蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

コレリ大尉のマンドリン

2009年01月16日 | 映画の感想
コレリ大尉のマンドリン

正月深夜にテレビ放映されていたものを録画して見た。

ニコラス・ケイジ演じる主人公はイタリア軍の砲兵隊の指揮官。ギリシャの小島へ占領部隊として進駐する。イタリア軍はまったくやる気がなく、海岸で半裸で遊んだりして、真面目に戦争しているドイツ軍をあきれさせている。
主人公が宿とした医者の家には美しい娘(ペネロペ・クルス)がいて、2人は恋に落ちる。やがてイタリアは降伏し、島のイタリア軍をドイツ軍が武装解除しようとするが・・・という話。

第二次大戦中のイタリア軍は本当にやる気がない軍隊だったらしく、そこかしこでドイツ軍の足をひっぱっていた。北アフリカやバルカンなんかに余分な戦力をさかれたことが枢軸軍の敗因の一つだったかも。

しかし、今から考えて見れば「戦争なんてやってられないよ」と言って、占領地にあっても海水浴してワインをがぶ飲みしていたイタリア人のほうがむしろ洗練された先進的な感覚の持ち主だったともいえる。

そういう進んだ(??)軍隊の姿とギリシャの小島の佳人(クルスは本当に美しい)と戦場にまでマンドリン持参の大尉の恋を描いた作品、で終わればよかったと思うのに、そこはやっぱりアメリカ映画、終盤、唐突にイタリア軍人が闘魂満杯のやる気を見せて戦闘シーンになってしまったのが、残念だった。

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