩太朗は「つらかった」(スポーツニッポン) - goo ニュース

上の記事は今朝読んで気になったニュースです。
こちらについては意見の分れるところでしょうが、
個人的な感想を述べると、長門裕之さんが妻・南田洋子さんの介護を公開したことは、
お茶の間に「老いていく」ことがどんなことか、
社会にハッキリと見せた点で意味があると思いました。
(いや、あまり見たいものではなかったけどね)。
そりゃ、最近は核家族化で、”年寄り”(あえて、ここでは高齢者とは書きません)が、
どんな生き物なのか知らない人が多いもん。

若い頃、アルバイトで女子高の講師をしていた時、生徒の一人が工芸の作業中に
「年寄りって、転ぶと死んじゃうんだって♪ キャハハハハ!」
なんておしゃべりをして、笑っていた娘がいたので、びっくりしたことがありますが、
たぶん家にお年寄がいなかったのね。
今や、その子もけっこうな歳のはずですが。

私の実家には、昔おばあちゃんが二人いて、
「赤坂の八つ墓村」「小暮の家には小竹と小梅がいる」なんて言われたものですが、
子どもの頃から年寄りを見てると、人が弱っていくのはどんなものかが、
若いうちからよくわかります。
人間は徐々に弱っていくのです。

動物商の白輪社長は、
「野生動物は死ぬギリギリまで弱みを見せない。
 弱みを見せた時は、死ぬ時だから。
 彼らが弱ってきたと人間が気づいた時は、たいていが手遅れだ」
と言ってましたが、人間はその逆です。
上野千鶴子さんの言うように「ゆっくり死んでいく動物」なのです。

私の場合、昨年12月に父が他界したのですが、晩年はやっぱり大変でした。
(私はまだ別に暮らしてたので、そうでもなかったけど、母と弟は大変でした)。
物理学者として優秀だったし、人格的にも尊敬していたのですが、
若い頃、結核で肺を摘出したことや、糖尿による合併症などから、
終わりの方はまさに病気のデパートでした。
でも、それで尊敬しなくなるかって言うと、そんなものではなく、
ただ、痛いな、淋しいなと思うだけで、受け入れるしかありません。
悲しかったのは、体が弱るのはまだしも、自慢の頭脳も衰えていったことでした。

あと一ヶ月ちょっとで、父が亡くなって1年になります。
まだ今年は2ヶ月ほどありますけど、いろいろな意味でちょっと辛い年になりました。

画像は「老い」とは反対にある子どもの絵(もちろん私が書きました)。
花風社さんが、次回出版する「ぼく、アスペルガーかもしれない。」のキャラクターです。
実在する自閉症(まだ診断中なので決まったわけではない)、
8歳の著者のDくんをイラスト化したもので、
こちらは本のカバーに使われます。
Dくん、もし自閉ならば、それとともに生きていくのはたいへんだけど、
未来がいっぱいあるから、その点は良いですね。
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危険動物の楽しい飼い方、教えます

2009-10-29 10:38:22 | Weblog
昨日は動物本のイラストを納品に半蔵門の出版社に行きました。
ジャイアントパンダ、キングコブラ、ヤドクガエル、シャチ、キリン、アイアイ、
シロナガスクジラ、ライオン、コモドオオトカゲなど、
珍獣・危険動物・巨大動物の飼い方を書いた本につけるイラストです。
そんなものが本当に飼えるのかって?
いや~。普通の家庭じゃムリですが、
世の中には動物園で虎を見て気に入ったから買ってしまったという、
パリス・ヒルトンみたいな人もいますからね~。

著者の方は、おもに爬虫類などの取り扱い&卸しをやっている会社
REP JAPANを経営している白輪剛史社長。
民放でやっている動物番組の多くに、この方が関わっているという動物商さんで、
話も文章もバツグンに面白い方です。

