「風弱く霧雨」 渡辺久子 絵
10月も終わろうというのに、まだ続いている
展覧会の話。
この絵の季節は春か、秋か。
「霞」ではなく「霧雨」というからには秋で
あろうか。
そういえば、小春日和の晩秋の日と重なって
みえなくもない。
(タイトルに霧雨とついているのに)
お天気がよくて健康状態も決して悪くはないのに
物憂い気持ち。
精神のどこかが病んでけだるい。
用事があって出かければ、それなりに充実して
帰ってくるのに、満たされない、わが放漫な心!
ささいなことにこだわって先に進めない脆弱な
神経!!
カーテン越しに見る街路樹はすでに黄色がかって
樹木の葉は落ちているのもある。
陽光はまぶしい。
カレンダーだけがこちらの気持ちにお構いなく、
どんどん疾走してゆく。
今頃の季節に毎年味わう、私の気持ちを代弁
しているような絵。