小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

ジェームズ川田に遭遇せり・・・

2015-01-31 11:25:21 | Weblog

昨日は雪の降りしきる中、明治神宮の「包丁初め俎開き」に出席いたしました。
手を使わず、庖丁だけで鯉を捌く千数百年もの間続く神道の儀式(残念ながら、儀式の様子は神さまに捧げるものなので、許可なく撮影は禁止です)。

足の先の感覚がなくなるほどの寒さには閉口しましたが、厳かな儀式はある種に感動を覚えました。

儀式が終わって挨拶して帰ろうと思っていたら、直会(なおらい)があるのを知らず、そのまま宴の席に。すぐに帰るつもりでいたので、上はフリース、下はジーパンにスニーカーという出立ち。
あ~あ、またやっちゃった(苦笑)。 

直会がお開きになり、クロークに向かった時のこと。
どこかで見たような小柄な丸坊主のおじいちゃんが私の前を通りすぎました。

(えっ・・・? ま、まさか)

もう、15年も姿を見てませんが、そうです。
あのジェームズ川田そっくりな老人が目の前にいるではありませんか。

以前会った時は、ヴィトンのバッグを持ち、わりときんきらきんの出立ち。かん高い声で少しおかまっぽい、そして見るからにギラギラした初老の男性でした。

それにくらべ、目力の強い川田でしたが、その老人はやや目はうつろ。
着ているものは、そう安っぽくはありませんが、かなり地味目です。

(いや、川田かどうかはわからん。
こっちのことを見てないし、人違いかもしらん)。

ふと、庖丁式に招待してくれた宇田川敬介氏が川田その人を知ってることを思い出し、さりげなく聞いてみました。

「あそこにいる小柄な年寄り・・・あの人、ジェームズ川田にそっくりなんだけど」

「ああ、あれ本人だよ」

「ええ~!」

「去年10月の庖丁式にも来ていたよ」

「えええええええええええ~!」

千客万来の神道ですが、まさか詐欺師ジェームス川田が直会に来てるとは。

宇田川氏の話では特に悪さをしてるわけでもなく、出入を禁じる理由もないので泳がせているとのこと。

その後の二次会で、四條流の当代にも川田のことを話したのですが、さすがすべての事情をご存知で出入を許しているようです。

庖丁式も直会もジェームス川田という名前ではなく、違う名前で出席しているようです。そもそもジェームス川田、ハワイ生まれの日系二世ってプロフィールだって、ホントかどうかわからないしねえ。

鳥居とか鳥山とか、鳥がついた名だったようですが、失念しました。

当代の話では、川田はネットでだいぶ叩かれたそうで(もちろん私のブログが発信源です)、だいぶ精神的に追い込まれたそうです。本人はだいぶ反省してある程度改心したと、当代はおっしゃっていました。

もちろん私は、最近も川田に関する質問が来たこともあって、信用してません。
また、それで川田がやったことが許されるとは思いませんが、15年ぶりに会って、水木しげるのマンガに出て来るような老人になった川田を見て、時の流れを感じた次第です。

宇田川氏に確認して、川田本人とわかったあとも、彼とはロビーで何度かすれ違いました。その際、川田は私とは目を最後まで合わせませんでしたし、私も本人に話かけることはしませんでした。

今更問いただしても仕方ないし、神聖な儀式をつまらないことで穢してもいけません。

川田自身はデザイナー、それもかなり優秀なデザイナーであるのは本当なようですが、それを自らの手で落としているわけですが、今はいったい何をしてるのでしょう。

小柄だった川田が、ますます小さくなったのを思い出し、このブログを書いてます。

ほんとはこんな記事、書きたくないし、川田のことは記憶から抹消したいんですがねえ(苦笑)。

ジェームス川田くん。
これを読んでいたら、少しは君が騙した人たちに申し訳ないと思って、行動を改めたまえ。騙した分を返す金など持ってないだろうけど、せめて今後、たとえ寸借でも詐偽を働くのはやめなさい。

でなければ、君には明治神宮の鳥居をくぐる資格などありませんぞ。
お天道様は見てますよ。

コメント (2)
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白鵬、 木鶏は”もっけい”のほか

2015-01-30 10:23:15 | Weblog

本日は色分け作業などが大変なので、こちらにジャンプしてくださいませ

http://masuo-san.com/?p=20131

 

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体にやさしいマンマの味

2015-01-29 09:34:12 | Weblog

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 5 

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こちらは山形は鶴岡のイル・ケッチァーノで、自らの料理をレクチャーする奥田シェフです。

本日は久しぶりというほどでもありませんが、「医食同源・マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ!」の5話めをUPします。

元の原稿には地図しか入っていなかったので、例によって本文とは直接関係のない山形イタリアンの画像を入れました。

合わせてお楽しみくださいませ!

日本海で採れたダツという魚。トビウオとかサヨリに似た味でしょうか。

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 5 
体にやさしいマンマの味
掲載日:2004年8月20日

まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!

夏真っ盛りも連続40日を区切りに、どうにか涼しくなりそうな気配のあるこの頃だが、世間さまじゃあアテネ・オリンピックの話題で持ち切りだな。
メダルラッシュが期待される今回の大会だが、ともかくも日本人の気持ちを奮いたたせる意味でも、がんばってもらいてえもんだ。

昨今は「楽しんで競技にのぞめ」とか「がんばらなくて良い」「自分のため」なんて、妙に口当たりの良い言葉が流行っているようだが、あっしに言わせりゃ、そいつは(プレッシャーを克服して)良い結果を出すための方便さね。

どこかの知事の言い種じゃねえが、多額の税金や企業の出資金で送り込まれる選手たちが、もし言葉通り「自分のために楽しんで、がんばらない」なら、そいつはとんでもない勘違いだ。
誰がどう見たって、代表選手たちってえのは日の丸背負って競技に臨むんだ。 もちろん勝負は相手があっての話。その時の力と運で、結果なんていくらでも左右されるが、ともかくも、なるべくいっぱい良い色のメダルを日本に持ち帰ってもらいてえもんだ。

そう、あっしらもこの夏は勝負に出るよ。
なぜって、そりゃお客さん! スイサンドンヤ・ドットコムさんの新しいカタログ、「食材仕入事典」がリニューアルするんだよ!
今回は取り扱い商品のクオリティを上げた上に、さらにボリュームアップ。驚き、モモの木、サンショの木で――何と「花」まで扱うってんだから、いやはや呆れ返った品揃えさね。

ともかくも新カタログは8月30日くらいに、みなさまがたの前にお目見えする予定だぜ。どうか楽しみにしていておくんなせえ!

岩牡蠣とモロヘイヤのトマトソースです

郷土料理は地図と合わせてご覧くだせえ! 

さて今回から何度かに分けて、イタリア各地の郷土料理についてお聞かせいたしやしょう。

シリーズの最初に「イタリアにイタリア料理はない。あるのは郷土料理だけ」ということを申し上げたが、それはイタリア人から見た時の話だ。
日本人にとってエミリア・ロマーニャ料理だのトスカーナ料理、シチリア料理なんて言われてみても、何のことかわからないのが普通だ。

あっしにしたところで、地名でもワインやチーズの名前でも、横文字は大の苦手・・・。 アンチョコを片手に汗を拭き拭き、筆記係のねえさんに話をするってえのが本当のところで――イタリアにはマグロなど食材の買い付けに出向いているはずなんだが、何度行っても名前を覚えられねえのさ。

ともかくも、ただでさえややこしいイタリアの地名だ。 今回も前回と同様、絵描きの先生にマップとやら描いてもらった。どこがどこの地域か、合わせて見ていただけるとありがてえ話さ。

バーニャ・カウダはデートにご法度? (ピエモンテ州)  

てなもんで、最初は北イタリアから行ってみよう。
前にも話したが、日本と同様でイタリアもつい最近までは貧しい国だったわけだが、北イタリアの料理には、そんな生活の名残をルーツにしてるものが多い。
蕎麦や栗、トウモロコシの粉を小麦粉に混ぜたパスタはその典型だが、最近アンティパスト(前菜)で人気のバーニャ・カウダなんてえ一品も、もとは農村料理だった。
バーニャ・カウダは、もとは北部ピエモンテ州――アルプスのお膝もとの田舎料理で、国境をスイスに接しているせいか、チーズ・フォンデュとよく似た食べ方をするのが特徴だ。 フォンデュとの違いは、パンの代わりに温野菜――チーズの代わりに、アンチョビーとニンニク、生クリームをペースト状にしたソースを使うことだ。
温野菜をアンチョビーソースにつけて食べる、いわばベジタブル・フォンデュと思えば間違いない。
温野菜はジャガイモやタマネギ、キャベツやセロリ、カリフラワー、パプリカ、フィノッキオ(※1)、カルチョッフィ(※2)など、オーブンに入れたり茹でたり――加熱しても崩れない野菜が使われる。 冬の寒さが厳しいピエモンテ州で、タップリのソースが入った熱々の鍋を家族で囲み、大勢で食するものが、もともとのバーニャ・カウダだったんだ。
ただ近年こいつは、職場に行かない金曜か土曜に食べるのが通例になっている。なぜって、ソースにニンニクを大量に使うからさね(あっしは365日、お客さん相手の日もかまわずニンニクを食べまくっているがね)。
 ※1 セロリと似た姿をしたセリ科の多年草。茴香(ういきょう)、フェンネルに同じ。アニスや八角(スターアニス)に似た香りがするが別の植物である。 
ちなみにイタリア語で「フィノッキオ」というと、オカマの意味があるんだとか。  
※2 アーティチョーク、朝鮮アザミのこと。

ミラノ風カツレツの実力やいかに? (ロンバルディア州)  