白輪氏の腕には動物に噛まれた生傷がいっぱい。
小学校5年くらいの時に海岸に打ち上げっていた大きなサメの死体を、
家まで引きずってきたという経験をお持ちで、
サメの口に手を入れたら歯がポロポロ落ちたけれど、手がバックリ切れてしまった。
それでサメの歯は抜けやすく、切れ味が鋭いことを体で覚えたそうで、
いや~、話の迫力が違います。

この方が”図鑑風の固い絵でないものが良い”ということで、私の絵が選ばれたのですが、
いやはじめてみると、これがけっこう大変。
なにしろ著者は動物を扱うプロですから、カメレオンの種類でもナマケモノの種類でも、
一目見ればすぐわかる(逆に言えば、読者もそういう人が多い)。

複数の資料を見て描くと、顔がミツユビナマケモノで、
体がフタユビナマケモノなんて動物ができあがることがあるわけですね。
「うーん。このキリンの親子・・・
 親がマサイキリンで、子どもはアミメキリンですね~」なんて指摘を
白輪社長からされるわけで、こちらとしてもそれは直さざるを得ない。

おかげさまと言っては何ですが、図鑑風でなくてキチンとしたイラストがアップいたしました。
編集者さんたちからも満足してもらい、一安心です。
あとはマンガと説明用のイラストが残ってますが、とりあえずは一段落。

イラスト納品のあと、夕方には前の日に居酒屋に忘れた携帯を取りに行きました。
いや情けない。

画像は白輪社長の似顔絵ラフ。
社員の方からは大受けだったみたいです。
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「沈まぬ太陽」のモデルとなった人は・・・

2009-10-28 16:14:02 | Weblog
また聞きの居酒屋談義ですので、話半分におつきあいください。
今、山崎豊子原作の映画「沈まぬ太陽」が話題を集めていますが、
昨日、火曜会の帰りに私の親友Kくんと一杯やった時、
彼の父が、渡辺謙演じる恩地元のモデルになった人を
よく存じ上げているという話になりました。
小倉貫太郎(故人)といってJALの日共系組合の委員長をしていた人だそうです。
関係者の中では有名な人でした。
Kくんのお父さんは東大を卒業してから左翼運動に走り、
共産主義に失望し決別した後、経営コンサルタントになったという経歴の方で、
小倉氏の先輩だったといいます。

Kパパに言わせると、小倉氏はえらい二枚目でアタマの切れる人だった。
(とにかく女性にモテたそうですわ)。
話も上手、仕事もできる、人望も厚いという、何拍子もそろった人だったが、
ゴリゴリの左翼系だったので、レッドパージの時代でなかなか就職ができませんでした。
それがある人の紹介でJALに入社することになったのですが、
”決して労働運動をするな”という条件つきでした。
それにもかかわらず労働組合からの誘いがあったのか、彼が勝手に条件を反故にしたのか、
けっきょく組合の委員長を務めることになったのです。

ただ、小倉貫太郎氏は強烈なリーダーシップをとる人でもなく、
人を取り込む術に長けていて、一部の社員からは人望が厚かった。
そりゃ、労働条件を良くしてくれる人なら、社員にとっては有難いですからね。
反面、それは経営者サイドから見れば厄介な人物であるといえます。
小倉氏がアフリカに飛ばされた原因というのも、そこにあったようです。
(あ、それは原作と同じか・・・)。

ただ、今のJALの状態は、もちろん経営者の放漫にあるわけですが、
労働組合が8つもできるなど、
小倉氏が会社をかきまわしたことも原因のひとつだったろうと、Kパパは言っているそうです。
すぐれた人間は毒にも薬にもなるといったところでしょうか。

どのくらいがフィクションなのか、そうでないのかは意見が分れるところですが、
それはそれとして「沈まぬ太陽」は見るのが楽しみです。
来週あたり時間を作って行きたいところダナ。
余談ながら、小説と違い小倉貫太郎さんはアフリカで客死されたとのことでした。

