津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■度支彙凾(2)

2017-10-09 08:59:45 | 史料

 四
  明和五年御倹約御達
 御勝手向之儀追々何れも承及候通、先年御手傳之御入用金莫大之事ニて其以來甚御跡操ニ相成候上、其後も御物
 入之儀相續彌以御不足ニ相成候、去年以來年限を以諸向え御省略筋被及御断、彼是色々と被仰付候得とも御償ニ
 行届不申、只今之通被押移候ては遂年御不足相重り、後年難相通程之御勝手向ニ成行可申哉、依之重疊被盡御僉
 義、今年より五ヶ年中上々様御分料をも減、其外自他共此上之御省略を以右御不足償被仰付御積ニて、御家中手
 取米之儀寶暦八年被仰付置候通多ク之御損毛無之候得者不被減筈ニて、既ニ御手傳御物入以來も色々御才覺等を
 以其通
被仰付置程之儀ニ候得共、五ヶ年中は別紙書附之通可被仰付置候、何れも勝手向不如意之上、彌以可為難
 儀と千萬御気毒ニ被思召上候得共、所詮只今之通ニては御不足償之期も無各別之仕法被仰付、御積前之年限中故
 不被得止事減少被仰付候、勿論六ケ年目巳暮手取よりは可被増下候様、其内之儀何とそ相凌候様ニ被思召上候、
 此段可申聞旨被仰付候間、組支配方へも夫々委ク可被申渡候
一右年限之内非常之御損毛有之歟、或ハ臨時之御物入等有之御積前之通届兼候ハヽ、其程ニ應被仰付又ハ年限被指
 延事も可有之候、此等之儀は何れも見聞之趣を以可被仰付事ニは候得共、前以可申聞置旨被仰付候
一此度被仰付候手取米高は十四ケ年前亥年之通ニて、其以前は猶以小手取被仰付置候年も候處、右ニ付格別御免被
 仰付置候、稜々見合は無之候得共其以來は年數も隔り候故、右年限中別紙附之通御免被遊置旨被仰付候

 五
一年頭御禮之節、着座以上太刀馬代進上ニ不及候、依之御禮も御略式被遊御受候間、何れも半上下ニて可有出仕候
一御謡初も御略式ニ被仰付候、外様より出資ニ不及候
一毎月朔望并正月七日玄猪之出仕ニ不及候
  但、着座以上御役付之面々は可被罷出候
一五節句は御物頭列以上出仕、御郡代以下出仕ニ不及候
  但、右之通ニては御目見も間遠キ事ニ付、御歸國之節は七夕之御禮ハ可被遊御受旨ニ候間、惣出仕可有之候
一新知・家督・御加増、且又御留守居大頭以上ニ被仰付候御禮、又は初て御目見之面々は今迄之通、其外之御禮は
 都て御肴等差上候ニ不及候
一御寺参拝之儀、御征月・年頭・盆は今迄之通被相心得、毎月之参拝ニ不及候
  但、年頭も半上下ニて可有参拝候
一御年囘御法事之御寺詣は今迄之通被相心得、御征月御法事ニは半上下ニて可被相詰候
一野方御出之節屋敷前形儀手桶出し不申、晝夜共ニ辻御目見罷出候ニ不及候
 右之通五ケ年中相心得候様ニ可申聞旨被仰出候、以上

 
一地居御知行取締役付、高百石拾五石手取
  三百石より二百石迄拾六石手取
一旅詰御知行取高百石三拾八石手取
一地居御切米取拾石高三石五斗宛、旅詰同九石宛
一地居旅詰御知行取・御切米取・御役料・御心附拝領米銀共四歩一減候筈
一右同依願相渡候米銀年賦取立ニ相成候分、當正月より九月迄依願相渡候、先取米銀共當暮より五ケ年中御取立
 被延置候
  但、當重場前先渡ハ差引ニ相成筈
  以上

 
  安永二年御達
 去ル子年より五ケ年中自他共萬端御省略被仰付候ニ付、御家中手取米をも被減置致困窮たるニて可有之之處、兎哉
 角は押移、御奉公も無懈怠相勤奇特之儀ニ候、就中願等も不仕相勤候輩は猶以奇特ニ被思召上候、此段可申渡旨
 被仰出之候
  以上

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