津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

鸚鵡籠中記

2011-04-11 11:07:29 | 歴史

 「鸚鵡籠中記」というものがある。詳細はウイキペディアに委ねることにする。
      ja.wikipedia.org/wiki/鸚鵡籠中記

 細川綱利が柳沢吉保の三男を、養子に迎えようとしていたという話の出所はここである。何故尾張藩の下級藩士である朝日重章の著にこの様なことが記されているのか、大変不思議ではある。養子の件は本当の話なのか・・・細川家に於いての資料が見えないので、いささか眉唾に思えてきた。先にご紹介した、東大史料編纂所の福留真紀氏の論考「諸大名からみた柳沢吉保の政治権力 : 柳沢家家老藪田重守宛書状から」を読むと、一段とその感を深めざるを得ない。
      http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/publication/kiyo/15/kiyo0015-fukutome.pdf

 しかしながら上記論考にもあるとおり、綱利が柳沢吉保に異常なほど接近していたことは事実であるし、吉保の肝煎りにより家老薮田重守の養子・外記を800石で召出したということも、その一端をうかがわせている。「火のないところに煙はたたぬ」の例え通り、何かがなければ尾張藩の一介の下級藩士が記録に留めることは無いのではないか・・・

 この養子一件については過去においては、いささか断定的な事を書いてきたが、上記論考を拝見していささかの後悔の念を強くしている。恥ずかしながら「鸚鵡籠中記」を直接読んでいないということも、気がとがめるところではある。

       蛇足:六義園の枝垂れ桜は今頃が満開なのだろう。一度拝見したいものだ。

コメント
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