画像は映画とまったく関係ありませんが、次回の個展に出品する私の作品です。
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佐々木芳野プロデューサーお別れの会

2009-10-26 06:46:08 | Weblog
佐々木芳野さんは「Shall we ダンス?」や
「解夏(げげ)」「それでもボクはやってない」などの作品を手がけた、
映画制作会社アルタミラ・ピクチャーズのプロデューサーです。
その方が先日、卵巣ガンで亡くなられたという話を聞いてびっくり。
シナリオライターをしているが、
学校の怪談シリーズの脚本でお世話になっている関係で、
佐々木芳野さんとは、何度かお会いし、絵まで買っていただいていたのですから。

解夏は大好きな映画でDVDも持っています。
その解説を読むと芳野さんが、どれだけ心を砕いてこの作品を手がけていたのかわかります。
まだ見ていない方はぜひ一度見てください。
涙なくして見られない美しい映画です。
闘病5年と書いてあったから、もしかすると、この時に病気がわかっていたのかもしれません。

「佐々木芳野プロデューサーお別れの会」は、
昨日、成城学園にある東宝スタジオの中で行われました。
お香典を用意したのですが、献花だけ受けるという形式でした。
また案内状には「平服でお越しください」と書いてあり、
まさか平服というわけにもと思い、スーツを着ていったのですが、
映画関係者はみんな平服で来ていたようです。
スーツの人は少なかったな。
絵描きのくせに私も世間染まってしまったものですね。

東宝スタジオの中は人でいっぱい。
周防正行監督&草刈民代夫妻や大杉漣さんなど、映画に関連した人たちが多く見られました。
驚くほどの数の人で、芳野さんの人柄が忍ばれました。
心より佐々木芳野さんのご冥福をお祈りいたします。

画像はアルタミラさんの縁でイラストを担当した、周防監督の著書「インド待ち」のカバーです。
(この時、私ははじめて周防監督にご挨拶しました)。
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青山・づゅる麺

2009-10-25 07:43:01 | Weblog
このブログを読んでる人からは、
よく旨いもんばかり食べてるねって言われますが、
この不況の折り、景気の影響を直撃されてるしがない自営業者としては、
実はそんなに贅沢はできません。
昨日のパーティーお互いに食べ物と飲み物持ちよりのもの。
もっともギャラリーのオーナーが、画廊にキッチンを併設してるほどの食いしん坊。
集まる人たちもそれなりですから、
工夫次第で美味しいものはいくらでも食べられるって寸法です。

そんな中、昨日は久々の外食でした。
といってもつつましい、ただのつけ麺。
青山一丁目は外食できるところが少ないと思ってましたが、
ホンダ本社ビルの裏手にけっこう庶民的な店が並んでいるんですね。
このあたりに住んで、そろそろ7年半になりますが知らなかった。
焼肉店や韓国料理がちょぼちょぼ立ち並ぶ一角に青山・づゅる麺はありました。

私はラーメンにもつけ麺にも淡泊な方なんですが、
ここの麺のコシはなかなかのもの。
歯のわるい方には向きませんが、麺の歯ごたえを求める方にはオススメです。
ただ、残念ながらつけ麺のタレ(って言うのかな)が、まだまだ発展途上。
麺の強さに勝てずにいるってカンジかな。
一緒に頼んだ餃子も、麺に力を注ぎ過ぎているのか、心ここにあらずといった出来です。
麺は突出してるけど、ほかのトッピングがまだまだなんだな。

見れば店内は極力ムダを排したインテリア。
店主のお兄さんはシャコシャコとよく働いています。
ふうむ。これはまだ発展途上のお店ですね。
たぶん、これからもっと工夫して美味しくなるでしょう。
お店に入って、こんな感想は珍しいのですが、
点数をつけるとすると70点か75点くらい。
でも半年後くらいにはもう一回来てみようって気になりました。
お兄さん、気張ってください。
私も精進します。
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藤浪理恵子展~帰国に合わせて