すっかり日本でもイタリアンが定着した感があるが、そのわりに「ミラノ風カツレツ」を看板にしている店は少ない。

理由は簡単で、日本のトンカツがあまりに美味し過ぎるんだろう。どうしても比較してしまうからな。

あっしの知り合いの学者先生は「世にカツレツは数あれど、ミラノ風カツレツも、ウィーンはハプスブルグ家・御用達(ごようたし)のウインナ・シュニッツェルも、トンカツの旨さには遠く及ばない」と、常々仰っている。

だが、実際にはトンカツとミラノ風カツレツというのは、実は似て非なる料理なんだ。比較すること自体に少々無理があると思うし、別の料理だと思って食べると、それはそれで旨いもんだ。

カツレツはイタリア語では「コトレッタ」と言うが、ずばりミラノ風カツレツが生み出されてできた言葉だそうだ。 日本なら豚はトンカツ、鶏ならチキンカツと呼ぶが、イタリアの場合、どんな肉でも「コトレッタ」と呼び、場合によっては野菜を使ってもOKだそうだ。 定番は豚ではなく、くせのない仔牛のロース肉が主流なことも、トンカツとは違う料理であることを物語っている。

イタリアの一大経済拠点・ミラノを擁するロンバルディア地方も、昔は貧しかったためか、肉は骨つきのまま、薄く薄くカミカツのように伸ばし、卵とパン粉をつけて揚げる。こいつはカツレツというより、パリッとスナックを食べるような味わいがあるんだ。

勘の良い読者のみなさんはお気付きかもしれないが、ミラノ風カツレツとウィーン名物ウインナ・シュニッツェルは、どうも兄弟にあたるらしい(ま、場所も比較的近いことだしな)。
呆れかえったことに、ミラノっ子はウィーンが真似たと言い、ウィーンっ子はミラノが真似たと言い、互いに一歩も譲らねえそうだ。まあ、広島・呉市と京都・舞鶴市の「肉じゃが・元祖論争」みてえなもんで――別にどっちがどうでもいいじゃねえかと思うけど、人間てえのは、どこも同じようなことで張り合うもんさね。

ちなみにウインナ・シュニッツェルは、ミラノ風カツレツにくらべて、やや厚め。ミラノのそれが軽やかな食感なのに対して、ウィーンの方はたっぷりしたボリューム感を好む傾向があるようだ。

北イタリアのおふくろの味・ポレンタ!

さーて、あっしはお客さんがたに、ちょっくら謝らねえといけねえ。
前にポレンタのことを「イタリアのもんじゃ焼きみたいなもの」と説明したが、実際にはかなり違ったものだったんだ(たまたまあっしが食べたポレンタが、もんじゃに似た食感だったもんでな・・・)。

ポレンタってえのは、トウモロコシの粉をブイヨンなどの出し汁で煮込んで食べる、北イタリアの主食のひとつだ。粉を出し汁で溶くところまでは、もんじゃもポレンタも同じだが、そこからのレシピは全然違う。

ゆるめにしてお粥状で食べるか、固めに作ったものを冷ましてからフライパンで焼いて食べるかは、人によってまちまちだそうだが、実はこのポレンタ――以外に手間のかかるものなんだそうだ。
グラグラと沸騰した湯にポレンタに使うトウモロコシの粉を入れ、木べらで常にかき混ぜながら、最低40分は煮込まないと美味しくならない。

手間がかかるわりに地味な料理なんで、日本のリストランテはもちろん、イタリアでも北部の限られた店に行かないと旨いものにはありつけないという。

ポレンタのルーツは、プルテスという小麦粉を粥状に溶いた、古代ローマの調理法に遡る(プルテスは生パスタのルーツでもあるんだがね)。
中世以降――ポレンタのご先祖さまは、大麦粉やキビ、粟、蕎麦などを何時間もかけて煮込んだものへ変化し、18世紀にアメリカ大陸からトウモロコシがやってくると、はじめて現在の形になったそうだ。
まあ、こいつは聞いての通り、良くもわるくも貧乏人の料理だ。 南イタリアの連中は、ポレンタ食いの北の連中を「ポレントーネ」といって馬鹿にするんだが――北の連中にとってポレンタはまさにおふくろの味、マンマの味ってワケさね。

体にやさしいマンマの味

不思議なもんで、どこの国や地域でも、おふくろの味ってえのはだいたい貧乏人の料理が多い。

なんせ母親ってえのは、限られた予算の中で、子供や亭主にどうやって、安く美味しく滋養のあるものを食べさせるか、を考えないといけない立場にある。

そんな意味で言えば、食の本質はおふくろの味・マンマの味にありってトコだろう。加えて言うなら、それは貧しさの中から、どう食べるものを工面して工夫するかが「食べる」ことの原点でもあるってことさ(その一方で、金に糸目をつけず、素材を吟味して生まれた宮廷料理などの存在も忘れちゃならねえ。

イタリア料理も日本料理も、その両輪がきちんと揃っているところが素晴らしいのさ)。 貧乏から生まれた料理というは、飽きずに毎日食べられて、体にも負担をかけないという良さがあるんだ。

もっとも、よく言う「粗食は長生き」というのは、「年をとったらカロリーを摂り過ぎない」という意味で、やはりバランス良く栄養を摂取することは必要なことだ。
江戸時代に脚気が流行したように、イタリアでも19~20世紀初頭には、ポレンタだけ食べていた庶民にペラグラ病という皮膚病(ビタミンB3に属する栄養不足が原因)が流行したそうだ。 余談ながら、脚気が白米だけの偏った食事(ビタミンB1の欠乏)からくるように、ペラグラ病はトウモロコシだけ食べていると、なりやすい病だそうで・・・噂によれば北朝鮮の収容所では、現在でも当たり前の病気だと言われている。

今ではさすがに北部でも、ポレンタだけ食べているイタリア人はいないらしく、肉やサルシッチャ(イタリアのソーセージ)、ゴルゴンゾーラやフォンティーナなどのチーズと一緒に食べるのが一般的だ。

まあ、何事もバランスってことだが、イタリアンの場合は肉だけ、魚だけ、野菜だけといった一品に偏らないところが栄養的にも優れていると呼ばれる由縁さね。

さーて、時間が来やがった!
今日は麻布十番にでも出没して、バーニャ・カウダの旨い店でも物色するかな。

それじゃ、お客さん! 新カタログともども、次回をお楽しみに!

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ!  
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「芋づる式に治そう!」巻頭マンガを公開します!

2015-01-28 10:49:17 | Weblog

あ@花さんのブログで、巻頭マンガが公開されました。
でもUPの方法がヘタなのか、見せ方がなんか不満。
やっぱりあ@花さんは言語の人で、ビジュアルの人じゃないんだよね~(笑)。

というわけで、描いた本人がUPします。もちろん原案と文章はあ@花さんの仕事。「芋づる式に治そう!」、本当に良い本です。みなさん、何冊も買って拡散してください。2月中頃発売予定とのことです!

 
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白鵬、審判部に批判に批判

2015-01-27 10:03:39 | Weblog

↑ こちらは今日の日経の朝刊。以下リンクは毎日新聞です。

昨日、ネットで拾った記事がこちら。
大相撲初場所:白鵬「なぜ取り直しなのか」審判部を批判

うーん。
大鵬の記録を抜いた大横綱が何でこんなみっともないことを言うのだろう。

最初の一番は、稀勢の里の勝ちはなかったと思いますが、画像で見る限りはほぼ同体です。取ってる本人は、どちらが先に落ちたか本当の意味ではわからないはずだし、ましてそれを決めるのは力士ではなく、行事であり審判部です。

と思って読んでいたら、案の定翌日こんな記事が同じ毎日新聞に。

大相撲:白鵬の審判批判に北の湖理事長が苦言

口はばったいようですが、これは白鵬におごりが出てきたといわれても仕方ないでしょう。以前から所作などで言われてきたことでありますが、ここに来て33回という偉業を成し遂げたということで、まわりに言う人がいなくなったのか。

それとも本人が聞く耳を持たなくなったのか。

「反省すべきは本人」というのも北の湖理事長でないと言えないのかもしれません。

33回という優勝回数。
記録は記録なので、それ自体は立派なことですが、王貞治氏は日経の「私の履歴書」ではハンク・アーロンの記録を抜いたことは、日米では球場の大きさや選手も違うので、私自身は記録と言われても、それを強く意識はしないようにと考えていたと言っています。

さすがは王さん、どこまでも謙虚ですわ。

よく言われるように大鵬の時は、柏戸という最強のライバルがいましたが、今はそういう力士がいない(できれば稀勢の里にそれをしてほしいのですが)。

ともかくも白鵬が最強の横綱であるのは、誰もが認めるところなのですから、強い人にはもっと立派な言動、立ち居振る舞いを願いたいもの。

また、奢れる者は久しからずと、この横綱を引きづり降ろす力士が早く出てきて(何度も言うけど、きせにそれをして)ほしいものであります。

今日はご飯ものがないので、久々に昔の作品をUPします。一番最初に描いたおすもうエンジェル「クォーク・ダンス/Here Comes Everyboy」です。
http://masuo-san.com/?page_id=2104

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勝昭さん『相手を尊敬するな』発言について

2015-01-26 11:24:02 | Weblog

赤坂の韓国料理店「古家庵」、豆腐チゲ定食は見かけほど辛くなく、やさしいオムニの味です♪

昨日は千秋楽。
今場所は何と言っても大鵬の記録を抜いた白鵬の33回優勝につきるでしょう。アンチですが見事でした。来場所は稀勢の里に阻止してもらわんとねえ。

熱戦も多く面白い場所だったと思いますが、今場所は見られない日も多く、昨日の千秋楽も断片的にしか見られなかったので、総括は甚之介さんの「初場所総括」にお任せするとしましょう。

