小暮満寿雄 Art Blog

ダジャレbotと間違われますが、本職は赤坂在住の画家です。作品の他お相撲、食やポリティカルな話も多し。右翼ではありません

海洋大学 柔道部ポスター・2018年バージョンです!

2018-03-31 09:02:54 | Weblog

昨日は花風社さんのイラストをUPさせたあと、ボランティアの仕事で海洋大学 柔道部ポスターを作りました。基本、私はギャラの出ない仕事はしないのですが、長年、火曜会柔道の稽古場にさせてもらっているため、出身大ではないのですが逆に買って出た次第です。

昨今は武道系の部活はどこも人が集まらず、バンカラで有名だった水産大学も、東京海洋大学(Tokyo Marine Univercity)に変更してからは、すっかり様変わり。

一昨年は部員が入らなかったため、柔道部がなくなっては大変と、私がポスターを描くことにしたわけです。

はたして部員が大挙して入ってきたのは良いのですが、その大半は外国からの留学生。4年いてくれれば良いのですが、半年くらいの短期留学生が中心でした。

外国人の稽古参加は大歓迎なのですが、やはり4年いてくれる学生が大勢ほしいと、今年は少しバージョンアップをしたわけです。

▼で、こちらが昨年のポスター。いっぱい入ってくれると良いけどなあ♪
あ、もちろん外国人短期留学生も大歓迎ですが(笑)。

 
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また断水になりました!

2018-03-27 16:54:40 | Weblog

今日のお昼のこと。

いつものように冷蔵庫にあるものでご飯を食べようと蛇口をひねったら、あららら!お正月の時と同様に水が出ません・・。

また断水か、困ったもんだと、お隣に聞いてみたらタンクの掃除で16:00まで水が止まるというのです。こないだみたいなポンプの故障じゃないのは良かったけど、いつもは必ずチェックしてる回覧板を見落としていたのでしょう。

今日に限って風呂の水も抜いてしまっています。

仕方ないので……と言っては失礼ですが、昼は近所の中華屋さん桃太郎に行きました。ここは美味しいのですが、本日はボリュームのあるメニューではなく、ちょっと控えめに炒飯を頂きました。

食べ過ぎて、トイレに行きたくなったらイヤですからね♪

さて、本日晴天なれど、今週締め切りの仕事があることもあって一旦は家に戻ります。駅前のタリーズなどで仕事を……とも思ったけど、材料持ち出したりするのが面倒だし、ネットなどの環境が整っておりません。

やはり家で作業ですね。

あと2時間、早く水が出てくんないかな。いや〜、震災なんかで水が止まったらエラいこったな。なんてことをFacebookにUPしたら、鬼よりコワいクライアントさんから

「水なんて二時間くらいなくたって死なないわよ。さあ、仕事仕事!」やて。

「言い訳通じるクライアントじゃないので、お仕事してますです、はい」

と返事しておきました(笑)。

やがてキッチンから水滴の垂れる音がしたので、はたして蛇口からは元通り水がドバドバ出てまいりました。

いや〜、たった二時間三時間水がないだけで、またもけっこうな騒ぎ。
震災があった時の予行演習みたいですが、できれば演習だけで済んでしまいたいものだと思った次第です。

 
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御徒町のインド・ベジタリアン料理、ヴェジハーブ・サーガは絶品です!

2018-03-25 11:33:48 | Weblog

こちらは野菜ボールのカレー、マライ・コフタです♪

昨日は御徒町のインド・ベジタリアン料理、ヴェジハーブ・サーガでランチをいたしました。

御徒町という場所柄もあって、ここは不殺生を旨とするジャイナ教の宝石商店主が、在日インド人のためのお店です。まったくインスタ映えしませんが、こちらのベジタリアン料理はまさに絶品♪

平日はミールスのプレートもやっているのですが、ここはアラカルトで色々頼むのがベストですね。▲こちらはナスのカレー。こちらも絶品♪

ジャイナ教は仏教発祥と同じ頃、約2600年前にバラモン教から分派した宗教です。
不殺生を旨とするため、農業も許されず(鍬で虫を殺すこともあるので)、主に商業で生計を立てて成功してる人が多いのが特徴。