2009-10-24 08:55:43 | Weblog
昨日はニューヨーク在住の画家藤浪理恵子さんの帰国に合わせて、
絵描き仲間が集まってパーティーをしました。
場所は画家小澤摩純さんの持っている画廊レモンツリー。
(絵描きで画廊を経営してるなんてすごい!)
自分の個展が近いんだから、
絵描きの集まりなんかに顔を出さずに絵でも描けって感じですが、そこはそれ。

藤浪さんは東京駅の不忍画廊で個展を開催していて、それに合わせての帰国です。
この人は昔、いろんな意味で強烈な個性を持った女性だったのですが、
米国人のダーリンと結ばれてからずいぶん変わりました。
作品も情念のかたまりだったような作風から昇華され、独特のスタイルが完成しつつあります。
今回のものは純粋な絵画ではなく、写真を使ったコラージュ。
才能に溢れた作家ですので、興味ある方はぜひ画廊に足を運んでください。

さて、画像を見てもわかるようにメンバーは女性ばかりの花園状態。
(男性がこのあとに2人、女性が2人きました)。
ふだん私は男性ばかり、柔道の火曜会のような会合が多いのですが、
女性ばかり、しかもみんな画家というメンバー構成だと、
脳のモードが自然にスイッチするように思えます。
三島由紀夫が女ばかり登場する戯曲「サド侯爵夫人」と
男ばかり登場する戯曲「わが友ヒットラー」を同時に書き残していますが、
その気持ちがわかるような気がします。
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8歳の自閉症の著者

2009-10-23 08:52:11 | Weblog
一昨日は麻布にある花風社さんのオフィスで、
次回出版物のイラスト&デザインの打ち合わせでした。
その出版物・・・著者は何と北海道在住の8歳の男の子なんですね!
それもアスペルガー症候群という、自閉症の一種である可能性の高い子です。

花風社さんは、今や自閉症関連では草分け的存在となっている出版社なので、
8歳の著者といっても、今回の出版は不思議ではありませんが、
男の子が書いたゲラ(もちろん親がある程度まとめてはいるものの)に目を通してみて、
ああ、なるほどと思うことばかり。
とってもアタマの良い男の子です。

自閉症については、個人差も含めてなかなか複雑な障害なので、
門外漢の私が多くを語ることは差し控えますが、
ただ、世間では「引きこもり」や「うつ」の一種だと間違えている人も多いので、
その誤解だけは解いておきたいと思います。

自閉症は生まれついたもので、脳のしくみが普通の人と違うために、
他人とのコミュニケーションがうまくいかない障害です。
たとえばアスペルガー作家のニキ・リンコさんなどは、
「ごはん食べに行きましょう」と言われると
「ええ~、おかずは!?」と答えるなど
(今では学習して、そんなことは言わなくなりましたが)、
一事が万事、その調子だから当然他人との会話もうまくいかない。

またこだわりがあるものと、関心のないものの乖離が極端で、
好きな車や電車などは細部にわたり記憶してるのに、
身近な人の顔が判別できなかったりといった傾向があったりする。

でも、そういった障害があっても人間というのは大したもので、
個々の障害の内容を知り、適切なトレーニングを積めば、
日常生活に適応できるレベルにまでアップできるんですね。

画像の本は、そんな意味のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を上げた著者の本。
著者のひとり、藤家寛子さんは私も数年前から知ってるのですが、
会った当時は障害から来る偏食も多く、生活に支障をきたすことも多かったのですが、
花風社さんの社長など支援者の力に加え、自分の努力もあって、
地方講演もこなせるようになりました。
興味のある方はぜひご一読を。
もちろんイラストは私が担当させていただきました。
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案内状に使う作品ができました

2009-10-21 06:08:36 | Weblog
昨日は個展の案内状に使う作品の締め切り日だったので、
ギャラリー・ミリュウさんに行きました。
画廊の女性と打ち合わせをしてると、驚いたことに別室から社長が登場・・・。