ただ、熱戦も多くなり、相撲人気の上昇とともに気になるのが、何人かの力士の立ち居振る舞いについてです。

この筆頭は何と言っても大横綱の白鵬ね。
今場所も遠藤相手にエルボーまがいの荒い相撲がありました。
拙ブログでも書きましたが、大鵬の記録を抜くという場所に、ああいう相撲はいけませんわ。

大砂嵐のエルボーは論外ですが、だんだん通用しなくなってきてるものの、いっこうに改める気配がないのは困ったものであります。

私が気になったのは、昨日の勝昭さんの発言で「相手を尊敬しちゃいかん」という意見です。

これはたぶん、テニスのマイケル・チャン・コーチが 錦織圭選手が「フェデラーを尊敬している? 戦う相手を尊敬するのか?」という番組を見て言ったのだと思います。

番組ではチャン・コーチが「相手を尊敬するな」と言ってましたが、ネットで拾った言葉はこうです。

「フェデラー戦でキミは、ひとつミスを犯した。それはフェデラーを尊敬し過ぎていることだ。尊敬するのは構わないが〝優勝するのはオレだ!〟というくらいの強い気持ちがないと勝てない」

うーん。
ニュアンスがだいぶ・・・というか、全然違いますね。
どれがホントかわかりませんけど。

そもそもスポーツ全般はもちろんですが、格闘技のように、もともとは戦の際の人殺し技から発展していったものから「敬意」を取ってしまったら、単なる殺し合いになります。

勝昭さんだって元横綱だから、「敬意はいらん」という意味で言ったんじゃないだろうけど、錦織圭選手の番組みたいに、誤解されるものを流すっていうのは如何なものでしょう。もちろん勝昭さんの発言もですね。

スポーツの世界は当然ながら、強い者がエラいわけですが、現実には必ずしも強い人の人格が立派というわけではありません。

だからこそ「礼」は大切だと思いますし、その根底には「相手に対する敬意」があると思うのですよ。

錦織圭選手が相手を尊敬しなくなったから強くなった、なんて子どもが誤解したら、無礼な選手がいっぱい生まれてエラいことになるのに、ああいう放送の仕方というのは如何なものか。

武道の型の中には、相手に敬意を払ってからとどめを刺す(殺す)技が多くありますが、「戦う時に尊敬しすぎない」というのと、「敬意を払わない」というのは、まったく違います。

礼儀正しい豊真将関も引退しちゃったし、熱戦は嬉しいけど、無法な相撲が増えてほしくないなと思った次第です。

昨日は休肝日でしたが、秩父錦の甕口酒というのをいただきましたのでUPします。甕口酒というのは、はじめて聞きましたが、絞り立て、出来立てのお酒という意味だそうです。
飲んでみたら甘口ですが、濃厚で旨い! 
人間が甘口なので、甘口のお酒も大好きです♪

 
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法事の中国人ドライバー

2015-01-25 12:59:51 | Weblog

吉祥寺・葡萄屋のフィレステーキ、炊き込みご飯、汁物、香の物

昨日は叔父の三回忌。

法事を阿佐ヶ谷の世尊院で行い、お清めには中央線の吉祥寺にある葡萄屋という老舗に行きました。

阿佐ヶ谷から吉祥寺まではお車代をもらってタクシーを使用。
乗って運転手さんの言葉が少し違うので名前を見ると、日本人にも中国人にもいる姓ですが、名前の一文字に、まず日本人が使わない漢字を使っています。

(珍しい・・・中国人の運転手かな?)

態度も悪くないし、運転も慣れてるようなので、あまり気にもせず場所を指定ました。

鮎魚女(あいなめ)味噌焼き、大根きんぴら。
器は織部でしょうか

ところが、どうやら店の場所が車を停めにくい場所らしく、降りる場所を指示した紙を見ると、目的地の葡萄屋から少し離れた東急百貨店の角っこになっていたのに、この中国人ドライバーさん、少し混乱したようです。

停まったところは同じ東急でも、違う角っこなようです。

母を寒い中、あんまり歩かしちゃいかんと思い、ぐるっと回って行ってと言ったところ、ドライバーと母曰く。

「いいんデスカ? 駅のマワリは一方通行多いデスヨ」

「アンタ、大丈夫よ。このくらい歩いていけるわよ」

そりゃそうだろうけど、寒いし、ここは目的地の近くに行ってと指示しましたが、なんせ土曜のお昼どきで、吉祥寺駅の周辺は人と車でごった返していて、なかなか進みません。

「アンタ、さっき降りてれば良かったのよ!」

「そんな、済んだこと言われても!」

と言い合いになりましたが、そんなことを言っても車は目的地に着きません。

「カーナビ使ってセットしてください」

「カーナビはこんな近くダト、使えないデスヨ」

「そんなわけあるかい! いいからセットしてください」

中国人ドライバー、おそるおそるカーナビをセットしはじめましたが、さすがに言語の違いがあるのか、まったく使い慣れていないようす。
なら、近くだと使えないなんて言わず、素直に使い方がよくわかりませんって言えよな~。この辺はさすがに中国です(苦笑)

マグロ赤身、鯛、ワラサのお造り。器は京都たち吉です。

吉祥寺駅前をグルグルまわってから細い路地に入り、どう見ても右折も左折も不可能なT字路に入っていこうとします。

「方向はこっちデス。ここ入りマショー」

「だ、大丈夫? こんな道まわれるの?」

「大丈夫デス」

しかし、右側は塀で左側は右折を妨害するかのような、太い鉄の杭が立っています。たぶんここの持ち主が車の通り抜けができないよう、わざと杭を立てたのでしょう。

「やっぱり無理デス」

「もういい! ここで降ろして」

「スミマセン・・・バックシマス」

「あああ、足が挟まれちゃうわよ! 気をつけてちょうだい!」

「スミマセン、ホントにスミマセン・・・」

鱈と白子素蒸し 磯部あん

か細い声で謝るドライバー。

あんまり言ったら気の毒と思いましたが、まあこれは言われても仕方ないかな。

ただ、総合的に言えばこのドライバー、別に悪いドライバーでも何でもありません。

むしろ最近タクシーをはじめたという日本人のドライバーより、ずっと道も知っているし運転も上手です。

ただ、タイミングなどわるい条件が重なったのかな。

焦って慌ててしまったというのもあるのでしょう。
幸い停まったところは店から目と鼻の地点。

間違った方向には行ってなかったんですな。素直に謝るし、まあそうでないと日本ではやっていけないでしょうけど(笑)。

でもカーナビが使えないとか、入れない道に大丈夫って言って入ったりするなよな~。

日本も外国人のタクシードライバーが生まれる時代になったと実感した次第です(苦笑)。

牡蠣、芽キャベツ、菜花、日向夏(ひゅうがなつ)、黄身の酢がけ

 
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ショートパスタは究極の外道?

2015-01-24 08:51:36 | Weblog

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 4

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ナポリピッツァの名店パルテノペの品川店、こちらはクアトロ・フォルマッジョです。ハチミツなんかかけて食べたら、あきまへんで(ふろむニセ関西人)。

昨日の稀勢の里vs白鵬戦。
取り直しの一番でしたが、白鵬見事でした。

今までの駆け引き立ち合いは、昨日の相撲の布石だったのではないかと思われるほど、正々堂々とした立ち合いでした。

白鵬も本人が言うように、これ以上は強くなれないというのを自覚した、残存能力を存分に発揮した集中した相撲だったのではないでしょうか。
きせの負けっぷりも堂々としていて、思い残すことのない相撲でした。

一方、そのあとで見たアジア杯UAEとの試合。
ジムでちょっと見ただけですが、ずっと見る気のしない試合に、すぐさまヨガのレッスンに出ることにしました。応援、相撲で使い果たしちゃったしね~。

案の定、同点に追いついたものの、PKでまさかの敗退。

W杯のサッカーを見たあと、アジア杯の試合は何とも見劣りがしますが、まだまだ日本のサッカーはあきまへんな(ふろむニセ関西人)。

本日も「医食同源・マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 」の4話目をUPいたします♪

こちらはトマトとニンニクのシンプルなピッツァ、マリナーラです♪

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 4
ショートパスタは究極の外道?
掲載日:2004年8月6日

まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!

いやあ、半月前と同じようなことを申し上げるけど、今年の暑さはひと味違う暑さだよな~。先日、西からやってきた台風が近づいた時なんか、雨期のムンバイを思い出すほどの湿気で、まるで水の中にいるみたいだったぜ。

日差しにしたって、お天道さまに殺意があるんじゃないかと思わせるほどの照りつけだ。

暑さにゃ強いイダテンのゲンさんだが、ここんとこの暑さはちと違う。

そういえば若い頃、はじめてインドのデリーに行った時のこと――あれは5月の酷暑期で気温が48度まで上がった日だったかな――粋がって、日なたで腕立て伏せ200ぺん程したところ、ぐったりして1日使いものならなかったことがある。若さにかまけて、バカな真似をしたもんだが、暑さによるエネルギーの消耗は、あっしらが考える以上に凄まじいもんさね。

ともかくも、ここんとこの暑さは気合いだけで乗り切れるもんでもねえ。お客さんがたも熱中症には気をつけて、こまめに水分補給をしておくんなせえ。その方が、あっしらの商売の足しになることだしな。

まあ、そんな暑さのおかげか商売も好調――7月21日~23日に開催されたシーフード・ショーでも大変なお客さんのにぎわいだったぜ!