商業だって人を殺すこともあるでしょうが、そこは言いっこなし(笑)。
信用されているため、指折りのインド財閥がいることで知られています。

当然、アルコールも禁止なので、わたしはディナーに来たことはなく、いつもランチでゆっくり食事をします。

▲こちらはインドのチーズ、パニールのカレー。トマトソース味でした。

この日は中年3名で男子ご飯。たまにヤローばかり、アルコール抜きの食事というのもわるくありません。

帰りは上野吉池で食材をごっそり買い込んで帰りました。

本日はこれから家内と花見です♪

 
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2017年「最大の素数」を目のあたりにしてびっくり!〜素数・引き出物バージョンを作ります!

2018-03-20 12:43:10 | Weblog

昨日の夕方、母の書道展カタログの制作をお願いしに、早稲田にある出版社・虹色社(にじいろしゃ)さんに行きました。

こちらは主に小ロットの発行で書籍を発行している出版社ですが、ご存知の方もいらっしゃるように、メルセンヌ素数という2017年までに見つかった「最大の素数」を書籍にしたことで有名になりました。
Facebookでは「文字が小さ過ぎて数字が見えない」「読めない」という声が大でしたが、実際に本物を目の前にすると、予想以上に見えないし読めない(笑)。
びっしり印刷された数字が200万桁以上、延々700ページ以上にわたって掲載されており、その本の重量は何と1.2kgはまさに圧巻!▲こちらが見開きにした状態です。

これが、現在わかっている最大の素数かと、そのボリュームを目の前にただただ圧倒され、さながら宇宙の情報が集められているような本に仕上がっていました。

ただ、この本。凄いことは凄いんだけど、いったい何の役に立つのかわかりません。

それなのに、この「最大の素数」。実はすごく売れていて、台湾やスペインなどからもオファーがあって、印刷が追いつかない状態だそうです。買った人が何に使うのか、この本を企画制作した山口さんにもよくわからないそうですが(笑)。

最後の数字は「1」で終わっていて、この数字が「2」とか「4」とかの偶数だと、今までの数字の羅列がすべて意味のないもののなってしまうというのが、さらに凄い(笑)!

さて、虹色社の山口和男代表は大学時代の同級生で、同じアトリエで絵を描いていた友人です。久しぶりに会ったということで、仕事を発注したあとは、高田馬場の焼き鳥さんで一杯♪

仕事の話や大学時代の同級生がどうしてるなどの四方山話に花が咲きましたが、その中で「2017年最大の素数」を、」結婚式の引き出物にお買い上げになったお客さんがいる、という話題が出ました。

「なんせ、”最大の素数”だろ。ぜったい割り切れないって意味で縁起が良いわけなんだそうだよ」

「だったら、いっそ引き出物用に水引のイラスト入れたらどう? イラストは前に私が本のカバー絵に描いたものがあって、その出版社の社長に許可もらったら、すぐに使えるよ」

「じゃあ、やろうか」

そんな軽いノリでしたが、”最大の素数・引き出物バージョン”が虹色社さんから出されることになりそうです。小ロットで簡単に出来るしね。

売れるかどうかはわかりませんが、発売の際は拙ブログでも発表いたします。
まあこういう遊びはちょっと楽しいかな。

水引のデザインの出どころ、いずれ公開いたしますが、わかる人はもうわかっているかもしれませんね(笑)♪

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「15時17分、パリ行き」見て来ました!

2018-03-15 13:57:22 | Weblog

「15時17分、パリ行き」見て来ました。

まったくの予備知識なしにに見たのですが、いや、素晴らしいの一言でした!
86歳(制作時)の老境に入ったイーストウッド監督ですが、映画という道を突き詰めていくと、ここまでの境地に達するのかと、さらに尊敬の念を深くした次第です。

映画はテロリスト相手の実話を元にしたアクション映画というわけではありません。テロを阻止して、負傷者した乗客を救った3人の若者の生い立ちを、淡々と追いかけたものです。

イーストウッド作品は「ミリオンダラー・ベイビー」や「ミスティック・リバー」のような、人間の暗部を掘り下げた作品と、「ハドソン川の奇跡」や「インビクタス」のような、人生に肯定的な作品に分かれますが、もちろん本作は後者の方に属します。