なに、社長が出てくるのが驚きなほど大きな画廊なのかって?
いえいえ、そうではありません。
実はここのオーナー社長、ご病気でしばらく画廊に姿を現してなかったのです。
(まだ40代半ばと若いんだけど)。
以前から体調がわるくて「変だ、変だ」とは思っていたみたいですが、
今年のはじめ頃、駅で下半身がしびれて動かなくなり、救急車で搬送されて即入院。
命にかかわることはなかったみたいだけど、
どうやらホルモンバランスに異常があったらしく、その後治療生活がはじまったそうです。
聞けば、親爺が60代で発症したものとまったく同じ症状。
もちろん治りはするけど、それまでの道のりが苦しい病気です。

現在は完治とはは行かないものの、だいぶ快方に向ってきたみたいです。
まあ、そうでなきゃ画廊にも来れないからね~。
とりあえずは良かった!

撮影した作品の写真は、その社長の配慮で
案内状以外に月刊ギャラリーさんなど、
美術雑誌の全面広告に使ってくれることになりました。
病み上がりというか、まだ闘病している中で、本当にありがとうございます。
このご恩にむくいるため・・・なーんて別に私は思いませんが、
作品のクオリティだけは上げていきたいと思います。

芸術は年を重ねれば良い作品ができるようになるとは限りません。
むしろスポーツと同じように、年齢とともにできなくなっていくことの方が多い。
最近、制作を続けていてそれを実感します。
年を重ねて、さらに良い仕事をする人は少なくありませんが、
それは、かなりの精進と悩みの上に成り立っているのですね。
でも、目標は「維持」ではなく、「発展」です。

写真は今回案内状に使う「上海三十七階建遊覧車」。
これは37階建てのバスの上でさまよっているという、
大学時代に見た夢をもとにしています。
中国語っぽくするには「上海三十七楼遊覧車」ですが、
住所みたいなので三十七階建と表記しました。
フキダシの中は李白の詩で、芭蕉の「奥の細道」のもとにもなった一説です。
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余命3ヶ月と言われても・・・

2009-10-19 06:59:31 | Weblog
昨日は久々に家内の実家、石神井公園に行きました。
バカ犬ビンゴの散歩がてら、高野台の練馬順天堂病院に家内の叔父のお見舞い。
行くと病室には、9月につくばで奥さまが十二単で結婚式をあげた
長男のひさしくん、それに三男のわたるくんがいました。

叔父さんはパーキンソンと脳腫瘍を患い、昨年には余命3ヶ月と宣告されていました。
口を開けたまま寝たきりの状態で、意識もほとんどない植物人間の状態。
ひさしくんの結婚式が決まった時も、それまで持つかどうかと言われていたのです。
ところが長男の結婚式のことは、どうやらわかっていたみたいなんですね。
(叔父は4人子どもがいて、ひさしくんの結婚まではみな独身でした)。

私は彼の式まではぜったい死なないですよ、と言っていたのですが、
胃瘻(いろう・胃に穴をあけて食事を通すこと)で栄養を摂るようになってから、
反対に少しづつ良くなってきたのです。
これは嬉しい誤算でした。
昨日、お会いした感じでは、動いたりしゃべったりはできないものの、
目が生きて、言葉に反応してましたから意識は完全戻っているようです。
また、聞いた話では調子の良い時は起きてしゃべることもあるんだとか。

残念なのは、少し良くなると病院のベッド数の関係で、転院しないといけないこと。
これは私の父の時にも本当にアタマの痛かった問題でした。
ともあれ、快方に向っていることは間違いなく、
叔父さんの一日も早い快癒をお祈りする次第です。

写真は数年前、個人依頼されて描いたおすもうガネーシャです。
ガネーシャはインドの招き猫。
商売の神とされていますが、障壁を除く神とも言われています。
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わが家のパエリアは