あっしの会社は特に出店していたわけじゃないが、何社かのブースでお手伝いをさせていただいた。おかげさまでいくつか商談も成立、あっしが買い付けてきたエビやアワビなんぞも、良い値で取り引きができて、まあひと安心さね。

あっしらにとって暑さは、商売の神様のプレゼントさ。体調に気をつけて、この夏を乗り切りって、もう一儲けしようじゃねえかい

ポルチーニ茸とラグーソースのパッケリ(ショートパスタの一種。このあとの画像にイラストがあります)

食べる順番で文化がわかる?

今回はイタリアンの4回目。前回は生パスタと乾燥パスタの違いについてお聞かせしたが、今日はその種類と食べ方を中心にお話いたしやしょう。

玄人衆のみなさんは先刻ご承知だろうが、イタリアンのコースには大まかに、アンティパスト(前菜)、プリモピアット(一皿目)、セコンドピアット(二皿目)に分けられる。

これは厳格な決まりがあるわけじゃないが、パスタ類はリゾットやスープなどと同様に、プリモピアットのメニューに入れられる。

またピッツァも、最近ではプリモピアットのメニューに加える店も多いようだ(以前、本国イタリアでは専門店(ピッツェリア)で食べるもんだったんだがね)。

いわば小麦や米などのデンプン類を使ったメニューは、二番手に出されるってワケさね。

日本だとデンプン類はシメとして最後に出てくるんだが――イタリアンの場合、おしまいに出されるのは肉料理や魚料理――ステーキやアクアパッツァ(イタリア風煮魚)ってえのが普通なんだ。どちらを主食にしているのか・・・出される順番ひとつとっても、その国の食文化の違いが見えて面白いわな。

スパゲッティもロングパスタの一種類

今回は特別にパスタのイラストを、エビ太郎作者の先生に描いてもらった。こればかりは百聞は一見にしかずで、お見せしないことにはどんな形をしてるかわからねえからな。ちょっくら参考にしておくんなせえ。

日本も世界に冠たる麺食い大国だが、こと形のバラエティについちゃあ、その王座をイタリアのパスタに譲らざるを得ないだろう。なにしろイタリアン・パスタってえのは、麺状のロングパスタはもちろんのこと、ショートパスタを入れれば、その正確な数はイタリア人の誰に聞いてもわからないほどだ。

少し前の時代、日本でパスタといえばスパゲッティくらいのもんだったが――本国イタリアでスパゲッティを正しく定義すれば、直径1.6~2.2mmのロングパスタを指す。もちろん、スパゲッティはもっとも一般的なパスタで、使いやすく、どんなソースでも合わせることのできる存在なんだ。

パスタは太さや形によって、茹で時間も、それに合わせるソースの相性も変わる。

一般に太いパスタはミートソースやクリームソースなど、どっしりとしたボリューム感のあるものが合うとされ、一方で、細いパスタはトマトソースなどの軽やかなソースが合うとされている。

それじゃあ次のコーナーで、ちょっくらロングパスタの種類をご紹介いたしやしょう。イラストと合わせてお楽しみくだせえ。

 

スパゲッティとスパゲッティーニ、その違いは?

スパゲッティより少し細めのロングパスタは、「スパゲッティーニ」と呼ぶ。語尾につく、”~ニ”ってえのは「小さい」という意味らしいが、これに合うのはペペロンチーノのようなシンプルなレシピのパスタだ。

ペペロンチーノってえのは唐辛子のことで――刻んだニンニクと唐辛子をオリーブオイルを炒める日本人好みのパスタだな。日本でいえば素うどんみてえなもんで、イタリアじゃあ主に家庭の夜食で、専門店のメニューには加えられないのが普通だ。

ニンニクは潰したあと細かく刻めば、カリッと香ばしく仕上がる。また、大きくザク切りにすれば、ほっこりした味わいになる。どちらもお好きな方で試してはいかがかな?

スパゲッティーニより細いものに、「カッペリーニ」という0.9~1mmくらいのパスタがある。日本でカッペリーニは、ペスカトーレ(エビやイカ、ムール貝などの魚介類をトマトソースで和えたパスタ)などに用いられるが、本国イタリアではトマトソースだけのシンプルなパスタに使われることが多い。

海藻のフリット、ゼッポリーネ。南イタリアでは海藻を食べるのです♪

きしめん状のロングパスタ

本国イタリアでは、ペスカトーレのようにボリュームのあるソースには、もっと太いパスタが好まれるようだ。

南イタリアやシチリアでは、ペスカトーレを「リングイーネ」に和えることが少なくない。リングイーネはイタリア語で「小さな舌」を意味するそうだが・・・断面を見るとスパゲティを押しつぶしたような楕円、つまり舌の形に似ているってことさね。

平たい分、ソースのからみも良いってわけさね。

そんな意味では日本でもよく知られてきた、イタリアのきしめん「フェットチーネ」なんぞは、ソースのためのパスタと呼んでも過言ではないだろう。リボン状に平打ちされたこのパスタには、サーモンとクリームソースといった、こってりとした味わいのものが合うんだ。

ちなみにフェットチーネというのは、ローマ周辺の呼び名で、地方によっては「タリアッテッレ」と呼ぶことがある。

こいつらはよく、くしゃくしゃに丸められた状態で売られている。はじめからホウレンソウやイカ墨、卵を練り込んだものも人気だ。濃厚な味わいだけでなく、パスタだけで栄養値のバランスがとれているのも利点のひとつだ。

日本でもうひとつ人気は「ラザニア」だな。

こいつはロングパスタというより、シート状の形をして、いわばもっとも幅の広い平打ちパスタといえる。ここまで幅が広いと、ソースのからみが云々のレベルではなくなってしまうが、日本でもイタリアでもラザニアは、主にミートソースを使ったグラタンなどに用いられるようだ。

ショートパスタは究極の外道?

さて、あっしの考えでは、ロングパスタがパスタの王道とするなら、ショートパスタは究極の外道といえると思う(マカロニやペンネなど一部の種類を除いてだがね)。

おっと、誤解しないでおくんな!

何もショートパスタがいけないってワケじゃねえ。それどころか、あっし自身はイタリアン・パスタの魅力は、このショートパスタにあると思っているのさ。

ただ、星の数ほどあるイタリアのショートパスタは、あっしら日本人の立場で置き換えると、どうしても外道に見えてしまうフシがある。

日本人ってえのは、何でも極めるのが好きな国民だ。蕎麦でもうどんでも、変に形を変えることより、そのコシ、歯ごたえや味わいなど、中身をとことん突き詰める。

嘘だと思ったら、蕎麦打ち名人たちに「ペンネ蕎麦やマカロニ蕎麦を打ちたいですか?」って聞いてみな。大抵の職人たちが、口を揃えて「ふざけんじゃねえ!」って言うと思うよ。

それに比べてイタリア人は、デザイン性の方にこだわったワケだろうな。さすがはブランド王国さね。

だが、実は本国イタリアでも、こんなたくさんの種類のショートパスタが作られるようになったのは最近の話だ。ショートパスタってえのは形が特殊なため、製造が難かったんだが、オートメーションで比較的簡単に出来るようになったわけだ。

日本人は麺の技術をコシや味わいに費やし、イタリア人は技術をデザインに費やす――この辺が国民性を象徴しているようで面白くもあるわな。

パスタは道(どう)にあらず?

これはあっしの独断だが、イタリアにおけるパスタの位置づけは、日本における蕎麦やうどんと違って、職人の専門性は必ずしも高くないように思える。

パスタは、いわゆる『道(どう)』ではないんだ。

ピッツァが国際大会などを通じて、職人の腕を競いあう機会が多いのに対して、パスタはあくまで家庭のものなんだ(イタリアには『ピッツァ道』といえるものが、間違いなくある。だが、あっしには『パスタ道』といえるものは希薄なように思えるのさ)。

ショートパスタは、さらにそのことを象徴している。ロングパスタが「アル・デンテ(歯に)」を旨とし、ほどよい歯ごたえが重視されるのに比べて、ショートパスタの茹で時間はさほど厳密でなくとも良しとされている。

ショートパスタは形がすなわち食感になるから、多少時間が経って延びあがっても、味が極端に落ちることはない。それこそ弁当に持っていっても、美味しく食べられる・・・いわば素人衆にも作れる手軽な料理になり得るんだ。

その上、ショートはロングに比べて複雑な形をしているので、表面積がはるかに大きい。当然、ソースが絡む量が増えるわけだ。

前回も申し上げたように、パスタは蕎麦やうどんのように、それだけで食べることは少ない。トマトなどの野菜に加え、オリーブオイル、魚介類や肉類などを加える。ソースのからむ量が増えるってえのは、それだけ栄養バランスが良くなるってことも言えるだろう。

ショートパスタの妙ちきりんな形は伊達じゃない。きちんと意味があるって寸法よ。

 

イタリアのソーセージ、サルシッチャです♪

ショートパスタ揃い踏み

ところでショートパスタが素人衆向けと言っても、それは本国イタリアの話さね。

あっしら日本人には、どう料理に使ったら良いのかわからないのが、実際のところだろう。その種類とソースの相性を載せてみたんで、イラストと合わせてご覧になっておくんなせえ。案外、寿司屋でパスタなんて発想も生まれるかもしれねえよ。

◆マカロニ

最近はマカロニがメニューに載っている店が少なくなったが、12世紀頃にアラビアから伝わったという、ショートパスタの中では古参ものだ。グラタンにすると相性は完璧なのは、どなたもご存じだろう。

◆ペンネ

こいつは文字通りペン先に似た形をしている。ペンネ・リガーテと呼ばれるものは、表面にスジがついていて、ソースがからみやすくなっている。中には鋳物の型に入れて作るものがあり、表面がザラザラして、さらにソースがからむようになっている。

