蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ゼロの未来

2015年05月20日 | 映画の感想
ゼロの未来

大企業マンコムに勤務する主人公はコンピュータによる解析の専門家。腕を見込まれて難問に取り組むことを命じられるが、うまくいかない。悩み苦しむ主人公を見て上司はパーティに誘う。そこで会った女の子と仲良くなるが・・・という話。

監督のテリー・ギリアムさんはアニメやコミックも手掛ける人とのことで、そのせいか、本作は一枚絵でみたら魅力がありそうな未来?の風景はいくつかありました。(例えば、主人公の自宅の周辺、公園の禁止行為標識)。
また、主人公が与えられた定理の解析をする時、コンピューターの画面に展開されるポリゴン崩しみたいなアニメーションは「数学を解くときの頭の中ってこんな感じかも」と思わせるものでした。
でも、予算がなかったのか映画としてみちゃうと、どのシーンも安っぽいっていうか、今時の言葉でいうと、イタい感じが漂っちゃっていたように思えました。

それに、作者の構想する未来?は随分と古めかしい感じでした。もしかして若い人にはかえって新鮮なのかもしれませんが、昔どこかの映画かマンガで見たような未来世界のイメージそのままのような気がしたのです。

思い出してみると「未来世紀ブラジル」も「12モンキーズ」も見たときは「あ~こんな映画みるんじゃなかった」と思ったのに、また見に行ってしまう(しかも珍しくも公開直後に)のは、ギリアム監督の作品が本当は魅力的だったからなのでしょう(映画館の会員カードのポイントがたまっていたから、というのもありましたが)。

でも、今度もやっぱり「普通の映画にしておけばよかった」と思いました。

コメント
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