とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

空き店舗に「八百屋市場」

2012年01月15日 | インポート

001  今は、雪に埋もれた広い庄内平野に、集落が何処までも続いている。山間地の沢伝いにもたくさんの集落があり、人々はそこで生活をして春をまっている。もちろん高齢者が多いことは言うまでもない。
 一昔前までは、少し大きめの集落には必ず雑貨屋さんがあり、酒、たばこ、ちょっとした食料品や子供のお菓子まで買うことが出来た。家族に頼まれて買い物にいくと「○○ちゃん、おじいちゃん元気だか」と声をかけられ、飴玉をおまけにもらったり、まさに顔のわかる絆があった。
 時代が変わり、市街地近郊にコンビニが現れ、集落の雑貨屋は姿を消し通勤の途中で日用品をそろえる生活スタイルが定着している。取り残された高齢者は買い物の楽しみを失う事になり、集落の文化がまたひとつ消える。
 丸果庄内青果株式会社では、買い物困難者と自身の実績向上を狙った「八百屋市場」を三川町の旧国道沿いに開設して2年になる。テスト段階を超えて、今度は本格的に山間地や庄内の点在する集落に拡大して行きたいと計画している。
 仕組みの基本は、無駄な経費はかけず値段に反映させる。週に一度の午前中2時間だけ開設する市場で、人件費と場所代、光熱費用を極端に少なくする事にある。週に一度定時に開催する濃縮された時間帯に、買い物客から合わせてもらう商法である。発想の転換である。
 今は2号店を開設し、その時間に行ってみると買い物を楽しむ人たちが、続々と集まってくる。これが広がり、新しい「村の活気」が生まれる気がする不思議な光景であった。
 

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