トマトソースや魚介類には相性バツグンで――トマトと唐辛子、ニンニクを和えた「ペンネ・アラビアータ」は日本でも定番になりつつある。

◆ファルファッレ

こいつも見た目の通り、イタリア語で「蝶々」を意味するパスタだ。真ん中の部分と外側で厚さが違うんで、一粒で二つの食感が味わえるのが持ち味だ。

このあたり、茹で加減に厳密さが求められないのがショートパスタの魅力だろうな。茹で時間は10分少々が目安とやや長いものが標準なので、クリームソースやミートソースなど、どっしりしたものは何でも合うようだ。

◆コンキリエ

貝殻の形をしたこのパスタはさまざまなサイズがある。大型のものは詰め物をしたり、中ほどのサイズはサラダやグラタン。小さいものはスープに浮かべたりと、女性がパーティーなどで楽しむのに良いパスタかもしれない。

◆フジッリ

イタリアのパスタは見たままのネーミングが多いが、こいつも「らせん」を意味するクルクル巻きのパスタだ。表面積が大きいのでソースがからみやすいのが利点さね。

◆オレッキエッティ

「小さな耳」を意味するイタリア南部のパスタ。南部ではブロッコリーなどの温野菜とオリーブオイルを合わせて食べるが、ミートソースでも旨い。

◆スパッカテッレ

「2つに分かれた」という意味のパスタ。内側が窪んでいるので、やはりどっしりとしたソースが合う。

さーて、最後は種類の羅列になっちまったが、暑さの続く毎日だ。勘弁しておくんなせえ。今日は久しぶりに家に直行し、冷えた白ワインでも飲みながら孫娘にグラタンでも作ってやるとすっかな。

じゃあお客さん、次回をお楽しみに!

ナポリのドルチェ、ババです♪ スポンジ状の記事にたっぷりラムジュースを染み込ませた一品

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 4
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本日、稀勢の里vs白鵬の大一番!

2015-01-23 10:07:16 | Weblog

2013年の名古屋場所です。入りはまばら。今場所の満員御礼が嬉しいところですね。

千秋楽の結びで見たい一番ですが、今日は稀勢の里vs白鵬の大一番!

稀勢の里相手には、近頃は変な立ち合いで乱してきている白鵬ですが、まさか大鵬の記録を抜くべき一番に変な仕掛けはしない(?)でしょう。

勝ち負けは結果として出るものですが、今日の一番は客が木戸銭を払って良かったという相撲を見せてほしいものです。

われらが稀勢の里は、一昨日は安美錦に押し込まれるも土俵際の突き落としで逆転。昨日は豊ノ島相手に落ち着いた相撲を取りました。

いったい琴奨菊戦の膝は何だったんだろうねえ。

菊関が言った「パキッと音がした」という言葉に、全国のきせファンはドキドキハラハラしたんじゃないでしょうか。
まあ、琴奨菊はウソを言うタイプじゃないので、何かの音は聞いたんでしょうけど、その翌日の遠藤戦の完璧な相撲を見る限り、心配ないようです。

だが、Twitterでは「音がしたっていうのは何だ(怒)」という書き込みがけっこうあったようですが(笑)。

一方の白鵬、完璧な相撲を取るときがあるものの、他を寄せ付けぬ強さというわけではありません。ただ、対応力がすごいし、負けない力が強いんだよね。

一昨日の豪栄道戦、昨日の琴奨菊戦も、最初は押し込まれているけど、何とか踏ん張るんですよね。

で、いつの間にか自分の体勢にする。そこはさすがです。

われらが稀勢の里とすると、今場所の2敗は割合自分の体勢になりかけた時に、どういうわけか自分から崩れるような負けをしています。

ここは案外、安美錦に勝った時のような、土俵際の突き落としみたいな勝ち方でも良いかなと思ってます。あの勝ち方で何度も白鵬を倒しているしね。

その点、昨日の豪栄道はまともすぎたかもしれません。

ともかくも、今日の大一番に期待ですね!

 

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冷凍卵、試してみました♪

2015-01-22 10:23:41 | Weblog

先日、卵パックを落としてしまい10コ全壊。
がっかりした翌朝、たまたま「あさイチ」で冷凍卵というのをやっていたので、迷わず実行しました。

↓ こちらが割れてしまった卵を冷凍にしたものです。もう何個か使ってますが(笑)

これを室温で40分、解凍させて・・・

醤油に10分浸して食べてみたら、たしかに旨い!
割れた卵でお試しあれ♪

 
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パスタは体に良いぜ!

2015-01-20 10:15:27 | Weblog

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 3

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ヤマガタ・サンダンデロの会合で挨拶する奥田シェフ。
山形の物産を頭上の拙画を使って説明してくれます♪

本日も「医食同源・マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ!」の3話めをUP。

写真を新しいものにしているためかわかりませんが、意外にアクセス数があるんですね。それに自分で書いて言うのも何ですが、けっこう良いことが書いてあるんですね~(自分ではそう思ってますが、どうでしょう?)。

10年あまり経って、イタリアンの世界も様変わり。
前回と同様、写真は山形イタリアンのヤマガタ・サンダンデロを使わせてもらいました。

10年前だと、ちょうどアル・ケッチァーノは有名になりかけくらいだった頃。
素材を生かしたイタリアンのレシピと、山形の食材(とは限らないけど)が融合したさまざまなお皿と記事を楽しんでいただければ幸いです。

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 3
パスタは体に良いぜ!

掲載日:2004年7月22日

 まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!

いやあ、普段なら梅雨明けの時期だってえのに、何だかすげえ暑さだよな~。

まったく東南アジアとかインドを思い出すような凄まじい猛暑で、体の方がまいっちまいそうだが、あっしらの商売だと、やっぱり「夏は暑く、冬は寒く」ってえのが良いやね。

昨年はここ10年のうちで珍しい冷夏だったけど――やはり冷夏にせよ暖冬にせよ、商いの足しになることはない。夏はやっぱしカーっと暑く、カーっとビールでもかっくらって景気づけをしてもらわねえとな。

その点、今年はわるくねえ!

ビールを飲むと、牛も人間さまも食欲が増進されるのか・・・ビヤガーデン、居酒屋、レストランなど、あっしのお得意さんにしても、おおむね好調なようさね。今のところ夏の商戦に向けて売り上げの方も、この猛暑のおかげでまずますといったところだ。

せいぜいこの猛暑を追い風に、このイダテンのゲンさん! みなさま、お客さまがたにタップリと勉強いたしやすぜ!

そろそろ毎年恒例のシーフード・ショーが、東京有明の国際展示場はビッグサイト(2004年7月の21日~23日)で開催されるとあって、あっしもそれに向けて大忙しさね。

どうぞ、この夏もよろしくお願いしやす! 

パンよりパスタ、それがイタリアン!

今回はイタリアンの3回目。さーて、お客さんがたはイタリア料理といえば、何を思い出すかい?

トマト、オリーブ、ピッツァ、マカロニ、スパゲッティ・・・。お、お、お、みなさんは玄人衆のわりにストレートな答えをするね。だがまあ、そのあたりがイタリアンのスタンダードであり、基本の食材と考えて良いだろう。

中でもマカロニ、スパゲッティといったパスタは、イタリアンの中で最も重要な分野と呼んでも過言ではない。

知ってるかい? イタリア人はパスタに気をとられるあまり、西洋の主食であるはずのパンには何とも淡白になったほどなんだぜ。

イタリアにはカトリックの総本山があって――「パンはキリストの肉」とする教えがあるというのに、連中の食べるパンときたら、何とも物足りなく、歯ごたえのねえもんだ(まあ、イタリアのやわらかいパンは、あっしくらいの年齢には丁度良いんだけどな)。

ことパンに限って言えば、ドイツやチェコのような中欧諸国にように、他の食い物にバラエティのない国の方が、しっかりとしたものを作っている。

パンよりもパスタが主食――それがイタリア料理を象徴しているのかもしれないな。

日本人は米が主食、ではイタリア人は?

もっとも、この主食って言葉はくせものだ。

余談になるが、日本には「定食」という食の形式がある。定食はあっしら日本人にとっちゃ当たり前のもんだが、欧米の連中から見ると、米を中心にメニューを組んでいる点が変わっているらしい。

いわばご飯はお天道さま。日替わりメニューのおかずは、そのまわりの惑星として、毎日ご飯のまわりを回転している――定食のメインはあくまで米なんだな。

日本人はよく「日本人は米を主食にし、欧米人はパンを主食」なんてことを言うが、これはあっしらに「主食=穀物」という固定したアタマがある証拠さね。

主食というのは英語で言えばメインフードだが、連中の基準で言えば、これは穀類に限ったことじゃない。欧米なら今日のメインフードは肉、明日は魚、その付け合わせにパンを食べるといった具合に、穀物以外の主食がいくつもあるわけだ。

 

あっしは以前、知り合いのアメリカ人が「ビーフ・ボウル(牛丼)は、野菜タップリで実にヘルシーだ」と言ってたんで、びっくりしたことがある。

わかるかい? 牛丼さんが「野菜タップリ」だぜ。

よくよくワケを聞いてみれば、その野菜ってえのはライスのことなんだと。連中にとっちゃご飯が野菜なんだな。おそれ入谷の鬼子母神、肥満が増えるのもやむなしさね。

ともかくも欧米人にとって、米は少しも特別な存在でなく、ジャガイモやトウモロコシ、豆類といった野菜や穀類のひとつに過ぎないのさ。

もっとも大阪あたりじゃ、うどんをおかずにご飯を食べる。

なにもデンプンどうしを一緒にしなくっても良いだろうって思うんだが――このあたり、あっしら江戸っ子からすると、大阪が外国に見える由縁なのかもしれねえな。 

古代ローマに生まれた生パスタ

日本人が銀シャリ(白米)を中心に食べるのとは対照的に、イタリア人が食べるパスタのバラエティ、数の多さは大変なものだ。イタリア人の誰に聞いても、どれだけパスタの種類があるのか正確に答えられる者はいないくらいだ。

