第100回の甲子園大会は、秋田県立金足農高の連続逆転勝利に、秋田県のみならず全国が沸いている。前日の3回戦、野球名門横浜高に8回裏、度肝を抜く逆転3ランが飛び出し勝利した。
4回戦に進んだ昨日、2対1に追い込まれていた金足農高は、滋賀県の近江高校に9回裏、ノウアウト満塁まで粘った金足農の斎藤が、カウント1-1からの3球目にスクイズを決めた。それが2ランスクイズとなり、試合は終わった。まさに逆転サヨナラゲームである。2塁ランナーが一気にホームに滑り込む全力疾走には鳥肌がたった。勝って反り返って校歌を歌う姿の晴れやかさに一生懸命が伝わる。
甲子園大会は、全都道府県の予選を勝ち抜いたチームがトーナメント方式で戦う所にドラマが生まれる。山形県代表の羽黒高校は、テレビ朝日の「熱盛甲子園」に3コマも選ばれる堅い守りだったが、1回戦で敗退した。次の応援は隣県の金足農である。20日の準決勝でも勝ち抜いて優勝して欲しいと願っている。
金足農業高校は公立の高等学校である。全国からの選手を持つ私立高校とは違う味があり、今大会でも公立高校は少ない。スポーツ界のスキャンダルが連日報道される中、清々しい甲子園大会に農業高校が頑張る姿と山形県が重なって見える。