何が素晴らしいって、作品に「我の主張」がないことで、そのためにまったくといって良いほどよどみもないことであります。

作り手というのは好むと好まざるにかかわらず、作品を手がける時に「自分」というものを出していきます。自分の作品を、こう見せたい。こう評価されたい。
いや、それがまったくないのですね。

もちろん、現在87歳という年齢になり、充分以上に名声も成功も得たイーストウッド監督ですから、これ以上ほしいものはないのかもしれませんが、それにしても、この映画の透明感には驚かざるを得ません。

いや、60年以上もの間、映画に関わり作品に出続け作り続けていくと、ここまで来るのかと思いました。

映画を見終わってエンドタイトルを見ると、3人の若者の名前と俳優の名前が同じ。
名前が同じ人を使ったのかと思ったら、テロを阻止した3人ご本人が主役を務めているのにびっくり!

負傷者も同じ人で、苦しんでいる姿は演技というより、自分の実際の体験を再現しているのですね。

それにしても3人が過ごしたクリスチャン・スクールの教育が酷いのにはびっくり。
落ち着きがないと、勝手に発達障害の烙印を押して薬を飲ませようとしたり、管理しやすいよう校則原理主義だったりと、これならまだ日本の校則の方がマシかなと思えるところもしばしば。

「神の思し召しです」

「そんな神ならいらないわよ!」

怒る母親の気持ちがよくわかります。

ちなみに足を運んだ劇場は上野広小路に出来たパルコ7階のシネコン。

新しいだけに椅子といい、音といい、素晴らしい。
さして広くないスペースにけっこうな大画面で、傾斜が高いので前の人の頭も気になりません。

一度、ぜひご覧くださいませ。

ちなみにこの写真は昨年行った、イタリアはローマとベネチアのもの。
映画の中で出てきますので、ロードムービーとしてもお楽しみ頂けます♪

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東京日語学院 「荒木理事長の肖像」が完成しました!

2018-03-14 08:40:03 | Weblog

一昨日はお世話になっている東京日語学院の卒業式、中国やベトナム、ロシアなどから日本語留学に来たおよそ80名を送り出す会に出席しました。

昨年10月頃に荒木理事長の肖像画を頼まれていたのですが、気乗りがせずに、そのままペンディング。気乗りしないから描かないというほど、売れてる絵描きでないくせに生意気な話ですが、締切日が明確でない仕事は、どうも先延ばしになるわるいクセが私にあるようです。

それというのも、本人を目の前にして描く線画の似顔絵と違って、油彩で本格的に描く肖像画というのは、描けば描くほど画面が平坦になり、似なくなっていく傾向があるからです。

荒木理事長のお顔は何枚かスケッチはしたものの、似せて描いたハズですが(笑)、あまりどれもご本人は満足されなかったようでした。
そこで何度か、お会いする度に横顔から正面、本人が意識しない瞬間などを何10枚も撮影し、それを元に描き起こしていったのですが、どうもピンと来なかったので、数ヶ月放置するありさまに。

肖像画を描く場合、最近の傾向で多いのが写真を撮影して、それをトレースして描いていく方法があります。

これは技術のある人がやると、ある程度確実に似ます。

でも、荒木理事長のように頭のハチが大きく奥行きのある人を描く場合、それだと平面的にペッタリしてしまうし、何より肖像画で一番大切な人柄みたいなものは表現できません。

そこで卒業式の案内が来た段階で、その場で披露することを思いつき、作業を開始。
理事長にお電話し、そのことを伝えると独特の茨城なまりをまじえて
「 自分の肖像画を卒業式に披露するのは恥ずかしいよ。それより、最近遊びに来ないじゃない。また遊びに来なさいよ」とのお言葉。

何とか卒業式に合わせて、絵をお渡しする約束をとりつけたあと、仕上げにかかると、あーら不思議!
荒木理事長の声を頭の中で反芻させながら、口の周り、目元など描き進めていくと、絵がススムじゃありませんか♡