そんな意味で、パスタはイタリア人の主食のひとつと言って良いだろう。

パスタの起源は古く、およそ2000年以上も昔に遡るらしい。

それ以前の古代ローマ人はプルテスと呼ばれる、小麦粉を粥状に溶いたものを食べていたという。これは、前回にもお話したポレンタ――つまりトウモロコシの粉を溶いた北イタリアの料理に近かったと思われている。

土を水で溶いてこねて窯に入れると、焼き物ができあがるように、小麦粉も水で溶いてこね、焼いたり茹でたりすれば色々な形ができあがる。きっと、こういった粥状の食べ物は、時代によってさまざまな形に進化していったんだろう。

穀物を粉に挽いて、水でこねた食べ物というのは、焼き物と同様、世界中どこにでもある食べ方で、そのせいかパスタの起源については諸説紛々だ。

最初のパスタ(生パスタ)は小麦粉を薄く伸ばして、食べやすいように細長く切ったりしたものと考えられており、おそらくは薄べったい、きしめん状のタリアテッレか、シート型のラザーニャではなかったかという説が有力だ。 

アラビアで生まれた乾燥パスタ

これで同じイタリアのパスタでも、生パスタと乾燥パスタでは、どうもそのルーツが違うという。

乾燥パスタの方は、もとからイタリアにあったものじゃなく、12世紀頃にシチリア島を治めていたサラセン人――今でいうアラビア人が伝えたものだそうだ。

まあ、アラビア人といえば言うまでもなく砂漠の民、そして12世紀頃のアラビアは、現在のヨーロッパよりはるかに高い文明を持っていたという。交易に向う商隊が砂漠を横断するための保存食に、乾燥パスタは必要の上からも、気候の上からも、ごく自然に生まれたものだろう。

その中で、小麦粉を水で練りこんで風と太陽にさらしたものが、今のマカロニの原型といわれている。管状に穴をあけることで、乾燥しやすく保存に耐えられるようにしたわけだ。

パスタがアラビア経由だった名残りというべきか――北アフリカのモロッコやチュニジアでは「クスクス」という食材がある。

パスタと同じデュラム小麦を練りこんで顆粒状にしたもので、こいつは独特の匂いがあって、人によって好き嫌いが分かれるが、ラムやマトンを用いた香りの強い料理にはよく合うんだ(クスクスはおフランスで人気の食材なので、パリで食べたなんて方もいらっしゃるかもしれねえな)。

ともかくも、生パスタと乾燥パスタってえのは、互いに異なるルーツを持つ食材なんだ。

生パスタを乾かすと、乾燥パスタになるってもんじゃなく――よく似た別の食べ物だったのさ。

だが、ローマ時代から生パスタに慣れていたイタリア半島の住民は、あとからやってきた乾燥パスタをすんなり受け入れた。

その上、南イタリアの風土はデュラム小麦の成育に適していたんだな。さらに、乾いた空気、風、日差しなどがパスタを乾燥させるのにうってつけだったこともあり、たちまち乾燥パスタはイタリア南部の一般的な食べ物となっていったのさ。

サラセン人の小麦って?

今も言った通り、乾燥パスタはもともとシチリアを経由して、長靴の先っぽにあたる南イタリアで発達したものだ。イタリア全土で乾燥パスタが食べられるようになったのは、ごく最近――19世紀の産業革命以降、大量生産ができるようになってからの話らしい。

繰り返すが、パスタに使う小麦ってえのはデュラム小麦という硬質小麦で――こいつらはグルテン、つまり小麦タンパク質の含有量が高く、胚乳の部分がガラス質になっているのが特徴だ。

デュラム小麦の粒を取り出して押し出してみると、ひじょうに固く、ふつうの小麦のように簡単には潰れない。噛むとコリっとして、かすかに甘いのさ。

シチリアではこのデュラム小麦のことを、サラセン小麦(グラーノ・サラチェーノ)と呼ぶ。

サラセン――つまりアラビア人の小麦って意味で・・・まあ日本でいえば、鹿児島で薩摩芋を「琉球芋」、沖縄で「唐芋」と呼ぶことがあるようなもんかな(サラセン小麦粉というとはシチリア以外の地域では、そばのことを指すそうだがね)。

そばパスタ――その実力やいかに?

前回もお話したと思うが、イタリア料理ってえのは、貧しさから生まれたレシピが多い。

肉なんかでもフィレやロースのような高級な部位ではなく、スネ肉や内臓を手間ひまかけて工夫したものがあるし、生パスタの場合、他の種類の小麦粉やそば粉、クリ、アワなどの雑穀を混ぜることが多い。

イタリア本国では、乾燥パスタを「100%純正のデュラム・セモリナ粉(※1)を原料とする」と定めているのに対して、生パスタは混ぜ物を入れて作る方が一般的なのさ。

生パスタにデュラム・セモリナ粉以外のものを入れるというのは、練り込みやすくなるという理由のほかに、まだイタリアが貧しかった頃、有り物の雑穀を混ぜて食べていた頃の名残がある。

場合によって、生パスタ類は小麦粉にデュラム・セモリナ粉を使わないことも多い。

北イタリア名物のニョッキは通常の小麦粉にジャガイモを混ぜるし(※2)、ミラノ周辺の郷土料理には、そば粉を混ぜたピッツォケリとかいうパスタも食されるそうだ。

何でもそば粉に小麦粉を加え、ジャガイモやキャベツと一緒に茹でて、チーズやバター、生クリームと合えるものだそうで、冬などはよく暖まるメニューとして地元で人気だそうだよ。

 

ところで、最近は日本でも「そばパスタ」なるものがブームになってるようだ。

そば粉5割、デュラム・セモリナ粉1~2割、あとは薄力粉や強力粉などを用いたもので、

色は黒いが気だては良い♪・・・って感じかな。

あっしも一度、長野産・そばパスタを食したことがあるが、タリアテッレのような平めんで、なかなかイケるもんだ。少しポソッとした食感に、ソースがよくからんで――こいつはそばというより、もう完全にイタリアンパスタの一種だな。

お客さんがたも、一度試してメニューに加えてはいかがかな?

※1 デュラム・セモリナ粉とはデュラム小麦を粗挽き(セモリナ)したもの。挽き方と粗さでさまざまな等級がある。

※2 実際はニョッキはパスタとは呼ばない。ただリストランテやトラットリアのメニューでは、パスタと同じプリモ・ピアット(一皿目)に入れられる。

パスタは体に良いぜ!

ところでデュラム小麦は糖質の吸収速度がゆっくりで、消化吸収もゆるやかなぺースでなされるそうだ。食後の血糖値もゆっくり上昇するらしいから、糖尿の気がある人には良いかもしれないよ。

パスタというのは完全食品になり得る要素を持った食品だ。

もっとも、スパゲッティの場合、デンプン質は約72%、タンパク質は約13%に脂質、繊維質、ミネラル、カルシウム、ビタミンB1、ナイアシン、鉄分等々・・・バランスのわるい数字でもないが、だからといって完璧な栄養素でもない。

パスタだけで、まんべんなく栄養を摂ることはむずかしいのに、なぜそれが完全食品になりえるかといえば、それは素うどんのようにパスタだけで食べることは、ほとんどないからさ。

オリーブオイル、トマトなどの各種野菜、魚介類や肉類など、一皿でバランスよく、しかも美味しく栄養を摂れる素晴らしい食材――それがパスタなんだ。

 

おっと、時間が来ちまった!

次回はパスタの種類やレシピ、郷土料理などについて、お聞かせいたしやしょう。

ビールの旨い季節になってきたな。今日は中目黒のサボイで、ピッツァをビールで流し込むとしようかな。

それじゃ、お客さん。次回をお楽しみに!

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ!
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大学を卒業できない夢見たので断捨離~芋本、巻頭マンガをお楽しみに!

2015-01-19 12:03:59 | Weblog

↑ 「日本文化の歳時記」、原画は今イタリアにあります。

持ち主はどこに飾るか、部屋を改造して準備してるとか。ありがたいことです。こちらは持ち主が提供してくれた写真です♪

話は変わりますが、久々に大学を卒業できない夢を見ました。
卒業に苦労した覚えはないのですが、いったい何でだろ。浪人してるんだから、見るなら受験の夢のはずなんですが、よくわかりません(苦笑)。

あんまり気分の良いものじゃなく、しかも今の状況とかぶってます。
卒業できないと、今の仕事に影響があるとかないとか。

FacebookにそれをUPしたら、何人か似たような夢を見た人もいて・・・

子供が小さい時、卒論の夢をよく見ました。
中間報告会で「すみません、今、子供を預けて仕事しているので時間がないのです。」と謝り倒してるシーンをたくさん見ました。

うーん、やっぱり微妙にその時の状況にかぶってるのね。

というわけで、今日の午前中は断捨離。
たった今、終わって、とりあえず部屋が広くなり良い気分です。

花風社さんの芋本の最後のペン入れがあるのですが、新しいスキャナー(コピー+プリンター兼用機)をPCにつなげないといけません。

巻頭マンガ、何度かリクエストを受けて描き直したラフは、あ@花さんの言葉を借りれば・・・

「治る」ということはどういうことか、皆さんにわかりやすくお伝えする決定版になりそうです。
ペン入れが上がってくるのが楽しみです。
(とプレッシャーをかける)

うー。
断捨離してる場合じゃないなんて、声が聞こえてきますが、これから良い気分でペン入れに入ります。

お楽しみに!