2009-10-18 05:45:57 | Weblog
昨日の晩は久々にお手製のパエリアを作りました。
パエリアというと、通常はそれ専用の底の浅い鍋で作るものですが、
あいにくわが家はそんなものはありません。
代わりに使う鍋はル・クルーゼの24cmサイズ。
パエリア鍋と同じやり方で作ると焦げ付いてしまうので、
へらでなべ底をこそげ落とし、グルグルかき回しながら作る邪道なレシピです。

タマネギ1コ+ニンジン半分+ニンニクひとかけをみじん切りにします。
火をかけていない鍋にニンニクとオリーブオイル(適宜)を入れて加熱。
ニンニクがパチパチはぜてきたら、タマネギとニンジンを投下し、
狐色になるまで炒め、好みでトマト缶を半分ほど入れます。

次にあらかじめ解凍し殻とワタをとったエビとホタテを入れ、
色づくまで炒めます。
色が変わったら、すぐにトレーにとって置いておきます。

次はお米2合を投下。
焦げ付かないよう注意しながら、水をカップ2杯半加え、
さらに白ワインカップ半分、水にといたサフランとブイヨンを入れます。
え? 水加減はどうだって?
うーん。わが家のパエリアは山のように野菜を入れるのでよくわかんないんですが、
通常お米を炊く時より多め。
米2合に対して、カップ2杯半から3杯くらいですかね。

昨日のものは、このあとインゲン一束、ズッキーニ1本、アスパラ4本、
エリンギ小3本、ブナシメジ1パック、プチトマト8つ、
これらを程よい大きさにカットしたものを次々に投下し、
置いてあったエビとホタテを入れます。

この間、フタはせず、先ほど申し上げたように、
へらでなべ底をこそげ落とし、グルグルとかき回します。
ごはんに芯があるかなってとこでフタをして、5分ほど蒸したら完成!
山のように野菜を入れたのに、いちばん主張しているのは、何といってもご飯ちゃん。
お米ってすごい食べ物ですね。
仕上がりですが、味付けはまあまあだけど、米がやや柔らかい。
たまに上手く行くこともあるんですが、素人の手すさびの或を出らレ増せんでした。
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心霊写真は本当にありますか?

2009-10-17 05:52:57 | Weblog
昨日は、ジーイー企画センターさんが企画する勉強会「色彩会議」で、
高樹町にある富士フィルムさんに出向き、
銀塩フィルムからデジカメへの移行などの話を聞きました。

で、今日の話はそんな勉強会の中身ではなく、
その中で出た「心霊写真は本当にありますか?」という、俗な質問について。
(まあ、身内どうしの勉強会ということもありますが)。
メーカーサイドのお答えというと、
「背景に人の顔が映っているように見えるもので、
 これが心霊写真だと思ってる人には、違うとはいえない。
 というより、その人の気持ちを変えることはできない。
 でも、私たちは単なる模様だと考えている」とのことでした。
メーカーからすると「あるとも、ないとも言えない」という立場ですね。
(基本的にはないと考えてるようですが)。

フィルムというのは、電磁波であればX線などが映ることは珍しくないそうで、
目に見えないものが映りこんでも不思議はないとのこと。
ただ、ユーレイがどんなエネルギー体なのか、まったくわかっていませんから、
それがどうフィルムに映るのかはわかりませんわね~。

私の考えではユーレイは目で見えるのではなく、脳が見るものという立場。
夢では目をつぶっているのに、ビジュアルが見えるような状態にやや近いと考えてます。
ただ、本当にいるかいないか、私には何とも言えないけど。
話すと長いので、そのあたりは拙著マンガでわかる物理のしくみ(父との共著)の
コラムをご参照あれ。

そんな話が出たせいか、今朝は久々に父の夢を見ました。
しっかりしてた時の父から、介助されながら歩く父にかわり、
ヨボヨボしながらレポート用紙に向って何かをしようとしてる父・・・。
親爺もボケたもんだなと思ったとたん、目がさめました。
ああ、親爺はもういないんだな。そう思って少し悲しくなりました。
あと四十九日ほどで、親爺の一周忌。
丁度、私の個展の開催期間になります。