人の声は顔や頭、体に反響して出ますから、不思議とそうなるのですね。
理事長の声が聞こえるように、頭に浮かべながら描き進め、なるべくご本人がいるよう描いていき、ようやく納得いくカタチに仕上げていったのです。

さて、お気に召して頂けるかどうかドキドキ……。

最初は「照れくさい」とおっしゃっていた理事長ですが、絵を一目見るなりお気に召したようで、懇親会のお客さまに見せて歩いてくれました。
顧客の喜びは、まさに絵描き冥利に尽きます。

たまたまでしたが、ネクタイの柄とスーツの色、バッジの位置も示し合わせたように一緒だったのも、お祝いの席に合わせたようでした。

↑ 上の絵は刻印だけのもの。日付とサインを入れ、額装したものがこちらです↓

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「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝展」見に行きました!

2018-03-11 08:31:21 | Weblog

「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝展」、見に行きました!……と言っても、仁和寺展を見終わったあと、同じ東京国立博物館の表慶館で開催されていたので、ついでと言っては申し訳ありませんが見に行った次第です。

もっとも、仁和寺展を見終わったのが12時半。腹が減っては戦ができぬと、博物館内に1軒しかなホテル・オークラ直営のレストランで五目そばを食べてからリトライいたしました。

さすがホテル・オークラ、こういう博物館内にあるレストランとしては及第点以上ですね。雨の降りしきる中、暖かい五目そばは有難かったです。

ただ、場内混雑で30分待ち、携帯電話の番号を入力して順番待ちを知らせるというシステムには、もう少し何とかならんかな。また、一度、博物館を出ると館内に入れないというのも考えもの。ルーヴル並みに館内の飲食店を充実させろとは要求しませんが、もう1軒くらいレストラン入れるとか、 一度出ても日付のスタンプ推せば入れるとか、やりようはあるはずです。

常設や特別展などを、まともに全部見たら1日かかる博物館だけに、お役所対応は考えものと思いました。

それはさておき、常設では比較的時間をかけずに見られる表慶館ですが、さすがはオイルマネーのサウジアラビア提供の展覧会。その充実度は大したものです。

私が学生だった時分、教科書では四大文明と言って、エジプト、メソポタミア、インダス、黄河が取り上げらえていましたが、現在ではそれ以外に多くの古代文明があったことが知られています。

それにしてもメソポタミアのチグリス、ユーフラテス川近くのアラビア半島に、これだけの文明があったとは驚きだなあ!

カルヤト・アルファーウとか、リフヤーン人とか、初めて聞く地名や人種の名前が出てくるのもびっくり。イスラム教以前の遺跡は、以前に南イタリアやギリシャ、トルコの博物館で見た遺跡とそっくりなものが多々あり、アラビア半島と地中海の間に交易があったことを窺わせます。

↑ そして圧巻はこちら、イスラム教の聖地メッカにあるカァバ神殿に使われていた扉です。1936年までこの扉だったそうですが、いや、その神々しいこと!

しかしながら、仁和寺展を見たあとでカァバ神殿の扉や、古いコーランなどの展示を見ると、わが国の歴史とはまったく異なった思考回路の人たちなことを強く感じました。やはり砂漠の民と日本人では考えていることが同じはずはありませんものね。

余談ながら、メッカには「マッカ(メッカ)」。
コーランには「クルアーン(コーラン)」という但し書きが書いてあり、あちらの正しい発音に近いのは、そちらだということがわかりました。

今の日本人にマッカとかクルアーンと言っても何だかわかりませんものね。

こちら「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝展」は5月13日まで。
特別展を見たあと、余力のある方はぜひご覧くださいませ。

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「仁和寺と御室派のみほとけ展」見て来ました!