 

 
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貧しさから生まれたイタリア料理

2015-01-18 09:38:24 | Weblog

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 1

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こちらは山形イタリアンで知られる、銀座ヤマガタ・サンダンデロのコース料理です♪ 
アンコウのフリット、雪菜の生ハム添え、スズキのカルパッチョ。新聞紙は山形新聞です♪

昨日の大相撲、われらが稀勢の里は初顔から2連敗していた逸ノ城に完勝。
白鵬は先場所負けてる高安相手に物言いのつく相撲で、何とか全勝を維持。

昨日のきせの相撲なら、今場所も白鵬が大汗をかくことは間違いなし。

今場所はぜひ、結びの一番で稀勢の里vs白鵬を見たいものであります♪

というわけで、本日は「医食同源」新シリーズの「マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ!」の2話めをUPいたします。

前回も申し上げたように、こちらの掲載は2004年7月と10年以上も前の記事。
このシリーズの6話めあたりから、ようやく写真がUPされてきますが、それもごく小さい解像度でした。

今回も記事には直接関係のない、最近のイタリアンなどの写真を入れてますこと、ご了承のほどを。

カブのブルート(イタリアの冷たいクリームスープ)、ツブ貝添え

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 2
貧しさから生まれたイタリア料理
掲載日:2004年7月7日

まいど、まいど、イダテンのゲンさんです!

いやあ、お客さん。先日あっしは、あるIT会社の若社長さんから

「ゲンさん、俗に『食は三代』なんてことを言うけど、あれは本当ですか?」なんて尋ねられたんだがね。・・・「食は三代」ってえのは、ご存じのように本当に味がわかる人間が育つには、財を築いて三代かかるってえ例え話だ。

よく聞かれる質問だったんで、あっしは即座に「そいつは嘘でもあり、本当でもあらあな」と返事をしたんだが――その若社長さん、どうやら白黒はっきりさせたかったらしく、

「ゲンさんらしくない。そんないい加減な返事じゃ困ります」と食い下がったのさ。

へへへ。ヤッコさん、まだまだ若いやね。

料理人や仲卸人などについて言えば、「食は三代」は必ずしも当てはまらない。必要なのは個人が持つ味覚のセンスと、本人の精進だ。

北海道の貧しい寒村で育った人が、フレンチの三ツ星シェフに出世することもあるし、反対に味覚音痴の三代目だっていないことはない(このあっし、イダテンのゲンさんだって、お世辞にも良家の出とは言えねえからな、がはははは!)

だが、食をとりまく社会環境やシステムに関して言うと、「食は三代」というのはある意味、本当だろう。なんせマグロの切り身ひとつにしても、それが提供できるシステムには膨大な時間と費用が必要だからな。「食は一日にしてならず」ってことさね。

そう言ったら、その若社長――妙に納得していたな。

まあ、スイサンドンヤ・ドットコムさんは三代かかる食のシステムを、ITで供給できるフードショップだ。このシステムがさらに普及すると、本当に「食は三代」が昔話になっちまうかもしれないな。

平田ねぎのアマトリチャーナ♪ 赤い平田ねぎは肉との相性がバツグンです 

「食は三代」、その本当の意味って?

さて、今回はイタリアンの2回目、今回はイタリア料理の成り立ちを中心にお聞かせいたしやしょう。

俗に「ローマは一日にしてならず」と言うが――だからといって食文化の成熟に1000年の時間は必要ない――というのがあっしの持論だ。

それこそ食べるのが好きな世代が三代も続けば、その地域や国の料理は十分熟する。

実は世界の代表的な料理も、成熟されて現在の形になったのは意外なほど最近の話だ。

前にも話したように、イタリア料理のトマトは17世紀の大航海時代に、中南米からやってきたものだ。また、フランス料理も17世紀末から18世紀初頭、ルイ14世がイタリアンをベースに発達させてからだと言われている。

インドのカレーも、大航海時代にポルトガルから持ち込まれた料理法だし、四千年と思われている中華料理も、本当に発展したのは西太后の時代だから、150年そこそこのものだ。

そんな意味で、イタリアンが料理として成熟してきたのは、そんなに昔の話ではないとあっしは考えている。(もちろん、イタリア料理には何百年も前のレシピが、ちゃんと残ってはいるが、それだけではないってことなんだよ)。

ブリのカマと鯛のポテト添え

貧しさから生まれたイタリア料理

フレンチはルイ14世、中華は満漢全席の西太后――料理というのは一部の貴族や王様によって発展してきた側面がある。食というのは、お金をかけようと思うと、膨大な金額と手間ひまがかかるわけだが、昔、それが出来た人は一部の金持ちに限られたってことだろう。

ところが意外なことにイタリアンってえのは、貧しい農村・漁村の暮らしから生まれた料理が少なくない。

もっと正確に言うと、富裕層の料理と貧しい人々の料理が程よく融合されたのが、現在のイタリア料理と言えるだろう。このあたり、イタリア人がいかに食い意地が張った連中かってことを示しているわけさね。

イタリアも日本と同様、わりあい最近までは貧しかった。※1

たとえばイタリア北西部のリグーリア地方には、メスチューワという”混ぜ合わせ”を意味する豆料理がある。

これは、ひよこ豆と白インゲン、小麦を別々に茹でて塩味をつけて和えたものなんだが、これはもともと雑穀をかき集めてきただけの貧しい料理なんだ。だが、これは日本の雑炊にも通じるやさしい味の料理で、小麦のプチプチした食感と豆のほっこりした味わいがたまらない一皿さね。

北部から中部にかけてのイタリアには、雑穀料理が多い。
ニョッキのように小麦粉と卵、裏ごししたジャガイモを練り込んだ料理や、ポレンタなんていうトウモロコシの粉を牛乳とバターで溶いた、イタリア版もんじゃ焼きみたいな料理もある。

ポレンタは地方によっては蕎麦粉を用いる。蕎麦やイモってえのはご存じの通り、痩せた土地でも育つ、ある意味で貧者の食べ物といえる。

昔は家畜の餌に使うような雑穀を人間さまの食材に用いていたわけだが、時代が経つにつれ、高級レストランでも出すような料理へと進化していったわけだね。

(※1 筆記者注:北部イタリアは1950年代から70年頃にかけて、『ミラノの奇跡』と呼ばれる驚異的な経済発展を遂げた。南部イタリアはそこから取り残され、貧富の格差が開いていったのだが、それでも近年はそれが改善されつつあるという)。

地豚のポルチーニ煮+丸山さんちの羊+白菜の煮込み

イタリア人は農耕民族だった?

一方、イタリア南部は北部よりもさらに貧しかったが、ふりそそぐ太陽と、石灰質の山岳地のおかげでかえって豊かな農作物を生んだ。

もちろん、その当時に新参者のトマトなんてなかったろうけど、小麦やオリーブ、ブドウなんてえのは、ローマ時代の絵画や彫刻にも描かれているくらいで・・・命を育む重要な作物だったんだな。

ヨーロッパ人というと、ひとくくりに狩猟民族のように思われているが、それはドイツやイギリスのように、寒くて野菜が育たない地域の話だ。もともとイタリア半島の住民はローマ時代以前から農耕を中心に生活してきた経緯がある。

またローマ時代には牛をたくさん放牧していたものの、それを食べることは許されておらず、もっぱら農耕や酪農用として用いられていた。

飽食のローマ人――満腹になったあとも喉に羽を入れてもどし、そしてまた食べるという彼らイメージからすると、牛肉を食べなかったなんて、ちょっと意外な気がするけどな。

さて、ローマ時代からあったかどうかは定かでないが、現在のイタリアで小麦といえば、デュラム小麦が有名だ。

こいつらはイタリア半島の長靴の先っぽ――プーリアとレッジョ・カラーブリア地方――そしてシチリア島といった、乾いた山岳地域で収穫されるんだが、これがスパゲッティやマカロニをはじめとするパスタ類に最適なんだ。よくデュラム・セモリナ粉100%と表示されているのは、こいつのことだね。

デュラム小麦は俗にマカロニ小麦とも呼ばれ、柔軟なグルテン(小麦タンパク質、麩質とも言う)を豊富に含み、黄色味が強いのを特徴とする。

たいていのパスタが黄色いのは、卵を練り込んでいるだけじゃなくって、もとのデュラム小麦が黄色いからなんだ。

イタリア料理には欠かせないオリーブオイルの数々!

南イタリア、太陽のトマトくん!

もういっちょう、南イタリアの特産品といえば、「オー・ソレ・ミオ(おお、わが太陽よ)」とばかり、日の恵みを吸収したトマトくんだろう。

「ポンペイ最後の日」で知られる、ナポリ近郊のベスビオ火山のふもとには、サン・マルツァーノ地区というイタリアン・トマトの一大生産地がある。

地名に因んだサン・マルツァーノ種という長いトマトは(水煮缶に使われるもの)、水はけの良い火山灰が大好きなんだ。こいつらは水分も少なく、酸っぱいタネの部分も少ないんで、煮込む料理に向いてるんだな。

トマトってえ野菜は水や肥料を抑え、たっぷりのお日さまを浴びるさせると、なぜか濃厚で甘みの強いものができるんだ。サン・マルツァーノ種だけでなく、チェリートマトなど、ほかの種類などでもそれは同様だな。

このトマトにパスタとオリーブが加わると、「南イタリアの女王」とも言えるトマト・スパゲッティが出来上がりさね。 

イタリアでもサカナは体に良いぜ!

