一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

森鴎外「舞姫」

2020-09-06 10:51:13 | 読書


       鴎外は明治17、ドイツに留学(22歳)、
       陸軍省の推薦で 官費留学ですから
       大したものです。

       4年後 26歳で帰国しますが、
       家族が大歓迎のなか、
       事態は一瞬にして暗転。

       なぜなら 鴎外は留学中、ドイツの踊り子と
       恋仲に。
       なんと その女性・エリーゼ(小説ではエリス)
       が 鴎外帰国の4日後、あとを追って来日したのです。

       エリーゼは9/12~10/17まで精養軒に滞在。
       森家一族(両親、妹の小金井喜美子夫妻)が
       エリーゼ排撃にやっきとなったのはいうまでもない。

       小金井家に嫁いだ喜美子は、エリーゼを
      「常識も教養もない 場末の踊り子」と一蹴。

       旅券発行を急がせ、エリーゼを帰国させるのに成功。
       船賃、ホテル代は森家が出したといわれています。

       喜美子は、
       「お兄様にさしたることもなかったのは幸い」
       と胸を撫でおろしたそうです。

       (これ以上 書くスペースはないので次回に)