2018-03-09 12:14:17 | Weblog

「仁和寺と御室派のみほとけ」展、見て来ました。
降りしきる雨の中、開場10分前の9時20分に到着。並ぶこともなく、難なく入れたものの、その後でワラワラと入ってきたお客さんで激混み。

見終わったのが12時半と、たっぷり3時間の鑑賞を堪能いたしました。

そもそも神道の元締めである天皇の一族が、仏教の特別な宗派である、密教の阿闍梨(あじゃり・密教で特別な修行を積んだ高僧、指導者のこと)になっていたというのが驚きでした。

仁和四年(886)、光孝天皇によって建立を発願され、次代の宇多天皇によって完成されたそうですが、歴代天皇の残した書が能筆なのが素晴らしい。特にかの後醍醐天皇による宸翰(しんかん・天皇自筆の書)は実に見事でした。

普段の展覧会だと素通りしてしまう書の展示ですが、空海の直筆などは、読めなくとも興味津々。「読めない」とは言っても、何となく漢字の意味はわかるので、それなりに面白いものです。

密教の真骨頂、マンダラの展示もお見事!

着色によって完成されたものや、筆でサササと描いたものなど、さまざまなマンダラが並べられていましたが、蟹座や射手座などの絵を西洋占星術と同じ、同心円状に描かれた鎌倉時代のマンダラもあって、そちらも興味津々でした。

仁和寺はほかのお寺と同じく、応仁の乱で灰燼と化したようですが、その時に持ち出せるものは持ち出したようですね。室町時代以前の書やマンダラなどが、所狭しと展示されていたのは、そんなこともあったのだと思います。

圧巻は何といっても、第二会場に展示されていた仏像の数々。

こちらは残念ながら、応仁の乱以前に仁和寺にあったものは、さすがに持ち出せなかったのでしょう。文字通り、御室派(おむろは)と呼ばれる、仁和寺一帯の一派におさめられている御仏ですが、それはそれは見事なものばかり。

白眉はやはり、葛井寺(ふじいでら)所蔵の千手観音さまですが、実際に腕が千本ある千手観音はこれだけだとか。ほかにも唐招提寺の千手観音も千本腕があったと言いますが、現在は953本だそうで、大抵は42本の腕に集約されているようです。

千本ある手の平には、それぞれ目が描かれていて、水木しげる先生の「妖怪・手の目」はこのあたりからの出典かもしれません。

葛井寺の十一面千手観音さまのお顔ですが、こちらは意外な困り顔。
写真を見ても、この困ったような不思議な表情はぜったいわからないので、一見の勝ちがあると思います。

実に素晴らしい展覧会ではありましたが、ひとつだけ残念だったのが、見に来たお客さん……それも年配の方のマナーがいまひとつだったことでしょうか。

写真にある江戸時代に作られた千手観音とその脇侍たちの群像は、撮影可・フラッシュ不可のエリアでしたが、そこでバチバチフラッシュを焚いてる人の多いこと。

また場内で電話をかけてる人もいたり、ガンガンぶつかってくる人など、どれもけっこうな高齢の方が多いのには難義しました。

先日、「なんでも鑑定団」に95才の男性が出ていて、自分で「運転がうまい」と自慢しているのに呆れたところです。お年寄りだからといって若者をひき殺して良いはずはなく、案の定、100万円と意気込んでいた、その方のお品は200円とか2000円に終わりました。

みほとけを見るのであれば、それなりの気持ちで見てほしいもの。
電話をかけてる方にはさすがに注意しましたが、それよりは遠からず同じ年齢を迎える自分がそうならないよう、気をつけたいものだと思いました。

「仁和寺と御室派のみほとけ展」は明後日まで。大混雑が予想されるので、行かれる方はそれなりの覚悟を持って行くことをオススメいたします。

 
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港区副議長室に拙画「アチャールくんの宇宙編」が飾られます!

2018-03-05 14:30:59 | Weblog

アチャールくんのスピンオフ作品を七戸港区議にお買い上げ頂きました♪
港区副議長室の壁を飾る予定だそうで、嬉しくも光栄なお話です。飾られたところを、今度見に行き、ブログアップしなといけませんね。

何でも七戸区議のお母さまが、アチャールくんのファンだそうで、青森のご実家にはいくつものアチャールくん作品が飾られているのですが(すべて区議の自費です、公費ではありません!)、今回は港区副議長室に飾る予定とのこと。

実はこちらの作品は、実は拙ホームページに掲載されている「アチャールくん/血の女神〜カーリーブラッド」の最初のページを見ると載っています。

拙著「インドのアチャールくん」のスピンオフした作品ですので、お楽しみ頂けると嬉しく存じます。

七戸区議のますますのご活躍を祈って、アチャールくんが応援してくれるかもしれません。毎度ありがとうございました♡

 
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「プラド美術館展」〜カルロスくんに会ってきました!