20年ほど前の話だが、イタリアで人口統計の調査をしたところ、所得水準が半分以下である南部の漁民たちの平均寿命が、イタリア内陸部の富裕層より10年以上長生きしていたという驚くべき結果が出たそうだ。

その食生活を仔細に調べたところ、南部の漁民がおもに食べていたのは魚介類に穀物と野菜・・・そしてわずかな肉で、使う油はオリーブオイルだった。

一方、内陸部の富裕層は肉中心のメニューに加えて、ラードやバターなどの動物性の油を使い、それに対して水産物や穀物、野菜などの割合は圧倒的に少なかったというんだ。

そこで南部の漁民の栄養バランスを調べてみたところ、それはそれは理想的なものだったそうだ。その調査をきっかけに、富裕層の食事などはずいぶん変わってきたという話も聞いたことがある。

イタリア料理の栄養バランスが良いのは、そういった背景があるからなんだろう。

よく粗食は長生きというが、そうではなく偏りのない腹八分目の食事ってえのが、きっと体に良いんだろう。

ともかくもお客さん、どこの国でもサカナってえのは体に良いってことさね!

珍しい鯛のお頭、キャビア添えです♪

フレンチもイタリアンから始まった

さて、イタリアンにはそのルーツに豪華な宮廷料理もあることを忘れちゃならねえ。

約7~800年前のレシピに「ボニファッチオ8世風タリアテッレのティンバッロ」というのがある(横文字の苦手なゲンさんだが、笑わねえでおくれよ)。

ボニファッチオ8世ってえのは、世に言うローマ教皇だ。きっと教皇さまのお好きなメニューだったんだろうな。

タリアテッレというのは、イタリア風のきしめんで、平たくコシがあるのが特徴で、クリームやホワイトソースによく合うパスタだ。

ティンバッロってえのはさまざまな食材をパスタ生地で包んで、それを洗面器状の型にいれて焼くという、ローマの郷土料理で・・・何でもオーケストラで使う太鼓、ティンパニーの形から名前が来ているらしい。

8世さまの料理は、まずティンパニーの型にパスタ生地を敷いて、その上に生ハムを敷き詰める。そこにタリアテッレにトリュフと野菜、ミートボールを和えたものを入れ、そいつをオーブンで焼くという、当時としては何とも手のこんだ料理だ。

こうしたレシピを編み出したコックさんたちは、その後カトリーヌ・デ・メディチとか言うわがまま女に連れられて、おフランスに渡ったそうだ。いわゆる貴族の嫁入りってヤツだが、そのお嬢さまと一緒に、現在のフランス料理のルーツが伝わったというお話さ。

これも珍しい亀の手のオリーブオイル和え!

ローマの魚醤、ガルムの味やいかに?

おしまいに、ローマ時代の調味料についてお話しよう。

当時、主に使われていたのは、ワインビネガー、ハチミツ・・・そしてガルムだ。ガルムというのは、何度かお話したことがあったと思うが、いわゆる魚醤のことだ。いわば、タイのナンプラー、ベトナムのニョクマム、日本で言うしょっつる、いしりの親戚だな。

魚醤ってえのは旨味のカタマリと言って良いだろう。そのためかラーメンなどのかくし味に使われることが多い。

ガルムの場合、大きな瓶にアンチョビー(イワシ)と塩を交互に重ねて発酵させ、天日にさらした上澄み液を使ったという記録があるそうだ。古代ローマ人は何にでもガルムを使ったらしい。ちょうど日本人が醤油や味噌を使うようにかけたんだろうな。

11世紀の記録を最後に、なぜかこの調味料は姿を消してしまうんだが、最近になって本国イタリアでは、南部を中心にガルムを使った料理を出す店が増えてきた。

日本でも銀座6丁目にあるイゾリーナという店で、ガルムを使ったパスタが楽しめる。上澄み液を使っているためか、しょっつるはもちろん、ナンプラーやニョクマムよりさらに淡白な味だ。この店はナポリ風のピッツァが旨いんで、合わせて試してみてはいかがかい?

さて、暑くなってきやがった。こんな時期には白身魚を冷えた白葡萄酒でやっつけるのもわるくねえ。

じゃあ、お客さん! 次回をお楽しみにな!

マンマミーア・イタリアンーと来たもんだ! 
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別のエピソードは医食同源で HOME

「法王の帽子」を意味するドルチェ、ズコットです♪

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木鶏白鵬、遠藤に嫉妬?

2015-01-17 11:11:06 | Weblog

豊真将関引退。

いや~、残念、さびしい!
もう「豊真将、行きマショー!」も言えません(そこかよ)。

稽古熱心、真面目で礼儀正しい豊真将関。
こういう人が親方になったら、強いだけでなく、礼節を重んじる弟子も生まれるに違いありません。

豊真将、本当にお疲れ様でした。

さて、礼節といえば昨日の白鵬vs遠藤の相撲

大鵬の記録を抜こうという優勝33回がかかる場所で、あれはいけませんね。
いつものことなんで、まあ今さらという感じではありますが(笑)。

見ての通り、すごい数の懸賞金に館内は、ものすごい遠藤コール。
動画を見ると、遠藤もちょっと当惑ぎみです。
日馬富士相手の時もそうですが、ああいう応援は相手に火をつけるようなもの。

それ以前に、立ち合いの呼吸が何より重要な大相撲において、集中力を乱す手拍子やコールはいくら人気力士が土俵に上がった時でも控えてほしいもの。ゴルフのショットの時に手拍子で応援するのと同じことです。

もちろん、だからと言っていきなり張る白鵬も33回の優勝がかかる大横綱の相撲じゃありません。

先日の宝富士相手の相撲に比べると対象的な相撲でした。

めきめき力をつけてきている地味に強い宝富士ですが、あの相撲ではまさに一蹴。いや~、さすがに白鵬強いなあと思いましたが、昨日の遠藤相手の相撲、一昨日の勢相手の相撲を見る限りでは、必ずしも盤石ではないように思えました。

テレビ中継ではしうへい氏が「嫉妬でしょう」みたいな発言をして、それはそうかなと思いましたが、それだけでなく、白鵬自身そんなに調子が良くないのかもしれません。

ケガが少ないって言ったって、どこかしらあるだろうしねえ。

まあ、でも大鵬の記録は現実に抜ける段階に来てるとはいえ、カッとする相撲で「双葉山 木鶏」は如何なものか。

とはいえ、ここはわれらが稀勢の里にもチャンスが出てきたと言えるかもしれません。

ただ、昨日は勢相手に危ない場面も何度かあって、押し出す時もきせにしては珍しいダメ押しぎみの突き。まあ、あれを突いておかなかったら、危なかったかもしれません。一瞬戸惑って突いたようにも見えました。

今日は負けている逸ノ城戦。
見られるかどうかは微妙なんですが、それでも心の中で応援しないとね~!

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きせ完勝!~またも高安関を勝たせちゃいました♪

2015-01-16 11:05:13 | Weblog

昨日は花風社さんの芋本スタッフ、版元+著者+デザイナー+イラストレーター4人がそろって国技館に大相撲観戦に行きました♪

降りしきる雨の中、チケットをもってもぎりに向かうと、どこかで見た顔。

あれれ、もしかしたら鶴さんこと田子ノ浦親方??
エンギが良いけど、かなり太られたご様子で、最初わかりませんでした。

大抵のおすもうさんは引退すると痩せるんですけど、中には先代の鳴戸親方みたいに現役の時より大きくなる人もいます。
田子ノ浦親方、たぶん苦労太りなんじゃないかなあ。

今回はお酒とつまみの持ち込みは少なめというリクエスト。
ビールは1人1缶(YonaYona、インドの青鬼、水曜日のネコ)。

芋本スタッフが集まったので芋水、薩摩の桜島を持ち込みました♪

氷と水を買っていったら、あ@花さんに「酒飲みはマメよね~」と言われましたが、当然です。ホントはお湯を持って行こうと思ったのですが、それは手間がかかりすぎるので断念。 ロックと水割りで勘弁してあげることに。

この日は好取組みが目白押しでしたが、私たちのメインイベントは何と言っても、稀勢の里vs碧山と高安vs逸ノ城。

特にきせ関は最近、碧山を苦手としていて分が良くありません。

これ、テレビ中継だと何度も稀勢の里が碧山に負けた映像を見せられ、あーだこうだ言うから、すごい緊張するんですけど、現場で見る相撲というのは不思議なほどドキドキしません。

まずは高安関の相手は、あの怪物・逸ノ城。

そこでわたしは、まだ高安関が幕下にいた5年前のように、「高安! 前に出ろ、前だ前だ!」と、通るだけが取り柄の声で応援しましたら、あーら不思議。

立ち合い、良い当たりをした高安関は見る見る逸ノ城を土俵から押し出してしまいました

「やった! いいぞ、高安うううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!」

高安の取り組みのすぐ後は、われらが稀勢の里の登場。

「稀勢の里おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうおおおおおおおおおおうおうおうおうおうおうおうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

私たちの応援が効いたのか、きせ関は今までの苦手ぶりが何だったのかというくらい。立ち合いは上々、一度押して碧山こらえるも、さらに前に前に出て完勝です。

「やった、「稀勢の里おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

そして、全員でハイタッチ(狂喜乱舞していたのは、うち2名ですが)♪

栗本さんに座布団投げを経験させたかった私たちですが、残念ながら白鵬も際どい相撲を制し、はるま完勝、鶴竜も照の富士相手に危ないながら横綱の意地を見せました。

それにしても、ひいき力士がここまで気持ち良く勝ってくれたのは、大相撲観戦に来て久しぶりです。

帰りは、最近終わるといつも寄る、両国駅前の花の舞で一杯。

個室に案内され、相撲談義や芋本についての四方山話に花が咲きます。

終わって、個室を出ると何と部屋の前には稀勢の里の手形が飾られているではありませんか。

あ、コイツは春から縁起が良いや~!

今年はじめての相撲記事でしたが、これから少し多めに書くつもりですので、よろしくお願いします!

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