写真は3年ほど前の親爺のクラス会の時のもの。
手前に座ってるのが父ですね。
陽気な人なのに、写真に撮られる時はムズかしい顔をしています。
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ドラマ「不毛地帯」

2009-10-16 06:11:58 | Weblog
昨日は夜の9時から「不毛地帯」の2時間18分スペシャルにおつきあい。
あの「白い巨塔」から6年も経つのですね。
山崎豊子先生の大作はほぼ読んでいるつもりでしたが、
なぜか不毛地帯は手をつけていなかったので、なかなか新鮮でした。
さすがにキチンと作っていて面白い。
制作サイドの熱意が伝わってきました。
(ただ内容が重いので、視聴率に結びつくかは今後次第なんでしょうね)。

原作を読んでないので、脚色がどうなっているのかわかりませんが、
ドラマでは唐沢さん演じる元エリート軍人、壹岐正(いき・ただし)中佐が
シベリア抑留に遭う場面と、帰国後、商社に勤める場面が交錯します。
原作は前半4分の1がシベリア抑留の場面といいますが、
原作に忠実に描いていたら、気の短い視聴者はだれも付き合わないでしょうから、
そのあたりはよく考えて作ったのでしょう。

それにしてもシベリア抑留というのが、
自分が生まれた年から、さほど前でない時期にあったということを
あらためて再確認した感じです。
しかも東京裁判でいったんは帰国してから、またシベリアに戻されるというのは何とも・・・。
私が大学時代の恩師・宮崎進先生もシベリア抑留の経験をお持ちですが、
その話は決してしようとはしませんからね。

私が子どもの時に、父から聞いた戦争の話は遠い過去のような気がしましたが、
今考えてみると、そんなに昔のことではないのですね。
それにしても自分が生まれ育った時代というのは、
歴史的には戦争と紙一重の位置にありながら、甘い育ち方をしたものだ。
(今、ちょっとそのツケを払ってる気が・・・)。

写真は不毛地帯とは何の関係もない、海南島のスーパーで撮影した中国のお菓子。
「きのこの山」のコピー商品みたいです。
味は思ったよりましでしたが、キノコの形がばらばらで不味そうでした(だったら買うなって)。
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キッチン大爆発!

2009-10-15 06:57:32 | Weblog
昨日、ベランダで洗濯物を干していたところ、
家の中のどこかで、何かが崩れ落ちる音が聞こえました。
多分、部屋干し用のハンガーラックでも崩れたんだろうと思っていたら、
キッチンのゴミ入れが倒れており、床じゅうに生ゴミが散乱し大変なことになっています。
わが家のゴミ入れは、クロスした鉄骨にビニール袋を引っかけるタイプなんだけど、
そのクロスした部分が見事にはずれています。
鉄骨が外れるほど重たいゴミを入れた覚えはないのにと、不思議に思いながら床を拭いてみると、
散らばっているのは豆腐に油を混ぜたような生ゴミです。
こんな食材を使った覚えはないのになぜ?
またも不審に思いながらヌルヌルする床をぼろ布で拭くと、あれあれ・・・
ほら、写真を見てください。
ゴミ入れの脇に破裂した消火器のボンベの残骸があるではありませんか!