2018-03-04 12:23:11 | Weblog

昨日は桜が僅かに咲きほころぶ中、「プラド美術館展〜ベラスケスの絵画と栄光」を見てきました。

ベラスケスは自分にとって最も尊敬する画家のひとり。及川ミッチーが語る、”ベラスケス7点が一挙来日、これは事件です”という広告文句は、大げさではなく、まさしくその通りと言えましょう。

でも、大混雑を予想してネットを覗いてみたところ、思ったほどではなさそう。展覧会も後半の方が込む傾向があるので、午後2時半くらいに行ってみると、先日行った「ルドルフ二世の驚異の世界展」より混雑具合はおだやかでした。

みなさま、今が狙い目です。行きましょう!
ベラスケス一挙7点は、わが国で二度と見られることはないからです。

プラド美術館といえば、西洋絵画史上の最高傑作と呼ばれる、ベラスケスのラス・メニーナス(Las Meninas/女官たち)をはじめ、彼の現存する作品の4割を所属することで知られます。

私が子供の時分には、やはり同じプラドからゴヤの「着衣のマハ」「裸のマハ」が来て、当時、朝日新聞掲載注だったマンガ・フジ三太郎のネタにもなるほど話題になったものですが、今回のベラスケス7点はそれ以上の「事件」にも関わらず、ほかの展覧会の方が混んでいるようですね。

日本では、まだベラスケスの真価がそれほど知られていないということでしょうか。

それというのもベラスケスというその人が、ゴヤとかゴッホ、ゴーギャン、カラバッジョといった波乱の人生のエピソードが少ないからかもしれません。

↓ こちら拙著「堪能ルーヴル」から、ベラスケスのエピソードを描いたマンガです。

そう。この人は西洋絵画史上、もっとも宮廷画家として成功し傑作を残したということで、フランドルのルーベンスと双璧の人だからです。
ルーベンスの作品も本展覧会で数点展示されています。ベラスケスより先輩にあたり、彼に影響を与えた人でもあるので、合わせて楽しむと良いでしょう。

ルーベンスが膨大な作品数を全ヨーロッパに残しているのに対し、ベラスケスはその業績とは裏腹に作品数はさほど多くありません。フェルメールほど寡作ではありませんが、古今東西の巨匠の中では寡作と言って差し支えないと思います。

それというのも、ベラスケスは宮廷画家として成功したにも関わらず、その宮廷内の公務に多忙だったことが挙げられるでしょう。宮廷内の建築プロデュースや他のアーチストのチョイス、加えて細々した事務仕事などを一手に引き受けていたそうで、そちらに時間が裂かれて、作品数が減ったようです。

ルーベンスもフランドルの外務大臣を兼任していて多忙でしたが、この人は弟子に仕事を分担させて、さながら、さいとうたかをプロダクションの「ゴルゴ13」のような分業制を敷いていたのに比べ、ベラスケスの筆はほかの弟子に真似できないものだったのでしょう。

多くの弟子を使いこなすタイプの画家ではなかったようです。

後に印象派の点描の先駆けとなった、ざっくりした筆さばきは、近くで見ると何だかわからないのに、遠く離れると布や甲冑などがリアルに描かれているように見える、その卓越した技術は、他人にはぜったい真似できません。

さらにそれはベラスケスの筆が早かったことをも同時に物語っていて、多忙なスケジュールの合間を見て描いていたことが伺えます。

ベラスケスの凄いところは肖像画を描く上で、その人格までも描き切ってしまうことでしょう。本展覧会では来ていませんが、「イノケンティウス10世の肖像」に代表されるように、その人の内面までも描いてしまう凄さですね。

そういう意味では、ローマ法王イノケンティウス10世に比べると、展示されているフィリッペ4世はベラスケス同様、穏やかな人格者だったことが伺えます。

展覧会の白眉は、何と言っても「バルタザール・カルロス皇太子の騎馬像」でしょう。静謐な筆さばきから、その人柄を伺えますが、バックの青空の雲はダリの絵の雲と同じ。スペインの空なのですね♪

