津々堂のたわごと日録

わたしの正論は果たして世の中で通用するのか?

■「外様」とは

2014-10-21 10:09:10 | 歴史

 古文書を読んでいて出くわす言葉に「外様」がある。大名の「譜代」「外様」ではなく、肥後藩内で使う場合の「外様」とはどう理解すべきなのか、その定義を見出していない。
いろいろ調べていたら、別府大学の機関リポジトリの「ゆけむり史学.2(2008.3),p.66-74」に、大変興味深い御側外様諸役調子写 という論考を見出した。
著者である串間聖剛、中野正裕両氏はこの大学のご出身で共に佐賀県立図書館に御勤めのようである。 
取り上げられた文書は、佐賀藩の初代から十代に至る職制を示したものである。両氏は解題の中で「藩主の家政を司る御側と、藩政一般を司る外様」と明快に表現しておられるが、誠に目から鱗と言う感じがした。9ページに亘る論考の中に4ぺーじの職制に関する一覧が表に成って紹介されている。
佐賀と熊本が必ずしも同様だと理解するには早計であろうが、外様というもののくくりはこういったものと理解してよいのではなかろうか。
 



 

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1 コメント

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Unknown (三左衛門)
2014-10-27 20:00:33
 『日本国語大辞典』によれば、表向き。表立った所。おおやけの場。世間。人前。という意味もあります。
 大石主税の介錯をした波賀清太夫も義士切腹の際に「外様之儀」を任されたと覚書に記しています。
 この場合は表向きのこと。つまり対外関係を意味しているのかなと思います。
 職制と言うよりは、こちらの方面で考えた方がいいかも知れません。



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