早速、ボンベに書いてあったヤマトプロテックの電話番号に連絡したところ、
専門の担当者につながれ、さんざん陳謝され「掃除に伺います」とのこと。
1時間後、やってきた担当者に聞けば、
これは以前ニュースにも取り上げられた欠陥商品だったそうで、
ボンベの内側の塗料と中身の相性がわるく、
期限を過ぎて缶が劣化すると爆発の危険があるそうです。
すでに2000件ほどの破裂があり、何人かはケガ人も出ているらしく、
同社では陳謝と回収をうながす広告を出していました。
(でも、期限が切れた消化スプレーの銘柄なんて、誰も見ないよね)。
あらためて天井を見ると、
爆発の衝撃でロケットとなったスプレー缶のツメ跡が生々しく残されています。
これがガラス戸の近くに置いてあった場合だと、けっこう大変なことになっていたみたい。

クロスした鉄骨が外れた衝撃や、部屋のあちこちに散乱したボンベの中身といい、
どうやら爆発の衝撃は思ったより大きかったみたいです。
先日は札幌の本屋で女の子が本棚の下敷きになる事故がありましたが、
事故っていつ起きるかわかりません。
うちでは誰もケガがなくて、まだ運が良かったです。
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一気に力が抜けたこと

2009-10-14 07:02:38 | Weblog
昨日のこと。
来週19日〆切りのつもりでシャコシャコとイラストを進めていたら、
休暇で箱根の湯に浸かってるはずの編集者さんから、なぜか電話がかかってきました。
「仕事熱心ですね~」と言ったら、
「あー、休暇は来週ですよ」とのこと。
えっ?
それって、〆切りの19日に休暇が当たってしまうけど、どういうことかいな?

どうやら19日〆切りは、私の早合点だったようで、
その〆切り日をどうするかっていう相談で電話してきたみたいです。
で、けっきょく1週間遅い26日をメドにアップするということになったのですが・・・
ほにゃららららら。
おおお、一気に力が抜けてしまった。
まー、逆より良いんだけどね。

写真はその直前まで描いていたレッサーパンダ。
まだ途中ですがアップしました。
こんな童顔をしていながら、性格は意外に凶暴だそうです。
人間でもそういう人、おりますな。
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チェンジリング

2009-10-12 11:28:57 | Weblog
昨日は一日個展に出す作品の制作。
毎日描きたいところだけど、最近は午前中はこの仕事、
午後はこの仕事という切り替えをせず、一日を同じ仕事で通すようになってきました。
まあ、結局使う時間は一緒なんだけどね。

昨日は23:30くらいに筆を置き、劇場で見逃したチェンジリングのDVDを観はじめました。
いやあ、仕事を終えて観るには重たい一本でしたが、
それでも一気に最後まで引き込まれてたなあ!
「ミリオンダラー・ベイビー」や「ミスティック・リバー」などのイーストウッド作品と同様、
今回も救いのない題材を扱っているのですが、
それでも見終わったあとのカタルシスは比類ありません。
それにしてもイーストウッドほど映画人として成功した人はいないだろうに、
なぜ、このように人生の迷路を巧みに描くことができるのだろう。

人生には事故に巻き込まれたり、不治の病に犯され非業の死を遂げたりと、
理不尽なことに巻き込まれる人が大勢います。
世間では「あんな良い人がなぜ?」と口々に言われるけど、
けっきょく人間にはその因果関係を知ることは永遠にできません。
生きてると、なんだかわからないことだらけなんだよな~(以下略)。

小説ならまだしも2時間くらいの映画のワクに、このテーマ・・・
人生のワケのわからなさ、不可解さはなかなか盛り込めませんが、
最近のイーストウッド作品は、みごとにそれを描いています。
映画のストーリー(サイト参照のこと)やアンジェリーナ・ジョリーの演技の素晴らしさは、
あらためて言うまでもありませんが、百聞は一見に如かず。
楽しい映画ではありませんが、ぜひ一度ご覧ください。

床についたのは最近では珍しい2:30am過ぎ。
寝つきが良いのが自慢なのに、その日はなかなか寝つけませんでした。

ちなみにチェンジリング(changeling )とは、
さらった子の代わりに妖精たちが残すとされた醜い子のことだそうで、
20年前にジョージ・C・スコット主演で同名の映画がありました。
水子を扱ったホラーでしたが、格調の高い名品でした。
〖CHANGE+-LING〗
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