もちろん展覧会の見どころはベラスケスばかりではありません。

リベーラやムリーリョ、エル・グレコといったスペイン絵画の巨匠の作品や、ヤン・ブリューゲルなどのフランドル絵画、ティツィアーノやティントレットといったイタリア絵画も多数来ています。

それにしてもスペイン絵画というのは、お国のイメージとは背反して、ほかの西洋絵画に比べてあっさり目です。

またリアリズムに徹して、描き込みもくどくなく(西洋絵画・当社比)、見ていてそれほど疲労感に教われることがありません。

「プラド美術館展〜ベラスケスの絵画と栄光」は5月27日まで。
日本では二度と見られないベラスケスとその時代の画家の展覧会、ぜひ足をお運びくださいませ!

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マウリツィオ・ポリーニの「ベートーベン ピアノソナタ全集」が凄い!

2018-03-01 09:39:44 | Weblog

ちょっと前に購入したマウリツィオ・ポリーニの「ベートーベン ピアノソナタ全集」ですが、これが何度聴いても飽きなくて凄い! かの大ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニが30数年にわたって録音したベートーベンのピアノソナタ全曲です。

バッハの平均律クラーヴィア曲集が旧約聖書なら、ベートーベンのピアノソナタは新約聖書だという、わけのわからない比較をされる本作ですが、個人的なことを言えばベートーベンのピアノソナタ全集は節目節目の時に聴き込んでいました。

22年前、フリーランスになった時には、アルフレート・ブレンデルの全集を聴いていたし、その次の節目にはフルードリッヒ・グルダのものを聴き込んでいました(どちらも素晴らしい)♪

今が自分にとって節目かはわかりませんが、ベートーベンのピアノソナタは、聞くほどに何かをうったえ教えてくれる気がします。

発売された当時はあまりに評判だったポリーニのベートーベン ピアノソナタ全集、しばらく買わずに様子見していましたが、昨年の新婚旅行後に購入し、聴いてみてしばらくは言葉を失う素晴らしさでした。

こちらはベートーベンとまったく関係ない、るるぶ港区に掲載された赤坂の絵地図。額装してお嫁に行きます♪

ポリーニといえばショパンの演奏などで、かのヴィラデミール・アシュケナージと双璧と、吉田秀和先生に絶賛されたピアニストで、私も学生時代にヘビロテをしていて、生演奏も何度か聴いたことがありました。

アシュケナージがピアニスト以外にも指揮や音楽プロデュースなど、多方面で活躍っしている一方で、ポリーニはピアノの求道者的存在として、違った音楽家になっていった気がします。

アシュケナージの国籍がロシアで、ポリーニがイタリアということで、国のイメージからすると真逆な感じなのが面白いところ。

運動オンチの黒人、正直者の中国人、センスの悪いフランス人、冗談が言えない大阪人がいるように、ポリーニは無口なイタリア人らしいですね。
若いうちにショパンコンクールで優勝するも、そのあとコンサート活動を一切せず、10年くらい音楽家としての研鑽を積んでいたというのが、この人らしいところです。

ポリーニの「ベートーベン ピアノソナタ全集」のどこが凄いって、それは演奏技術とか、音の美しさなどは当たり前に凄いのですが、聴くほどにベートーベンが何を音楽で言いたかったが伝わってくることです。

森を散歩するベートーベンの姿、星空を眺めるベートーベンが思い浮かぶとでも言いましょうか。

私にベートーベンが言いたかったことがわかるとは言いませんが、楽聖はきっとこの世界全体、宇宙を表現したかったのではないかと思います。もっともすべてのアートは、そんな意味を持っているのではありますが。

うまく言語化できませんが、言語化できないのが音楽でもあるので、興味のある方は百聞は一聴に如かずで、ぜひ一聴をオススメいたします。

↓ アークヒルズのマルシェで安く購入したプチ白菜で、作ってもらったステーキです。フライパンでステーキにした白菜に、バターとクルミの濃厚なソースを和えるだけですが、野菜高の今の時期では贅沢品になりますね。でも、早く野菜が安くならないかなあ。

 
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